1:わがはいは、ねこである

 

 これは、とても、とても、おかしなお話です。

 

 何がおかしいのかと言えば、これを書いている、この俺が”猫”だからです。

 

 「なにをバカなことを!」と、今あなたは思ったでしょう!

 

 わかっています。

 きっと、こんな事を書いても、誰も信じてくれないって事くらい。だって、人間は「こうだ」と自分の信じている事以外を信じるのが、難しい生き物だって、俺はよおく知っているから。

 

 人間はきっと、こう思っている。

 

 「猫は人間の言葉はわからない」とか「猫は文字を書く事なんて出来ない」とか「猫は人間になったりしない」とかね。

 

 でも、そんな事を言っても、確かに俺は猫なのだ。

 本当なのだから、仕方がない。

 

 猫として生まれて、猫として死んで、次に変な猫になった。そして、その後、変な人間になったりもした。

 

 これは、そんな”変”になってしまった俺の、これまでの出来事をまとめたお話です。

 え?なんで、俺がそんな事を書き始めたのかって?

 

 人間は、その日あったことや、過去におこったことを”日記”として書くでしょう?

 

 だから、俺もマネしてみることにしました。

 人間って本当に面白い事をするなあと思います。

 

 あと、ちょっと大事なお話。

 次のページから始まるお話は、俺の昔の話を思い出しながら書いたものです。

 けれど、できれば、その時に書いているみたいにして書いた方が、みんなが楽しんで読んでくれるんじゃないかって言われたので、昔の事を書いてますが、今書いてるみたいにして書きます。

 上手に書けるかわからないけれど、頑張ります。

 

 うそつきって言われたくないので、ちゃんと最初に書いてきました。

 あと、日記を書くなら手伝うよって言ってくれた人達が何人かいたので、途中、その人たちが書く事もあるかもしれません。

 

 こうして、”ねっと”を使って色んな人に、俺の話を見てもらえると思うと少し緊張します。けれど、読んでくれた人の中で一人でも、俺の書いた事を信じてくれる人が居たら嬉しいので、頑張って書きます。

 

 あ、そうそう。俺は猫なので、たまに言葉をまちがったりしていると思いますが、そういう時はこっそり教えてください。わからない言葉は先生に貰った”国語辞典”や、”ねっと”で調べて勉強します。

 

 それでは、そろそろお話を始めたいと思います。