番外編28:本当のコミュ強とは(アオイ→タロー←飯島)

 

 

In会社

 

カタカタカタ

 

 

タロー(……月曜日から残業とか死ぬ。なんでエラーは退勤間際に起こるのか)ぐったり

 

飯島(おーっと、宮森さんが週始めからさっそく起こったエラーで顔が死んでるなー。ちょっと声かけとくかー)チラ

 

すたすた

 

飯島「宮森さん、週始めからキツいですね」

タロー「っあ、あ!飯島君!う、うん。そうだね!」ぴょこ!

 

タローは普段は誰からも話しかけられない(&話しかけるなオーラを出している)ため、話しかけられると吃驚して椅子から立ち上がる癖があるよ!

 

タロー「あ、あ……(こ、この後、何を話せばいいんだろ)」オロオロ

飯島「宮森さん、そういえば好きピのアニメの2期決まったみたいですね」にこ

タロー「っっ!そ、そうだね!(飯島君、好きピの事覚えててくれてた!アニメ終わって1年経つのにっ!)」

 

飯島「あれだけ人気だったのに、なんでここまで発表が遅かったんでしょうね。しかも、まだ放送時期も未定みたいだし」

タロー「っあ、あの!あのね、多分【好きピ】は楽曲からオリジナルを作らないといけないから、製作に時間がかかるんだと思う!」

飯島「へぇ、確かに。作らなきゃならないのはアニメだけじゃないですもんね」

タロー「そう、そうなんだよ!特に好きピの楽曲は、満井さんっていう有名なロックバンドの人が担当してるからクオリティも高いし!」ペラペラ

 

タローは自分の言葉に感心してくれる飯島に嬉しくなったよ!

何を話したらいいか分からない不安が吹っ飛んだみたい!

 

飯島「え、じゃあ二期の放送はいつくらいになると思いますか?俺、二期も楽しみなんですよね」

タロー「まぁ、発表があったワケだから二年以内には来ると思うけど……でも、監督の冴島さんは今他のアニメでスケジュールが詰まってるから、ちょっとその辺も含めて色々不安なんだよねぇ」ぺらぺら

 

タロー、オタク特有の監督スタッフ諸々の内部事情まで踏み込んだ二期放送時期の予想を披露!

ともかく喋るのが楽しそう!

 

タロー「だから、俺の予想だと……」

 

矢野「なになにー?好きピって聞こえたけどー。もしかして2期の話してるー?」ひょい

飯島「あ、矢野さん(うわ、ヤバイな)」

タロー「っっ!(う、うわ!何の会話にも無理やりカットインしてくる転職組の矢野さん!俺、この人苦手!)」ビク!

 

矢野「好きピ、めっちゃ面白いよねー!久々アニメとか見たけど、オレもすっごいハマったー。なに?二人共好きピ見てた感じ?」

タロー「っっあ、あの。えっと」オロオロ

矢野「宮森さんって、どの子が推しっすかー?」

 

タロー「あ、えと……その、葵ちゃ」

矢野「えーー、マジっすか?ベタ過ぎっしょ!ああいうので主人公好きになるヤツとか居るんだー!」

タロー「っっっ!!!」カッ

 

飯島「ちょっ、矢野さ(うわ、宮森さんちょいキレてる)」

矢野「つーか、宮村さん。そんなビビんないでくださいよ!大丈夫、大丈夫。俺、オタクとも仲良くなれるタイプだからー!コミュ力めちゃくちゃある方!」

タロー「あ、う……あの、(お、俺は絶対に仲良くなりたくない!!!)」俯く

 

タロー、完全に心を閉ざしたよ!

それでも、矢野はタローにまだ話しかけようとしてる!

 

飯島「あ、矢野さん。ちょっとシステムの事で聞きたい事あったんだった。今いいですか?」

矢野「あ、なになに?俺で分かっかなぁ」にこにこ

飯島「いや、矢野さんならすぐ分かるヤツだと思いますよ」にこ

矢野「へー、じゃ!いこっか、飯島くーん」スタスタ

飯島「はい」チラ

 

タロー「……」ムス

 

飯島「……(うわぁ、分かりやすくムスついてる。かわ)」チラチラ

矢野「飯島君どれー?」

飯島「あっ、コレです」

 

矢野と飯島は二人でタローの席から離れて行ったよ!

 

タロー(っはーー。矢野さん、ほんとにコミュ強過ぎて疲れる……ん?コミュ強?)

 

 

——–

6月17日

ホンモノのコミュ強とは!

 

 

こんにちは^^コタローです。

 

今日は週始めからこんな時間(深夜1時)まで会社に囚われていたのでクタクタなのですが、ちょっと書きたい事があったのでブログに現れました。

 

おまいらー(゚д゚)!!

ホンモノのコミュ強ってどんなヤツの事だと思うー!?

 

誰とでも仲良くなれるヤツ?

お喋りが上手なヤツ?

 

うんうん、わかるわかる(*’ω’*)!

俺達には持ってナイものを持ってる、攻撃力高めの前衛職の奴らってイメージですよね。RPGでいうと、勇者、剣士、格闘家、タンカー……まぁ、ともかく前衛ってイメージ。

 

そして、俺はデバフしか使えない魔法使い(._.)すん

いや、ひとまずコミュ強の話は置いておいて(よいしょ)

 

ちょっとだけ、俺の職場の同僚の話をさせてください。

 

職場に、中途で入った人が居るんですが、この人が、どんな会話にも無理やりカットインしてくる人で。

ほんと、誰の会話にでもすぐにカットイン!どこに居てもすぐにカットイン!

(以後、彼の事は「カットインさん」と書く事にします)

 

みなさん、ここまで来ると分かると思うんですけど……俺はカットインさんの事が苦手です(゚д゚)!!ばーん!

 

そもそも俺はコミュ障ヲタなので基本誰とも喋りたくないタイプなんですよ。

なのに、今日たまたま職場のイケメンZ世代君と「好きピ」の話をしてたら――

 

——–

(嬉しい蛇足!)

イケメンZ世代君、好きピの事を覚えててくれたんですよ!

ついでに二期いつかなって楽しみにしてた(*’ω’*)うーーれーーしーーー!

俺の予想だと長くて3年はみといた方がいいかもだよー!でも、イケメンZ世代君が好きピに飽きる前にアニメの二期やって欲しいな~~!

(嬉しい蛇足おわり)

——–

 

「好きピ」の話をしてたら、いつもの如くカットインさんが会話にカットインしてきてっっ!

 

それまで、イケメンZ世代君と二人で話してたのに、そこからカットインさんのリサイタル状態!一人でずーっと喋ってる!挙句に「アオイちゃんの事好きな人なんて居るんだー!ベタっすね!」とか言われて……

 

(# ゚Д゚)むきーーーーーー!

 

もう、ほんっとにムリです!

で、ここで俺は思ったんですよ!

 

これだから「コミュ強」はいやなんだ!って。

でも、その後冷静に思いました。

 

カットインさんは「コミュ強」じゃないぞって。

そう、彼は決して「コミュ強」なんかじゃないんですよ!!

 

真のコミュ強、それは……!

俺みたいなコミュ力皆無の陰キャヲタクを上手に喋らせてくる人!

 

だって、よーく思い出してみたら、イケメンZ世代君やアオイさんと居る時って、「俺」が喋ってるんです。

 

これって凄い事ですよ!?

喋れないヤツを喋らせてくるって、それって自分が喋るより難しい。だって、他人をコントロール出来てるって事だから!!

 

イケメンZ世代君もアオイさんは本当に「聴く」も「訊く」も上手い。

しかも、喋らされてる方は、そのことに気付いてない。

 

はい、おまいら拍手―――!!!(*‘ω‘ *)

 

そんなワケで、一人リサイタルをするカットインさんはコミュ強じゃありません!

あと、アオイちゃんは最高です!

 

 

はーー、ほんと。イケメンZ世代君にもアオイさんにも、あんまり調子に乗って喋り過ぎないように気を付けないと。

オタクのリサイタルなんてキモ過ぎますからね。カットインさんの振り見て我が振り直せ!自戒自戒^^

 

以上!寝ます!

 

 

(コメント0件)

——–

 

飯島「……くくっ、カットインて。上手い事言うなぁ、ほんと。何かあったら俺が壁になるか」

 

アオイ「……ま、こっちは客商売だしな。オタクにリサイタルさせてこそだろ。ま、好きピの情報改めて入れとくか」

 

 

(コメント2件)

—–

イケメンしゃちくん

コタローさん、お仕事お疲れ様です。仕事って本当に人間関係が10割ですよね。またカットインさんに無理やりカットイン(この言い方好きです)されそうになったら、イケメンZ世代君に助けを求めるといいですよ。きっと助けてくれると思います。

—–

アオイ「……へぇ」イラッ

 

 

——

ヴィオ

コタローさん、お仕事お疲れ様です。

仕事に疲れた時は、仕事から離れた人間関係に触れるのが一番ですよ。あ、アオイさんに連絡してみたらどうですか?きっと【好きピ】のアニメ二期について一緒にお話してたら、職場のストレスなんて一気に吹っ飛ぶと思います。

——

飯島「……ふーん」イラッ

 

 

 

Inタロー宅

 

タロー「……あおいちゃんは、いちばんかわいい」むにゃむにゃ