番外編48:茂木、15冊の使い道(茂木の一人遊び)

※番外編:46の続きです!

 

in茂木宅

 

茂木は目の前に並んだ十五冊の同人誌を前に一人静かに正座してるよ!

 

茂木「はぁ、大豆先輩からの俺への誕生日プレゼント個人誌……最高か」

 

茂木は一冊の同人誌を手に取ると、その表紙を指先だけ付けてゆったりと撫でたよ。

うっとりする表情とその動きは、もはや愛撫!

 

——–茂木君、15冊も何に使うの?そんなにあっても邪魔じゃない?

 

茂木「なにが邪魔なものですか……全部必要なんですよ。俺には」

 

茂木は隠しきれない笑みをその顔に浮かべながら一冊の本を机の上に置いた!

 

茂木「っし、始めるか。まずは手始めに、遊び紙を挿入するところからだ」

 

茂木は色とりどりの色付きの画用紙を広げると、目を皿にして選び始めた!

 

茂木「今回の話はシリアスと見せかけたコミカル調のエロがメインだったからな。だとすると、表紙のダークな雰囲気から意表を突くような……オレンジ。いや、エロ重視な事を考えるとピンク寄りの紫というのもいい。十五冊ある。どちらも使ってみてよさそうだな」

 

茂木は丁寧に丁寧に画用紙を本のサイズより少し小さめに切ったよ!

そして、その画用紙を本の最初と最後のページに挟み込んだ!

 

茂木「いいじゃないか!オレンジも良いが……ピンク寄りの紫も、これからのこの作品の濡れ場を彷彿とさせる期待感に満ちている。最高だっ!」

 

茂木、手作りの遊び紙に大満足!

 

茂木「あとは、鉄板のトレーシングペーパ―の遊び紙も必須だが……これはまだAm〇zonから届いていないから、また後日だな」にこ

 

茂木は、アマ〇ラに入っていないから翌日配送されないんだ!

 

茂木「よし、次はこの……手作りしおり紐(スピン)をコッチの本に付けるか」

 

茂木はにっこにこで色とりどりの栞紐を眺めてるよ!

 

茂木「ここは、遊び紙と色を揃えてもいいが……個人的には、ここはまろやか毎日のサイトカラーである黄緑色で一本作るのがいいかもしれない。栞紐は読書と現実の境目を分ける紐だからな」にこにこ

 

茂木、もうにっこにこで黄緑色の紐を手に取ったが――!

 

茂木「待て待て。こっちのオリーブ色?もなかなか良いじゃないか。この少しくすんでいるのもいい……よし、どっちも使おう!」

 

茂木はにっこにこであの手のこの手を使って、栞紐を本に装着していったよ!

まるで売り物の文庫本みたいになった!わーい!

 

茂木「いい……まるで、まろやか毎日が具現化したようじゃないか!ははっ!」

 

茂木はその後も、好きな色の栞紐を器用に本に装着していったよ!

 

茂木「……っはぁ、では。最後の大仕事といくか」

 

茂木は机の上を綺麗に整理すると、コンセントに繋がったペンみたいな道具を手に取ったよ!

 

茂木「ずっと憧れていた……箔押しデザインの、表紙」

 

どうやら、茂木は自作で表紙を箔押し加工にするみたい!

 

茂木「この、金のスタンピングリーフとホットスタンピングペンを使って……タイトル文字に、箔押し加工をほどこして……っく。緊張する」

 

茂木は呼吸を止めて大好きな作家の作った同人誌を真剣な目で見つめたよ!

 

茂木「失敗してもいいように多めに印刷したが……それでも、失敗したくない。大豆先輩の本だ。一冊だって無駄になど……」ぶつぶつ

 

茂木はぶつぶつ呟きながら、真剣にタイトル文字に箔押し加工をしていった!

 

茂木「っく、少しはみ出てしまった……しかしこのくらいなら許容範囲――でも悔しいっ!次こそは完璧にタイトルに箔押しを入れてやる!」

 

茂木は数冊の同人誌を使って、表紙のタイトル、アクセントに入っている素材の一部に箔押し加工を施していったよ!

三時間かけて!

 

茂木「で、出来たっ!よしよしよしよし!完璧な一冊が出来た!俺が追い求めていたのはコレだっ!」

 

茂木は疲れた顔で、でも満足そうな顔で大豆の同人誌を抱き締めたよ!

 

茂木「……大豆先輩は書くのは好きだが、デザイン周りに一切興味を持たない。箔押し、遊び紙、カバー、帯……どれも興味が、ないっ」

 

——–箔押し?なにそれ。え?キラキラ?高くなるの?じゃあいらない

 

茂木「っく、俺が金を出すと言ってもその辺は妙に頑固だし。でも……その書く事以外に対して一切興味を見せない緩急も、大豆先輩らしくていい」にこ

 

茂木は大豆に関しては全面的に肯定的だよ!

いや妄信的ともいうかな!

 

茂木「……十五冊印刷して正解だった。失敗も含めて、全部俺のだ。そして、これは大豆先輩のサイン入り……未だに署名みたいなところもイイ」天を仰ぐ

 

茂木は大豆の本に囲まれて静かに目を閉じた。

 

茂木「ひとまず、全部にカバーをかけて。普段使い用で……今夜は楽しむとするか」にこり

 

これが、茂木の大豆の同人誌十五冊の使い道である。自作で遊び紙を入れてみたり、栞紐(スピン)を付けてみたり、箔押し加工をしたり。

推し活は十人十色!

茂木の推し活は、職人気質な部分があるのでした!こんなに同人誌を愛して貰えるなんて、作者(大豆)は幸せ者だね!

ちなみに、ちゃんとエロい一人遊びもやったよ!今度、それも書きたいね!