in会社
ジル「佐々木課長、よろしいですか?」
佐々木「おお、城君。どうした」
ジル「先週の所長会議の時使われてた資料についてなんですが……」
女性社員(あ、ジルさんよ)ひそ
女性社員(今日も素敵ねぇ)ひそ
ジル「あっ、神山さん!さっき、別件で連絡してた九州事務所の菅山さんが神山さんに折り返し欲しいとおっしゃってましたよ」
神山「お、そうか?」
女性社員(やっぱり、どこに行っても目立つわねぇ)ひそ
女性社員(存在感があるものねぇ)ひそ
神山「あ、所長!今、少しよろしいでしょうか!」タタタ!
三久地「……すごいな」じっ
金髪だし、顔も良いし!
ともかく、一日中社内を駆け回ってるからね!
ジルは社内のどこに居ても一際目立つよ!
三久地「……やっぱり、どこに行っても目立つなぁ」ぼそ
課長「ん、城君の事?」ふらり
三久地「ああ、えっと……はい。彼はどこに居ても目を引くなと思いまして。やっぱり存在感がある人は違いますね」
課長「存在感ねぇ。それでいくと三久地君も存在感じゃ、十分彼に負けてないと思うよ?」にこ
三久地「冗談はやめてくださいよ。俺みたいなのに存在感なんて無いですから。居なくても気付かれませんよ」
課長「……やれやれ、本人は無自覚か」
三久地「へ?」
課長「まぁ、いいや。そういえば、明日は研修の日だったよね?そのまま直帰していいから」
三久地「あ、でも明日は夕方から会議があって……」
課長「それは担当課長に私から伝えておくよ。わざわざ会議の為だけに事務所に戻るなんて、そこまで仕事の鬼になる必要はない。他事務所に行く機会もなかなかない。ゆっくりしておいで」
三久地「あ、ありがとうございます!じゃあ、よろしくお願いします」ぺこ
課長「ん、じゃあ。資料の印刷だけよろしくねぇ」
三久地「はい!」にこ
次の日
三久地抜きの会議
ジル「だからっ!先週の会議でその件はシステムの方から修正をかけてもらうように言ったでしょう!」
社員「だからっ!それは1カ月はかかるから無理だって言っただろうが!」
ジル「じゃあ、どこまでだったら出来るんですか!?」
社員「それは先週の資料でも説明しただろうが!だいたいなぁっ!」
\ガミガミガミ!/
会議はそりゃあもう酷い有様!
そんな難航する会議の周囲では……!
モブ(……三久地は?)
モブ(おい、三久地はなんで居ないんだ?)
モブ(これ、どうすんだよ。三久地はいつ来るんだ?)
モブ(なに?今日、三久地は研修で欠席……嘘だろ!?)
一方その頃、三久地は!
三久地(こんなに早く上がれるのなんて久々だなぁ。ちょっとお茶して帰ろ)にこ
真の存在感ある者は、居る時にではなく「居ない時」にこそ、その真価を発揮する!!!