in職場(昼休み)
—-ジル、ちょっとこの書類を営業部に持っていくから、先にお昼食べてて。
ジル「三久地先輩、遅いな」
ジル、ふと三久地の机の上を見たよ!
ジル「……ん?この本は」
ジルは三久地の机の上に置いてあったビジネス書を手に取ったよ!
ジル「ほう。頭の良い人は、決して怒らない…か。よく言うが、だとすれば俺は頭が悪いと言う事になるな。……時間潰しに読んでみるか」
ジルは三久地が付箋を貼っている箇所のページをパラパラ捲ったよ!
ジル「……マーカーが引いてある。なになに、沈黙は金。雄弁は銀。結果で全てを語れ…か。これでいくと俺は圧倒的に銀という事になるな。理想論ではあるが、まさにその通りか」
読み進めるよ!
ジル「沈黙せよ。答えは全て相手が持っている。他者の承認欲求を満たせる者こそ、多くの人間から信頼され、自らの目的を遂げる際に多くの者が自らの仲間となるだろう……これは」
—一方その頃、三久地は!
三久地(よし、読んでる読んでる)ひょい
キャビネットの裏に隠れて、ジルを観察しているよ!
三久地(ジルも、もう少し引く事を覚えたら、今よりずっと仕事がしやすくなるハズだ……こういうのは、自分で気付いてくれると良いけど)ソッ
しばらく読んで、ジルは本を置いたよ!
三久地(……よし、そろそろ行くか)ススス
○
三久地「ジル、お待たせ」ひょい
ジル「っ三久地先輩!遅かったですね?何かあったんですか」
三久地「ううん、何も。ちょっと営業部の部長さんに捕まってただけ……」
ジル「まったく、あの人は本当に無駄口が多いからな」
三久地「こら、そんな事を職場で言わない(こういう所がジルは子供っぽいんだよなぁ)」
ジル「さぁ、三久地先輩。ちゃんとお昼を食べて……」
三久地「(そうはいかないよ!)あ、ジル。もしかしてこの本読んだ?」にこ
ジル「あ、はい。先程少しだけ」
三久地「どうだった、面白かった?(自分の課題に気付いたかな?)」
ジル「あぁ、そうですね。面白いというか……この本は俺に大きな気付きを与えてくれましたね」
三久地「っ!」
三久地「ど、どんな事に気付いた?」ぱっ!
ジル「三久地先輩が、「金」であり、非常に頭が良く、信頼に足る素晴らしい人物であるという事に改めて気付かされました」にこー!
三久地「へ?え?いや、何を……」あせあせ
ジル「だってそうじゃないですか。三久地先輩は怒りませんし、無駄口も叩きません。それに、他人の承認欲求を満たせる人物ですからね」にこにこ
三久地「あ、いや(こ、これは…)」
ジル「俺には真似できないと、改めて思いました」にこ!
三久地「っっ!(本気で言ってるっ!)」
ジル「三久地先輩は素晴らしいという事を証明する。この本は良い本ですね」にこ
三久地「っっそんな、こと…ないよ。俺は、ただのベータだし、そんな、何も……出来ないし(恥ずかしいっ)」真っ赤
ジル「…」ジッ
三久地「な、何?」
ジル「そして、謙虚で可愛い。俺の恋人は素晴らしいな」真顔!
三久地(〜〜っこういう所!)真っ赤!
ジル「?」
三久地「はぁっ、もういいです(何かあったら……俺がカバーすればいいか)」
ジル「え?(あぁ、本当に俺の恋人は可愛いな)」真顔
ジルも三久地の手綱を無意識に引いてるよ!
三久地(結局、俺ってジルに都合よく動かされてるんだろうなぁ。さすがアルファ)
ジル(他人の承認欲求を自然と満たせる三久地先輩はやはり凄い人だ。変な虫が付かないように気をつけないと……なにせ、俺は三久地先輩の「運命」ではないのだから)
運命って、お互いの手綱を上手く握り合ってる事なのかもね!
※ちなみに三久地がわざと机の上に置いていた本はコレだよ!
この本に限らず、どんなビジネス書にも、全ての人間関係の肝に「傾聴力」を上げてくるんですよね。
🤗{わかる~~聞いてくれる人、全人類皆大好き~~
・本の中の一部
「答えは相手が持っている」
「相手の承認欲求を満たせる人が強者」
🤦♀️{まさに、三久地とヨハン~!
二人が攻めに対して「圧倒的強者」たる所以でした
・対してコミュ力の禁じ手
「怒る」
🤦♀️{まさに、ジルとガルド~!
ジルとカルドは知能は高いけど、人間関係ガタガタだもんね