番外編63:最初のオトコになりたかっただけなのに!(初代×犬)

 

※犬は殆ど出てきません。

 

in魔王城

犬と再会して100年後くらい。犬は魔王城のお掃除中だよ!

 

 

初代「……」ジーーーッ

 

悪魔1「ヤッホー、まおー!犬との新婚生活はどうー?」

悪魔2「あれ?マオー、何見てんの?」

悪魔3「それって、大樹ユグドラシルの盆栽じゃん!すげー、初めて見た!」

 

初代「帰れ」

 

悪魔1「そんな貴重なヤツ、何に使うのさー?」

悪魔2「ユグドラシルは増やしたい歴史線とか消したい歴史線がある時に使うやつでしょー?何か変えたい過去でもあんの?」

悪魔3「あぁ。マオーって、若い頃は黒歴史多そうだもんね」

 

初代「違ぇし。つーか、帰れっつてんだろ」

 

悪魔1「でも、いくらユグドラシルで過去を変えたとしても〃この〃世界線が変わるわけじゃないんだよー?」

悪魔2「そうそう、変えた過去の世界線の分だけユグドラシルの枝葉が増えたり消えたりするだけ。剪定して消したつもりが逆に増えてたりとかあるし。過去はそう簡単に変えられないんだよー?」

悪魔「もう、マオーだって所帯持ちの大人なんだしさ?黒歴史も自分の歴史の一部だってコトで受け入れていこーよぉ」

 

初代「だから違えっての!?俺は犬の……じゃねぇ!いい加減帰れよ!クソ悪魔共が!」

 

悪魔1「あ~~!今〃犬〃って言った??言った?」

悪魔2「オレ分かっちゃった!マオーは犬の過去で変えたいヤツがあるんだぁ」

悪魔3「アレでしょ!犬の昔のオトコとのカンケーを消したいんでしょ!?」

 

初代「ぐっ」

 

悪魔1「はい、図星~~!マオーってほんとに犬が絡むとケナゲになるよね~~!」

悪魔2「この世界線が変わらなくてもいいから、犬が昔のオトコとヤらずに、自分が一番最初のオトコになる世界線を作りたいなんてさぁ~~」

 

初代「~~~っう゛、るせぇっな!?マジでさっさと帰れや!?魂ごと消すぞ!?」真っ赤!

 

悪魔3「でもさぁ、ユグドラシルの盆栽はヤめといた方がいいと思うけどなぁ」

初代「あ゛ぁ!?」

 

悪魔1「そうそ、そのユグドラシルの剪定って素人が出来るようなヤツじゃないし。下手に触って、見たくない相手の過去を見て発狂したヤツ何人も居るってハナシだよぉ」

初代「発狂……?んな、大袈裟な」

 

悪魔2「大袈裟でもなんでもナイよぉ。だってユグドラシルの枝って可能性の全てだから、むしろ犬とそのオトコが仲良くヤりまくって、クっ付く世界線だってあるかもだし。それにウッカリ触っちゃったらぁ?」

初代「……そ、そんなヘマするかよ」ひく

 

悪魔3「へぇ、ならやってみれば?マオーが正気を失った時の為に、オレたちが見ててあげる」

初代「いらねぇわ!?つか、マジで帰れ!テメェらが来ると犬がヒビんだよ!」

 

悪魔「「「ちぇーっ!マオーのケチーー」」」ゾロゾロ

 

悪魔3人衆はブツブツ文句を言いながら帰って行ったよ!

 

初代「ったく、めんどくせぇ奴だ」

 

犬「あ、あの。初代様……」ソロ

初代「っっな、なんだ!?(まさか、聞かれてたか!?)」

犬「あ、悪魔の方々はもう……帰られましたか?」

初代「あぁ、もう帰った。なんか用か」

犬「昼ごはんができたので、お知らせに……」

 

初代「あぁ、そうか。すぐ行く」

犬「はいっ!では、すぐに用意します」にこ!

 

犬は嬉しそうに走り去っていったよ!どうやら、聞かれてなかったみたい!

 

初代「……はぁ、これは後でやるか」

 

初代様はユグドラシルの盆栽をジッと見つめると、難しい表情を浮かべたよ!

 

−−−−犬と昔のオトコがヤりまくって、クっ付く世界線もあるかとだよー?

 

初代「~~~クソっ!!!」

 

さて、このあと初代様はユグドラシルの剪定をしてしまったのかどうなのか。

答えは−−−。

 

初代「はぁぁぁぁ!?ふざっけんな!?なんだこりゃ!!!!おいおいおい!なんでそうなるんだよっ!?殺すぞ!!!」

 

した!!!

初代様は一体何を見たのか。

地下室に篭って頑張った素人剪定は最悪の結果を招く。彼氏のスマホは勝手に見るもんじゃないね!

 

色々な犬と不良の男の子の世界線を垣間見た若干NTR要素のある初代様の鮮烈な嫉妬話も……また、同人誌にしたい!