番外編3:だから、カミュが好き!(カミュ×ループ)

 

——本編後

 

 

セゾニア「どうしよう、これじゃ海を渡れないわ」

ユリア「まさかあんなに村人から警戒されるなんてね」

シピオン「これじゃ手詰まりだな。どうする、ループ?」

ループ「うーんそうだなぁ……」チラチラ

 

カミュ「どうした、どうした!皆、そんな暗い顔をするな!警戒されているなら信頼を勝ち取るまでだろう!口で理想を語るより、行動で示す!これしかない!」

 

セゾニア「そう簡単に言うけどね、カミュ?」

ユリア「そうよ、皆。貴方みたいに脳筋じゃないんだから」

シピオン「ひとまず、村人に話を聞くところから始めるか。情報収集が先だ」

 

セゾニア「シピオンの言うとおりね。ループ、それでいい?」

ループ「……」ぼうっ

セゾニア「ループ?」

ループ「っあ、え!?あぁ、い、いいよ!」

 

セゾニア「そう?何か考えがある時は言ってね?」

ループ「うん、分かった」こく

ユリア「じゃあ、とりあえず手分けして村人から情報を集めましょう」

シピオン「そうだな。日が暮れたら酒場の前に集合だ。じゃ、またあとで」

 

ループ「……」ぼーっ

カミュ(なんだ、ループのヤツ。いつもこのタイミングはソワソワする上に……)チラ

ループ(にこにこーーー!)

 

カミュ(顔!!!顔が、最高に可愛いんだが!!!!なんでだ!理由が、理由が知りたい!何がお前をそんなに最高に可愛くさせるんだ!?)

ループ「……」スタスタ

 

カミュはループの後をこっそり付けてみたよ!その間もループはずっとにこにこしてる!

 

ループ「やっぱ、かっこいいな」ぼそ

 

カミュ(なにがだ!?なにが格好良いって!?誰の事を言ってるんだ!まさか別の男の事じゃないだろうな!?)

ループ「【口で理想を語るより、行動で示す!】やっぱカミュは名言が多いよなぁ」ぼそ

カミュ「っっ!!!(……って俺かよ!!!)」

 

ループ「【口で理想を語るより、行動で示す!】……いいなぁっ!【口で理想を語るより、行動で示す!】」ぼそぼそ

カミュ(格好良いのは俺で安心したものの……何回も言われると普通に恥ずかしいんだが!?)

 

ループ「あ、あれも格好良いんだよな。シシューポス平原を敗走した時の」

カミュ(おいおい。そりゃ、まだ大分先の話じゃねぇか。俺、なんつったっけ)

ループ「【負けた後だからこそ、俺達はより前を向かねばなるまい!】……かっこいいっ!」

 

ループは噛み締めるようにカミュの名台詞(ループ選)を呟きまくったよ!

 

ループ「【負けた後だからこそ、俺達はより前を向かねばなるまい!】……これ、もう一回聞くの楽しみだなぁ」にこにこ

カミュ「……」

 

ループはけっこうエグめの敗走エピソードを、最早カミュの名言発表会みたいに思ってるみたい!

さすがゲームも合わせると200周目プレイヤーだね!

 

ループ「カミュは……やっぱり一番格好良いなぁ」にこにこ

 

カミュ「……っふーーーー」

カミュは天を仰いだ!

 

ループ「あれ、今って何しなきゃいけなかったっけ……あれ?」

 

ループはカミュの名言を脳内リピートするのに夢中ですっかりイベントをド忘れしちゃったみたい!

そんなループに、大きな影が近づいたよ!

 

カミュ「よお、ループ!情報収集は順調か?」

ループ「っカミュ!(あ、そうだった。村人に話を聞かなきゃだったな)」

カミュ「なぁ、良かったら俺と一緒に情報収集しないか?」

ループ「うん、いいよ!」にこ

 

カミュ「よし、なら村の奥の森から一緒に回ってみないか!」

ループ「森?いいけど……(村人なんか居るかな?)」

カミュ「ループ、俺は口で理想を語るより行動で示す派だ」スルリ

ループ「っ!」

 

カミュの声が囁くように低くなったよ!

だいたいこういう時のカミュは——!

 

カミュ「お前への愛を、行動で示させてくれ」

ループ「っっあ、あ……うん」てれ

カミュ「さぁ、行こうか(どうせ、ここで情報を集めてくんのはシピオンだし。別に良いだろ)」

 

二人はぴったり隙間なくくっ付くと、森の中に消えていき——。

 

シピオン「~~っ!!!カミュのやつ……!」かっ!

 

シピオンは見た!

二人は夕暮れ時まで、森から姿を現しませんでしたとさ!

 

シピオン「……カミュ、頼むから口で理想を語るより、行動で示してくれよ」

カミュ「んーー?何の事だ?(次の台詞も練習しとかないとな)」

 

ループ選によるカミュの名言は100を超えるらしい!