俺の望みは何だったんだろうなぁ。
そう、俺は俺の前に続く出口の見えない長い長い道のりを見て思った。
俺はがむしゃらに走って、ただ、ただ前だけを見て走り続けてきた。
どうにかしないといけない。
けれど、どうしようもない。
どうしていいかわからなかったんだ。
どうしたら前に進めるのか。
どうすれば、このどうしようもなく出口の見えない現実から抜け出せるのか。
どうすれば、
俺の望みを思い出せるのか。
俺はがむしゃらに動かし続けた足を止め、そしてふと思った。
俺は何がしたくて、どうしたくて、どんな風になりたくて。
生徒会長になったのか。
わからなくなって、どうしようもなくなって。
俺は振り返った。
今まで走ってきた道を、
そして、走ってきたずっとずっと後ろに続く道のりをジッと見つめた。
おぼつかない足取り。
切れる息。
ずっと後ろに続く道のり。
その道のりを見て、俺はゆっくり目を閉じた。
そうすれば、何か変わるんじゃないかと少しの望みを込めて。
何かが見つかるんじゃないかと思って。
目を閉じた。
目を、閉じたんだ。
なぁ、誰か。
少しだけ、俺の手を
引いてくれないか。
こうして少年は、目を閉じた。
こうして物語は、
終わりを迎えたかのように
思えた。