ごめんこうむります。

ごめんこうむります。

4:こんにちは、ぼす

----------- -------- ---- 「ぶーちゃん、今日も綺麗に食べましたねー」 「にゃあ」 俺は今もまだ“変な猫”のままだ。 あの日、あの朝、あの子供が俺の頭を撫でてからどれだけ時間が経ったか知らないが、最早普通の猫が生きて...
ごめんこうむります。

3:へんなねこ

-------------- ---------- ------ 「あら、あら。ぶーちゃん。今日もご飯もらいに来たのー?」 「にゃー。にゃー」 ぶーちゃん。 そう、目の前の老婆が俺の頭を撫でながらニコニコと笑っている。 ぶーちゃん。 ぶーち...
ごめんこうむります。

2:そうまとう

どのくらい生きただろうか。 俺はねぐらにしているボロボロの建物の軒下で体を丸めながらひっそりと思った。 木枯らしの吹く、一際寒い冬の夜。 己の体が徐々に冷たくなっていくのを、俺は遠のく意識の中ひしひしと感じた。 胸のあたりのトクトクと言う音...
ごめんこうむります。

1:わがはいは、ねこである

これは、とても、とても、おかしなお話です。  何がおかしいのかと言えば、これを書いている、この俺が”猫”だからです。  「なにをバカなことを!」と、今あなたは思ったでしょう!  わかっています。  きっと、こんな事を書いても、誰も信じてくれ...