番外編16:状態異常シリーズ「激怒」(シモン×キトリス)

 

状態異常シリーズ:激怒

【状態異常:激怒】

精神汚染系の状態異常。

怒って通常攻撃しか出来なくなり、攻撃力が上がる。

 

 

—修行中

(シモン15歳時代 師匠大好きわんこ期)

シモン Lv40

 

シモン「師匠!なんか、ここっ!敵、数が多いよっ!」

キトリス「おい!シモン、よそ見をするなっ!」

シモン「っっっく!!」

 

シモンはよそ見をした瞬間、モンスターのガス攻撃を食らったよ!

 

キトリス「っシモン!」ダッ

シモン「……はぁ、はぁ」

 

キトリス「シモン?(様子が変だ……ん?)」

 

シモン「あ゛ぁぁぁっ!くそっ!ムカつくっっ!!」バシュッ

 

キトリス「シモンっ!」

 

シモンが咆哮して、付近の敵をズバズバとぶっ〇し始めたよ!

 

——–

シモン

レベル40 見習い勇者

状態異常 激怒

——–

 

シモン「くそっ!イライラするっ!あぁぁぁっ!なんだ、コレ!」

キトリス(やっべぇ!シモンの奴、激怒状態になってる!早いところ回復してやらねえと、通常攻撃しか出来ないせいで、防御がガラ空きになる!)

 

キトリス「シモン、待ってろ!今、回復を……っうお!」

シモン「うるせぇっ!黙れっ!?」

キトリス「っ!!」

 

キトリスはシモンに胸倉を掴まれて怒鳴られたよ!

目がギンギラギンだね!

 

キトリス「シモン!落ち着け、今回復するから……うおっ!」

シモン「うるせっっつってんだろうが!?あ゛ぁっ!俺に指図すんな゛ぁっ!」

 

シモンはキトリスに殴りかかった。

キトリスは間一髪の所で避けた!

 

キトリス(やっべぇっ!コレ、完全に出会った頃の反抗期弟状態に戻ってやがる!あの時は、まだシモンのレベルが低かったからどうにかなったが……今のシモン相手じゃ、俺の方がヤられる可能性が高いっ!どうするっ!?)

 

シモンの怒りはどんどん募るよ!

 

シモン「だいたいっ、テメェの方が弱ぇ癖に毎度毎度俺に偉そうに指示だしやがって!ウゼェんだよ!」

キトリス「っ!」

 

—–弱ぇ癖に!いつまでも兄貴ぶんなっ!?

 

キトリスのデジャブ発動!

 

キトリス「あ、ぅ(弟にも……言われた事あったな。そうだよな。シモンだって、俺より10もレベルが上だし)」ズン

 

キトリスはけっこうガチ目に落ち込んだよ!

実はこの時期のキトリス(シモンにレベルが抜かれる直前からこの時期まで)は、シモンにレベルを追い越された劣等感とか悔しさで、色々と悩んでる時期だったんだ!

 

キトリス「……」

シモン「おいっ!なんとか言ったらどうなんだよ!?おいっ!」

 

——–

キトリス

レベル30 剣士

状態異常 鬱

——–

 

鬱とは!

精神汚染系。

気だるくなってステータスが下がり、更に攻撃が当たりにくくなる。

 

キトリス(もうシモンには俺は必要ない。そもそも、俺が教えられる事なんて、もう殆どない)ズン

シモン「お、おいっ!なっ、なんなだよ……!急に黙りやがって」ソワ

 

キトリス「シモン」

シモン「ンだよ!」

キトリス「明日からは、一人で修行しろ。もう俺は何も言わないから。好きにしていい」

シモン「は?」

 

キトリス(なんかもう気だるい。疲れた。やる気が出ねぇ……もう世界とかどうでもいいかも)ズン

シモン「あ、あ、あ……」

 

——–

シモン

レベル40 見習い勇者

——–

 

キトリスの傷ついた顔に、シモンの状態異常が解けた!

 

シモン「し、師匠。あの、ごめん!ごめんなさいっ!」

キトリス「ぐふっ!(あー、体当たりされただけでダメージ受けるなんて。俺ショボ過ぎだよな)」

シモン「あの、師匠。さっきの、うそで……本気じゃなくて!あの、だからっ!」

 

キトリス「……うん」目逸らし

シモン「っっっ!!!!(あ゛ーーーー!どうしようっ!!!)」

 

 

 

 

その後、シモンにずっとギュッってされてたら「鬱」は治りました!

人肌の温もりが効いたのかな!

次回は、キトリスに激怒させたい。