高校デビューに失敗した阿呆が不良と出会う話 番外編3

高校デビューに失敗した阿呆が不良と出会う話 番外編3

5:良心の呵責ならぬ、傘の呵責

--------- ------ --- 「おいっ!啓次郎!待てっ!」  自分達の元から逃げるように、雨の中を何もささずに駆け出した啓次郎に、孝太はすかさず後を追おうとした。地面の泥が跳ねて制服の裾が汚れる事も、靴の中が...
高校デビューに失敗した阿呆が不良と出会う話 番外編3

4:大好きな人とお揃いの傘

「あれっ!?傘がない!」  啓次郎は傘立てに置いた筈の、自身の傘が忽然と姿を消しているのに大きく首を傾げた。確か、今日は母親に言われて傘を持って来たつもりだったのだが。 「あれ?これって前の雨の時の……きおく?あれれ?」...
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3:誰とも知れぬ奴からパクる傘

「雨か……ダリィな」  下駄箱の前で、会下孝太は地面に激しく打ち付ける雨粒に、眉を顰めた。今朝はあんなに晴れていたのに、一体何をどうしたら急にこんな天気になれるというのか。 「……うっざ」  もちろん、孝太は傘なん...
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2:好きな女の子にかす傘

 その日、五時限目の途中から酷い雨が降り始めた。 「サイアク……」  上白垣 雫は窓に叩きつける大粒の雨を見ながら、溜息と共に殺意を吐き出した。天気予報では雨なんて言っていなかった気がする。  それに、今朝はこんなにも...
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1:お揃いの傘

「啓次郎、今日は雨が降るからね。傘、持っていきなさいよ」 「はーい!」  真っ青な青空の広がる爽やかな朝、啓次郎は傘立てから一本の傘を取り出すと、勢いよく家を飛び出した。 高校デビューに失敗した阿呆が不良とお揃...
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