変わらないものなどない。
変化は必ず誰の前にも訪れる。
大きな変化を前にした時、人はそれを困難と呼ぶ。
変化を前にし、不安を覚え、孤独を覚え、そして立ち止まる。
それこそ、後輩だろうが、先輩だろうが、ゆとりだろうが、団塊だろうが。
皆、そうだ。
これは、小さな変化を前にした二組の上司と部下の、ある飲み屋での物語である。
【未熟者ですが私にも独り立ちの時は来るようでございます】
その瞬間、春日 春は息を呑んでいた。
今しがた、耳に入って来た言葉を、受け入れがたい事実を前に目を見開いていたのだ。