番外編62:犬の産まれた日(初代様×犬)

※犬は出てきません

 

In魔王城

 

ケルベロス「わっふ!わっふ!」ふりふり

初代「あ?」

 

ケルベロスがリードを咥えて初代様の所に走ってきたよ!

お散歩に行きたいみたい!

 

初代「…あ?今忙しいんだよ。後にしろ」

ケルベロス「くぅ」

 

悪魔「「「マオー!きったよー!」」」

初代「帰れ」

 

ケルベロス「っわふ!」ふりふり!

 

悪魔1「お、ケルベロス!」

悪魔2「なんだ!散歩に行きたいのか!」

悪魔3「マオー、ケルベロス散歩行きたいって〜!」

 

初代「ったく、俺は忙しいんだよ!無駄に此処に来たんなら、テメェらが連れて行け!」

 

悪魔1「忙しいって、大好きな犬が生まれるの水晶で見て待ってるだけじゃん!よしよし」

ケルベロス「わっふ!わっふ!」ふりふり

 

悪魔2「そーゆーのヒマって言うんだぜ!なぁ、ケルベロス」

ケルベロス「わっふ、わっふ!」ぺろぺろ

 

悪魔3「犬はお散歩が大好きだから、ちゃんと散歩させろー!ギャクターイ!可愛いねー!ケルベロス」

ケルベロス「わっふ、わっふ!」ぴょんぴょん

 

初代「あ゛?」ギロ

 

悪魔「「「……ケルベロス、お散歩いこっかー」」」

ケルベロス「わっふ、わっふ!」とてとて

 

初代「ったく、うるせぇ奴らだぜ……にしても、犬っつーのは何であんなに散歩が大好きなんだ。来たヤツ誰にでも尻尾振りやがって」

 

\みんな、だいすき!/

\おさんぽ、だいすき!/

 

初代「まぁ、犬はそんなモンか……いや、待てよ」

 

初代様は何も映らない水晶をジッと見つめたよ。

 

\みんな、だいきらい!/

\おさんぽ、おそと、だいきらい!/

\でも、しょだいさまは、だいすき!/

 

初代「はっ、散歩が嫌いな犬も居んだよ……ん?」

 

初代様は何も映らない水晶を……いや、何か映ってる!

 

初代「う、産まれた。やっと、産まれやがった……っし!」ガタン!

 

犬の産まれた日。

もしかすると、せがれが産まれた時以上に喜んだかもしれない。