番外編39:他人の不幸は蜜の味、が誰かの何かを救う時(ヒスイ+サンゴ)

≪本編後≫

 

in都会の街

 

サンゴ「あー、買い出しとかダリィ」

 

サンゴ、母親に頼まれて街まで買い物に来たみたい!

 

サンゴ「さっさと買って帰るか……うおっ!」どてっ!

 

サンゴが道端ですっ転んだよ!

 

通行人「……」すたすた

通行人「……」すたすた

 

サンゴ(クソッ、はっっず!しかも、村と違って周りの奴らも誰もツッコんでこねぇし。こういうのが一番ハズいっつーのに……!)きょろ

 

ヒスイ「…」じっ

サンゴ「っっ!!お、お前っ!」

 

ヒスイは見た!

ちょうど、ヒスイも近所のお年寄りたちに頼まれて街に買い物に来てたみたい!

 

ヒスイ「ふーーん」にや

サンゴ「…な、なんだよ」

 

ヒスイ「ぶはっ!!!だっっせ!!!コケてやんのーーー!」

 

ヒスイは死ぬほど楽しそうに笑った!

 

サンゴ「くっそ……笑うな!?」

ヒスイ「ぶっははは!笑うわ!イキり勇者が何もねーとこで転びやがったぁ!ザマァ!ざまぁ!」

 

ヒスイ、すっごく楽しそう!

そうだね、他人の不幸は蜜の味だもんね!

 

サンゴ「お、お前……!性格悪すぎだろ!?」

ヒスイ「あー?ンな事に今更気付いたのかよ?俺は、性格が、悪い!だーかーらぁぁぁ??」

サンゴ「……ぐっ」

 

ヒスイ「サンゴぉ、これからも俺の見てるところ転べな?あー、今日めっっちゃ良い日だわぁ。じゃ」すたすた

 

ヒスイはひとしきり爆笑して去っていったよ!

 

サンゴ「……アイツっ、マジで最低のクズだな」

 

サンゴはそんなヒスイの背中を見送りつつ眉間に皺を作った!

でも——。

 

通行人「……」すたすた

通行人「……」すたすた

 

都会は村と違って他人に無関心な人が多いね!

 

——サンゴぉ、これからも俺の見てるところ転べな?

 

サンゴ「……でも、まぁ。あんなクズでも見られてる方が……マシだったかもな」むくり

 

サンゴは砂を払うと、買い物に戻った。

ヒスイのクズはこうやって無自覚に他人を救ちゃってる事があるよ!

 

ヒスイ「あーー、マジ笑ったーー!サンゴのヤツ、明日も転ばねーかなーーー」

 

ま、本人は無自覚だけどね!