番外編31:えくしゅかりばーの使い方(ヤコブ+せがれ/保護者達)

 

 

設定とか深く考えないで!クロスオーバー!

【レベル30の俺】のヤコブが、【初代様】のせがれと出会ったら……

 

ヤコブ「おまえ、ちっちゃいからおれのでしな!あっちいこ!」大家族育ち発揮!

せがれ「…う、うん」一人っ子遺伝子発揮!

ヤコブ「えい!えい!ほらお前もやれ!」

せがれ「……えい、えいっ!」にこ

 

犬(ご子息様、何でも決めてくれるお友達が出来て良かったですね)にこ

キトリス(頼むから魔王の息子に怪我だけはさせてくれるなよ……)ソワ

 

キトリスが一番ビビりながら見てる。

多分、案外上手くやる。

ただの人間の子供が最強を従えるって図式も好きなんですよねーー!?

 

という軽い妄想から始まったお喋りです。

サラッと読んでください!

 

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In魔王城

 

せがれ「ヤコブ、これ見て。これ、えくしゅかりばー!しょだいさまが作ってくれたよ」

 

せがれはヤコブに宝物の「えくしゅかりばー」(エクスカリバーの模造品の剣)を見せたよ!

 

ヤコブ「それいいな!いいなーー!」

せがれ「ふふ、いでしょ!」

 

兄貴分のせがれに羨ましがられてせがれも得意げ!

 

ヤコブ「なぁ、ソレおれにも貸してくれよ!」

せがれ「いや!」

ヤコブ「……ちょっとくらいいいだろ!貸せよ!」むむ

せがれ「あぁぁ!おれのえくしゅかりばー!返してーー」

ヤコブ「うるせぇ!」ぽか!

 

ヤコブがせがれの頭をポカッと叩いたよ!

 

せがれ「うわあああん!いたいよおおおお!ヤコブがっ、やごぶがぁぁ!」

 

キトリス(う、うおーー!ちょっと目ぇ離した隙にヤコブのヤツ、なんて事してくれてんだ!?)チラっ

 

初代「……」ジッ

 

キトリス(ガッツリ見られとる!このままじゃ、ヤコブが魔王に殺される!ちょっ、ここはひとまず俺が叱っておきますのでご容赦下さいムードを……)

 

泣き叫ぶせがれを見て、キトリスが慌てて駆け寄ろうとしたよ!

 

キトリス「お、おいおいおーい!ヤコブくーん!」

ヤコブ「あ……しっしょう」そわ

キトリス「はい。ソレ、どうするんだ?」

ヤコブ「こ、これは……これは借りただけだし!そしたら勝手にせがれが泣いただけだし!」

 

せがれ「ちがうーーーー!ヤコブがとったのーー!そして、ぼくを叩いたのーー!ああああっ」

 

キトリス「(スゲェ泣く割に、欠片も涙が出てねぇな。この子)ご、ごめんな?ちゃんと返させるから待っててな?」チラ

 

初代「……」ジッ

 

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魔王 Lv99

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キトリス(こぇぇぇぇっ!)

 

せがれ「あああーーー、あーーーー!やこぶがぁぁ!」

 

せがれの瞳はカラッカラだよ!

でも、声だけは大きい!

 

キトリス「ヤコブ、せがれ君から取ったその剣を……」

せがれ「えくしゅかりばー!!!!!」

キトリス「……あっ、ハイ。え、えくしゅかりばーをせがれ君に返しなさい!そして、ちゃんと謝りなさい」

 

ヤコブ「お、おれ悪くない!せがれが、貸してくれないから……ししょう!おれ、悪くない!」

シモン「あーもう、うるせぇな……。おい、ヤコブこっち来い」コツコツ

 

既に激おこなシモンお兄ちゃん登場!

 

キトリス「あ、シモン(うおお、既にすっごい苛ついてるーー)」

シモン「師匠、ここは俺にまかせて」すっ

 

キトリス「いや、ヤコブもあぁは言ってるけど、ちゃんと言えば聞いてくれるから。な?あんまり怒るな?な?(ヤコブまで泣いたら面倒だ!!!)」

シモン「師匠は昔からヤコブに甘過ぎ。そして、ヤコブ」チラ

 

ヤコブ「し、シモン……あの、えっと」

シモン「こっち来い」

ヤコブ「う、うぇ……し、ししょお」チラ

 

ヤコブ、優しい師匠に助けを求めた!

 

キトリス「シモン?もうヤコブは……」

シモン「ヤコブ、こっちに来い」

 

ヤコブ「あ、ぅ……う、うん」テテテ

 

シモン「師匠はヤコブに甘すぎ……で」

ヤコブ「っひ!」

シモン「ヤコブ、お前は師匠に甘え過ぎ!」

 

ガンッ。シモンがヤコブの頭を叩いたよ。

 

ヤコブ「あぁぁぁあっっ!いだいーーー!」

キトリス「おいおいおい!シモン、お前!何にキレてんのーーー!?」

シモン「あと、喧嘩すんな」

キトリス「取って付けたような説教はやめなさい!」

 

ヤコブ、大泣き。ちゃんと瞳から大粒の涙が零れてる!

 

ヤコブ「うわああ~~あああ~~!!」

 

キトリス「あーあーあー(やっぱこうなったよ、どうすんだよ。コレ)」

 

せがれ「あああ~~!やごぶーーー!」

 

何故か、涙を流すヤコブを見たせがれの目から大粒の涙が流れ始めたよ!

そして大号泣!

 

せがれ「あ~~!やこぶ~~!いだいの~?」

ヤコブ「いだい~~!」

せがれ・ヤコブ「「あ~~~!!!」」ぎゅっ

 

せがれ、ヤコブに駆け寄って抱き締めて一緒に泣き始めた!

 

キトリス「……え?なんか凄い尊い事になってるんだけど」

シモン「なんでアイツまで泣いてんだよ。意味わかんないでしょ」

キトリス「可愛いな、写真撮りた過ぎる」にこり

シモン「は?いや、だからさ!師匠はいつもヤコブばっかりさぁ!」

 

初代「おい、そこのクソガキ」

 

キトリス「っあ!え!?あの……(魔王出た!)」

 

シモン「あぁ?」

初代「お前、今のはダメだろうが。なに、ガキに手ぇ出してんだ」すっ

シモン「は?なに、今更出て来て何言ってんだよ」

初代「すぐにガキをバカスカ殴ってんじゃねぇ。どんな育てられ方してんだよ。親の顔が見てみてぇわ」

 

キトリス「す、すみません(この子、俺が殆ど育てました)」

シモン「いや、師匠が謝る必要ないから!?つーか、親ならお前が子供を見張ってろよ!」

初代「ガキ同士の事なんだ、親が率先して出るなんてダセェ真似できるか」

キトリス(魔王様のおっしゃる通り過ぎるーー)

 

シモン「はぁ?だいたい、お前が子供にあんなモン渡して甘やかすから、こんな事になったんだろうが。これだから金持ちはっ!」

初代「そっちこそ。テメェがすぐ手ぇ出すからガキが真似して同じようにすんだろうが!子供は親の真似をすんだよ!自分の行いをまず正せや!」

 

キトリス(魔王、思ったより普通の人だな……ん?)

 

ヤコブ「えいっ、えいっ!えくしゅかりばーはこうやって使うとかっこいいんだぞ!」

せがれ「ヤコブ、かっこいいねぇーー!」

ヤコブ「やってみろ!」

せがれ「うんっ!」

 

ヤコブとせがれは仲直りした!

喧嘩する前より、より一層仲良しになった!

 

キトリス「……かっわ!」

 

犬(ご子息様、良かったですね。えくしゅかりばーを格好良く使ってくれるお友達が出来て)こそ

 

キトリス「ん?」チラ

 

犬「っっ!!!!(陽キャの人怖い!!!)」ばっ

 

キトリス「……なんだ?」

 

 

シモンは育ちが悪いのですぐ手が出る。そして、彼自身もまだ子供。

初代様はなんだかんだお育ちがいいので「そういうのやめろよぉ!」ってなる。

ヤコブとせがれは多分相性がいい。