—研究室
長男(デルカト)登場!
ヨハン(デルカト、おもくない?)
デルカト「母さん。大丈夫、僕持てる」
ヨハン(デルカトは強い子だね)よしよし
スタスタ
ランペ「あ、ヨハン」
※カルドが居ない時は、ちゃっかり呼び捨て
ヨハン(ぺこり)にこ
デルカト「…」ジッ
ランペ「その子は…」
ヨハン(デルカト、ご挨拶をして?)ポンポン
デルカト「デルカトです。母ヨハン、父カルドの嫡男です」
ランペ「お、おぉ(まるでカルドの生き写しだな)」
ヨハン(じょうずだね)よしよし
デルカト「…」
ランペ「(羨ましい……)今日は、久しぶりにカルドの忘れ物かな?」
ヨハン(コクン)苦笑
デルカト「はい。父がわざと忘れた、このマナ蓄音機を届けにきました」スッ
ランペ「じゃあ、一緒に研究室まで行こう。それも重いだろう。俺が持…」
デルカト「結構です」
ランペ「…無理をするな。キミはまだ小さい」
デルカト「結構です。貴方がヨコシマな気持ちで毎晩ポストに入れているモノについて、父にバラされたくなければ手出しは無用です」
ランペ「ぐっ(なぜ、それを)」
ヨハン「っ!」ぺこぺこ
ランペ「…か、構わない。あぁ、父親の方よりはマシさ」
スタスタ
研究室に着いたよ!
カルド「うるさい。これ以上私は何も聞きたくない」
若手「で、でも!」
カルド「それ以上余計な事を言ってみろ。私はこの研究室をめちゃくちゃにするぞ!」
若手「そんな!」
ランペ「カルドの奴、また派手にやっているな。あの若者も諦めれば良いモノを」
ヨハン「?」コテリ
デルカト「…」
ランペ「あの若者がどうしてもカルドと研究でバディを組みたいのだそうだ。カルドが誰かと組む筈もないのに」
カルド「ふんっ、若造の分際で。あっちへ行……あぁっ!ヨハン!」バッ
タタタ!
ヨハン(カルド)にこ
カルド「ヨハン。ちょうどソレが今必要になる所だったのさ。ヨハン、君はいつも私の最高の間を埋めてくれる!素晴らしい!」
ヨハン(カルド、カルド)トントン
カルド「ん?どうしたんだい、ヨハン」
ヨハン(カルド。デルカトがコレを持って来たんだよ。重いのによく頑張ってくれて。だからね?)チラ
カルド「……」
ヨハン(褒めてあげて)にこ
デルカト「はい、父さん」
カルド「……よくやったな。デルカト。褒めてやろう」スン
デルカト「はい」スン
ヨハン(もっと、褒めてあげて欲しいけど…カルドには難しいかな)トントン
デルカト「母さん?」
ヨハン「…」ちゅっ
デルカト「ん」
ヨハンはデルカトを抱きしめキスをしたよ!
カルド「っ!なぜだ?ヨハン、なぜ今デルカトにキスをした?」
ヨハン「???」
デルカト「僕が運ぶのを頑張ったからだ」
カルド「デルカト、そんな事を言ったら、私はもっと頑張っているぞ。お前のような、まだ4年しか生きて居ないような若造よりな?なにせ、私はお前の父親だ」
デルカト「…」スン
カルド「だとすれば、ヨハンにキスをして貰えるのはお前よりも、私という事になるだろう。なぁ、ヨハン?」チラ
ヨハン(カ、カルド。キミにも帰ったらしてあげるから)あわあわ
カルド「いや、今だ。でなければ父親としての示しが付かない!さぁ!」
ヨハン(っっ!)真っ赤
ランペ(……カルドの奴)
スッ
デルカト「父さん、母さんが困ってる」
カルド「大人の話に子供が口を挟むんじゃない」
デルカト「父さんは僕より長く生きてるから偉いの?」
カルド「まだ小さいお前にも分かるように説明するならば…そうだ」
ヨハン(あわあわ)
カルド「ましてやお前は私の子供だ。父である私の方が偉い」
デルカト「機械は…」
カルド「なに?」
デルカト「機械は新しいモノの方が偉いよ」
カルド「なっ!」
研究員達 ザワザワ
デルカト「新しいモノの方が容量が大きく、動きも早い。古いモノは覚えられる量も少なく、動きも遅い。だから捨てられる。だから母さんも僕にキスした」
カルド「っっ!」
デルカト「古いモノが淘汰されない方法は、古いモノが唯一勝てる“経験”を軸に、新しい部品(パーツ)を取り入れるしかない」チラ
若造「っ!」
デルカト「でなければ唯の老害。重くて遅い機械は捨てられる。父さんは捨てられる古い機械ですか?」
カルド「そうきたか…」チラ
ヨハン(オロオロ)
カルド「…おい、若造」
若者「っは、はい!」
カルド「一度だけ、お前と組んでやる。いいか、一度だけだ」
若者「っあ、ありがとうございます!」
カルド「ふんっ」
ヨハン(カルド…!)
ヨハンは感動してカルドに駆け寄ってキスをしたよ!
ヨハン(カルド、君は子供のいう事も聞いて実践できる。なんて、素晴らしい父親なんだろう!)ちゅっ!
カルド「よし。もっとだ、ヨハン」
ヨハン「っ!?」
そこから、しばらく二人の熱い口付けが研究室で披露されたよ!
若者「わぁ」
同僚「おぉ」
ランペ「っ!ちょっと、お手洗いに」バッ
カルド「…」チラ
デルカト「?」
カルド「…」にや
デルカト「…!」
デルカト「(さすがだな。父さん。僕(新品)のパーツ(やり方)を利用して、まんまと母さんからキスを貰ってる)…敵わないな」スン
カルド「ふむ、今日はもう帰らせて貰う。研究は明日からやるぞ」
若造「はいっ!」
ヨハン「…」ぐったり
デルカト「母さん」よしよし
長男、デルカト登場!
カルド、子供にも一切容赦しない!全力で壁になるよ!
ヨハンは全力で子供をよしよしするよ!
バランスは良いのかもね!