番外編30:俺は何で風邪引けないんだ?(シモン→キトリス)

ヤコブ(4)/シモン(15)

 

 

ヤコブ「しよー!さむい!さむいぃ!!」ててて!

キトリス「っ、うわ!なんだ、なんだ!」

 

ヤコブはキトリスの元に駆け寄ると、そのまま体当たりしたよ!

 

ヤコブ「しよー、さむいー!」

キトリス「いや、寒いって……じゃあ服を着ろ。あと靴下履けって言ってるだろ?」

ヤコブ「…えぇ?」

 

ヤコブは自分の格好を見て首を傾げたよ!

 

ヤコブ「あー、ふく、きてなかったぁ」にこぉ

キトリス「ぶはっ!気付いてなかったのか?」

 

本気で服を着てない事に気付いてないヤコブに、キトリスは笑ったよ!

末っ子のヤコブにはいつも笑わされてるね!

 

キトリス「なんで服脱いだ?また風邪引いて苦しくなるぞ」

ヤコブ「しもん、しゅぎゅおのとき、ふくぬぐから。おれも、ぬいだ!」

 

キトリス「脱いだ!って……まぁ、シモンは動き回るから暑いんだろうけどさ(にしても冬に服を脱ぐのはちょっとなー。注意しとかねぇと)」

 

ヤコブ「ぐしゅっ!あ゛ー、はなみずでたぁ」

キトリス「もー、言わんこっちゃない!ほら、部屋に戻るぞ!」

ヤコブ「しよー、だっこぉ」ぎゅっ

キトリス「ちょっ、おいおい!俺の服に付けんな!冬は洗濯物も乾き辛いのに……ったくもーー!」にこーー!

 

出たーー!キトリスのお兄ちゃん発動!

キトリスは何だかんだ言いつつ甘えられると嬉しくて甘やかしちゃう!

 

キトリス「ヤコブ、お前可愛いなー!?」

ヤコブ「ふへへへ」

 

満面の笑顔でヤコブを抱き締めると、抱っこしてよしよししながら部屋に入って行ったよ!

 

そんな二人を遠くから見てるのは−−−?

 

シモン「……俺も服着てないんですけど」

 

素振りをしまくって汗だくのシモン(半裸)でしたーー!

 

シモン、キトリスと過ごす初めての冬。

幼い子供たちがここぞとばかりに風邪を引くせいで、あんまり構ってもらえなくなってフラストレーションが溜まる!

 

シモン「ていうか、なんで俺は風邪ひかないんだ……?」

 

シモンはその後、冬の川に飛び込んだりもしたが、決して風邪を引く事はなかった!

 

シモン「…ただいま」

キトリス「えっ!?なんでずぶ濡れなの!?ちょっ……お願いだから冬の川はやめてぇ!?」