※犬は出てきません
In魔王城
ケルベロス「わっふ!わっふ!」ふりふり
初代「あ?」
ケルベロスがリードを咥えて初代様の所に走ってきたよ!
お散歩に行きたいみたい!
初代「…あ?今忙しいんだよ。後にしろ」
ケルベロス「くぅ」
悪魔「「「マオー!きったよー!」」」
初代「帰れ」
ケルベロス「っわふ!」ふりふり!
悪魔1「お、ケルベロス!」
悪魔2「なんだ!散歩に行きたいのか!」
悪魔3「マオー、ケルベロス散歩行きたいって〜!」
初代「ったく、俺は忙しいんだよ!無駄に此処に来たんなら、テメェらが連れて行け!」
悪魔1「忙しいって、大好きな犬が生まれるの水晶で見て待ってるだけじゃん!よしよし」
ケルベロス「わっふ!わっふ!」ふりふり
悪魔2「そーゆーのヒマって言うんだぜ!なぁ、ケルベロス」
ケルベロス「わっふ、わっふ!」ぺろぺろ
悪魔3「犬はお散歩が大好きだから、ちゃんと散歩させろー!ギャクターイ!可愛いねー!ケルベロス」
ケルベロス「わっふ、わっふ!」ぴょんぴょん
初代「あ゛?」ギロ
悪魔「「「……ケルベロス、お散歩いこっかー」」」
ケルベロス「わっふ、わっふ!」とてとて
初代「ったく、うるせぇ奴らだぜ……にしても、犬っつーのは何であんなに散歩が大好きなんだ。来たヤツ誰にでも尻尾振りやがって」
\みんな、だいすき!/
\おさんぽ、だいすき!/
初代「まぁ、犬はそんなモンか……いや、待てよ」
初代様は何も映らない水晶をジッと見つめたよ。
\みんな、だいきらい!/
\おさんぽ、おそと、だいきらい!/
\でも、しょだいさまは、だいすき!/
初代「はっ、散歩が嫌いな犬も居んだよ……ん?」
初代様は何も映らない水晶を……いや、何か映ってる!
初代「う、産まれた。やっと、産まれやがった……っし!」ガタン!
犬の産まれた日。
もしかすると、せがれが産まれた時以上に喜んだかもしれない。