第17話:その頃の風紀委員の会室

 

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その頃、風紀委員の会室。

 

 

 

 

 

 

「………何だ、今のは」

 

「……さぁ」

 

「今のは……、ヤツの声ではなかったか?」

 

「……ヤツとは?」

 

「とぼけるな……。先程、この会室でわめきちらしたバカだ」

 

「秋田さん、気になるなら、体育館に行ってくればよいのでは。気になるんですよね、西山会長の事が」

 

「うるさい!気持ちの悪い言い方をするなっ!」

 

「………すみません。出過ぎた事を言いました。それでは、俺は書類は渡しましたので、これで」

 

「……一つ聞く、どこへ行く気だ」

 

「もちろん、体育館で何が行われるのか見てきます。風紀委員として」

 

「っそ、それなら……俺も……」

 

「秋田さんがわざわざ動くなどとんでもないです。秋田さんにしかできない仕事がたくさんおありですし。ここは、俺達下っぱにまかせてください」

 

「……っいや、万が一、と言う事もある」

 

「秋田さん、西山の事が気になる

 

「さっさと行って来い!そして後で俺に報告だ!」

 

 

……はい、いってまいります」

 

 

 

「………何をする気なんだ……お前は」

 

 

 

 

部下から少しだけ遊ばれた秋田 壮介は、小さくそう呟くと悔しそうにコーヒー牛乳のパックを見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

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