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その頃、風紀委員の会室。
「………何だ、今のは」
「……さぁ」
「今のは……、ヤツの声ではなかったか?」
「……ヤツとは?」
「とぼけるな……。先程、この会室でわめきちらしたバカだ」
「秋田さん、気になるなら、体育館に行ってくればよいのでは。気になるんですよね、西山会長の事が」
「うるさい!気持ちの悪い言い方をするなっ!」
「………すみません。出過ぎた事を言いました。それでは、俺は書類は渡しましたので、これで」
「……一つ聞く、どこへ行く気だ」
「もちろん、体育館で何が行われるのか見てきます。風紀委員として」
「っそ、それなら……俺も……」
「秋田さんがわざわざ動くなどとんでもないです。秋田さんにしかできない仕事がたくさんおありですし。ここは、俺達下っぱにまかせてください」
「……っいや、万が一、と言う事もある」
「秋田さん、西山の事が気になる
「さっさと行って来い!そして後で俺に報告だ!」
……はい、いってまいります」
「………何をする気なんだ……お前は」
部下から少しだけ遊ばれた秋田 壮介は、小さくそう呟くと悔しそうにコーヒー牛乳のパックを見つめていた。