番外編26:ヤコブ君パパ(ヤコブ+シモン+キトリス)

 

シモン16歳/ヤコブ5歳

 

キトリス「シモン、友達と遊んでたのにごめんな。それ、重くないか?俺の荷物と交換しようか?」

シモン「ううん、このくらい全然平気だよ(昼間に師匠と二人になれるの、ラッキーだ)」にこ

 

 

ヤコブ「あーー!ししょーと、シモンだ!」

男の子「!」

 

 

キトリス「あ、ヤコブ」

シモン「……ちっ」

キトリス「え?(し、舌打ち)」

 

ヤコブ「シモン、あーそぼー!」

シモン「遊ばねぇよ。俺と師匠は忙しいんだ」つん

ヤコブ「えー、ちょっと!ちょっとだけ!」

キトリス「おい、ヤコブ。お前、友達と遊んでたんじゃないのか?」ちら

 

ヤコブ「あ、そうだった!」

キトリス「友達忘れんなよ……。あー、ごめんな」ちら

男の子「あ、う。えっと」

キトリス「あ、えっと。いつも、ヤコブと遊んでくれてありがとな?」にこ

 

男の子「ヤコブ君の、パパ?」おず

 

キトリス「え?(え、パパって……俺が?)」

男の子「この人は、ヤコブ君のパパ?」ちらっ

ヤコブ「えーっと、ししょうは……ししょうは……うん、そう!」

男の子「や、やっぱり。かお、似てる」

 

キトリス「えっ!?」

ヤコブ「そーお?」

男の子「うん。すごく似てるから、すぐパパだって分かった」にこ

 

キトリス(いやいや、それはないだろ!?ってか、俺ってもうそんな年に見えるのか……?)

 

ヤコブ「…えぇ~、そんなに似てるぅ?」

キトリス(しかも、ヤコブのやつ自分で言っときながら地味に嫌がってるし)

 

シモン「…いや、全然似てねぇだろ」じっ

 

男の子「っ!」びくっ

 

キトリス「こら、シモン。小さい子をビビらすな」

シモン「……ごめんなさい」むす

 

男の子「ヤコブ君、この人は?」

ヤコブ「シモン?えーっと、シモンは……シモンはぁ…」チラ

シモン「…あ?」

ヤコブ「おれのにーちゃん!おれとシモンも、よく似てるだろ?」にこ!

 

キトリス(俺とのこの反応差は何だ……)

 

男の子「うそだぁ!」

ヤコブ「え?」

キトリス「え?」

 

ヤコブ「う、うそじゃねーもん!シモンはおれのにーちゃんだし!似てるし!」

男の子「ちっとも似てないよ!ヤコブ君のうそつき!」

ヤコブ「っっ!」

 

男の子「そうだよね、違うよね。ヤコブ君パパ」ジッ

 

キトリス「え、いやぁ……(てか、俺はパパ確定かよ!?)」

 

シモン「じゃあ、俺とこの人は何に見える?」ずい

 

男の子「っふえ」

キトリス「し、シモン?」

シモン「親子?兄弟?恋人?夫婦?」

男の子「あ、あ、えと」

 

キトリス「お、おい、シモン。あんまし子供を困らせんなよ(しかも後半の選択肢なんだよ)」

シモン「…別に、困らせてなんか」

男の子「あっ、えっと」

 

男の子はシモンとキトリスを交互に見ると、そろそろと口を開いたよ!

 

男の子「め、めしつかい?」じっ

 

キトリス「え?」

シモン「は?」

 

男の子「ヤコブ君パパは、この人の、めしつかい?」

キトリス「め、めしつかい……(つまり、パシリ)」

シモン「おい、何言ってんだ」

 

男の子「ひっ!」

 

シモン「つーか、だいたい!なんでヤコブと師匠は親子なのに、俺だけ赤の他人になってんだよ!?」かっ!

キトリス「お、おい。シモン、落ち着けって(気にするとこそこか!?)」

 

ヤコブ「……おれ、シモンと似たかった」しょぼ

キトリス「いや、ごめんて!?(待て、なんで俺が謝ってんだ?)」

 

男の子「……ヤコブ君パパ、こわい」じわ

キトリス「あっ、えっと。ごめんな!?これからも、ヤコブと仲良くしてやってな!?(俺はそんなに老けて見えるのか……?)」

 

キトリス、全方位から攻撃を食らいつつも、全員地味にダメージ!

 

シモン「……」むす

ヤコブ「……」しょぼ

キトリス「み、みんな家族だよ」ぐったり

 

ちなみに、ヤコブの友達からキトリスはしりく「ヤコブ君パパ」と呼ばれて続けました。

 

男の子「あ!ヤコブ君パパ!」だっ

キトリス「お、今日は何して遊んでんだー?」

 

シモン「ヤコブ君パパじゃねぇし……」むっ!

 

キトリスは慣れた!

スキル、子供に好かれるを発動!

シモンは嫉妬した!

スキル、師匠は俺のを発動!