(小話8):前世の父親達と息子達①

ツイッターお喋りまとめ

〇前世&金持ち父さん貧乏父さん〇

 

※今回は現世の皆が、アウトのぶっ倒れにより元気が無くなってしまったので、おしゃべりしなくなってしまいました。

 

スルー(27)

素敵なモノを見つけると何でも飼おうとする。貧乏な癖に家に様々な生き物を飼っている。

口癖は『俺の次に可愛いから、飼おう!』

 

ヨル(30)

動物は汚いので触ったらいけないと教えられてきたせいで、触った事が殆どない。

言われると一番腹が立つのは『末っ子だから甘やかされてきたんだな』

 

イン(10)

スルーの影響で動物は得意。最近はオブの家から出てくる馬車の馬に興味がある。

口癖は『オブ』

 

オブ(10)

動物は噛まれて感染症になったらいけないので、触ろうとは思わない。なんならインにも触って欲しくない。

言われると一番腹が立つのは『一人っ子だから甘やかされてきたんだな』

 

 

 

 

 

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スルー『聞いて驚け!うちに居る鳥は、夜俺が帰ると“おかえり”と言ってくれるんだぞ!』

ヨル『ほお』

スルー『信じてないな!?』

ヨル『何故そう思う。別に夜行性で人の言葉を模倣する鳥は珍しくもない』

スルー『っっっ!ヨルヨルヨル!』

ヨル『っぐ』

スルー『誰も信じなかったのに!すごいな!』

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スルー『みんな信じない事もヨルなら信じてくれる!わかってくれる!俺はいま凄く嬉しいぞ!』

ヨル『……ただの知識の問題だ』

スルー『それは違うぞ!ヨル!お前は俺に変な偏見を持たない!そんな素敵な奴だからこそ、俺は生まれて初めてこんなに他人に信じて貰えた!素敵さ!』

ヨル『…そうか』

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——初めて他人にこんなに信じて貰えた!

 

ヨル「あぁ、まずは現地を専門家に見てもらう。そうだ。そしたら。必要な資材の…」

ヨル「(スルーは鈍い訳でも強い訳でもない。ただ、他人がスルーの言葉に取り合って来なかったから、それが“当たり前”になっているだけで、アイツはもしかしたら…)」

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スルー『ほら!今日の分の練習を始めるぞ!こい!』

ヨル『(これは一体なんだ)』

スルー『ヨル、上手になったきたじゃないか!』

ヨル『(俺は一体何が上達してきているんだ。そもそもこれは一体、何の“練習”なんだ)』

スルー『けど、まだまだだな!まだこれからも練習がいる!』

ヨル『そうか』

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※補足

はいじ『補足は不要と思いますが、これはスルーによる、ヨルへの自己肯定感を上げる為のハグ治療法中です。いや、多分スルーは、そこまで考えてやっちゃいないのと、単純に抱きしめてたいだけの人とは思いますが。文字数上限とスルーの性格から、わざわざ“ハグ”とか“抱きしめる”といった表現が使えない故の補足でした』

 

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スルー『ヨル、お前の飲んでいたあの飲み物は最近飲まないのか?』

ヨル『そうだな』

スルー『あれは美味しいのか?』

ヨル『お前らの作るレイゾンで作った酒だぞ』

スルー『おお!そうか!俺は酒と言うやつを飲んだ事がないから知らんが、俺を飲んでいたということか!』

ヨル『変な言い方をするな』

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ヨル『飲んでみたいと思うか』

スルー『俺をか?』

ヨル『略すな。お前の作ったレイゾンで作った酒を、だ』

スルー『飲みたい!甘い星とおなじで、きっと、素敵な気がする!』

ヨル『(コイツは…飲めるのか?)』

スルー『酒は高いらしいから、別に無理しなくていいぞ!』

ヨル『少し、ならいけるか』

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ヨル『ほら、これが酒だ』

スルー『はあっ!これは綺麗な形だなあ。月の光が反射して、キラキラだ。それに、この瓶に貼ってある、レイゾンの花の絵も良い。素敵だぁ』

ヨル『(…瓶の感想)』

スルー『飲むか?』

ヨル『中身は良いから、瓶をくれ!素敵でかわいい!うちで飼う!』

スルー『……瓶を』

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イン『わぁ!くもだ!くもがある!触っていい!?』

オブ『いいよ。っていうか、食べ物だよ。わたあめって言うんだ』

イン『わっ、わっ!ふわふわだ!くもがっ!た、食べていい?』

オブ『どうぞ?』

イン『っあ、あまい。あまい、くも、だ。ふわふわの…あまい。もっと、もっとたべる。おぶ、もっと』

オブ『~~!!』

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スルー『やぁ!オブ!インに聞いたぞ!甘い星の次は甘い雲を持ってきたそうじゃないか!俺の分は』

オブ『ありません。ちょっと今、僕忙しいんで』

スルー『またイン差別か!この』

ヨル『オブ、何をしている。早く来…ん』

スルー『っ!?じゃあな!』

オブ『……急に何なんだ、あの人』

ヨル『…』

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ヨル『何を話していた』

オブ『なにを…えっと心底下らない事です』

ヨル『言えないような事か』

オブ『いえ、そういう訳ではなく…』

ヨル『よく、話すのか』

オブ『勝手に話しかけてくるんです』

ヨル『…』

オブ『(な、なんだ……お父様、お、おこってる…?)』

ヨル『何を話した?』

オブ『え』

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ヨル『今日のアレはなんだ』

スルー『アレ……あぁ!お前の息子は酷いんだ!イン差別をする!』

ヨル『お前、実は分かっていて話を逸らしていないか』

スルー『何を言ってるのかさっぱりわからん!でもまず!お前の息子がうちの息子を差別する話をきいてくれ!』

ヨル『…はぁっ、オブか何かしたか』

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スルー『した!イン差別だ!』

ヨル『オブがお前の息子を差別して虐めているという話か。俺にはそうは見えないが』

スルー『違う!逆だ!オブがインを愛し過ぎていて、イン以外を雑に扱うんだ!俺に甘い星も甘い雲もくれない!インだけなんだ!俺はインの父親だぞ!?』

ヨル『あ、愛…?差別?』

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スルー『オブがそう言ったんだ!今から真似をしてやる!

 

“別に僕は、スルーさんを差別してなんかない。インか、それ以外かで差別してるから。どちらかと言えばインを差別してる”

 

って!どんだけインを愛してるんだ!?』

ヨル『………オブが。あの子が、そう、言ったのか?』

スルー『そうだ!』

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ヨル『っはは!そうかっ!オブがっ!』

スルー『!??』

ヨル『そうか!“愛してる”というのも、一つの“差別”か!確かにそうだ。俺の息子は…面白い子だったんだな』

スルー『…』

ヨル『ん?どうした』

スルー『ヨル、ヨル、ヨル』

ヨル『なんだ』

スルー『…お前の笑顔は素晴らしいな』

ヨル『!!』

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ヨル『…何故、お前は俺に言わない』

スルー『ん?』

ヨル『甘い雲……綿菓子だろう。食べたいなら、何故俺に言わない』

スルー『……ヨルは“大人”だから“気を遣う”だろ?子供はずーずーしいから、嫌な時は嫌という。だから、俺は“大人”に頼みごとをするのは嫌なんだ。“嫌”を言わないから』

ヨル『!』

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ヨル『(スルー……お前はそんな事を考えていたのか。あぁ、誰が、最初にお前を“変わり者”なんて言ったんだろうな)』

スルー『ヨルは素敵な、良い奴だ。きっと、俺が頼めば甘い雲も持ってきてくれる。けど、それは俺は嫌なんだ』

ヨル『……』

スルー『大人は対価がないとダメだ。俺はなにもやれん』

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ヨル『スルー。お前は俺に“歌”をくれるだろう』

スルー『……確かに俺の歌は素敵で素晴らしいな』

ヨル『そうだろ?』

スルー『けど、歌は金にはならん』

ヨル『今日は妙に頑なだな』

スルー『俺はヨルが俺の愛好者だからといって貰い過ぎたと反省したんだ。甘い星も、酒の瓶も、他にも沢山』

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スルー『俺はヨルが居てくれるだけで、それで良いと気付いた。甘い雲はそれに比べたら、とても、いらない』

ヨル『……お前は他人から“与えられる事”に、もう少し慣れた方が良いな』

スルー『ん?』

ヨル『俺で練習しろ。お前こそ下手にも程がある』

スルー『訳がわからん』

ヨル『お前程じゃないさ』

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ヨル『オブ』

オブ『なっ、何ですか?お父様』

ヨル『お前は…あの、インという子が好きなのか』

オブ『っっ!!』

ヨル『あまり、甘いものをあげすぎないようにしなさい』

オブ『すっ、すみませんでした。弁えます』

ヨル『歯をう蝕してしまう。そうならないように注意してあげなさい』

オブ『へ?』

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ヨル『あと』

オブ『……っは、はい』

ヨル『お前は、綿菓子をどうやって作った』

オブ『えっ、わ、綿菓子?』

ヨル『インに上げたんだろう?』

オブ『あっ、えっと、その……ハイ』

ヨル『作り方を教えてくれないか』

オブ『!!!っは、はい!(何か分からないけど……ううう、嬉しい!!)』

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イン『あっ!オブと!オブのおとーさん!わーい!』

オブ『(お父様が居るときの喜び方が凄い)』

イン『こんにちは!』

ヨル『ああ(顔がスルーそっくりだな)』

イン『あの!オブのおとーさんに、お願いがあります』

オブ『え?な、なに、どうしたの?イン。ちょっと待って』

ヨル『言ってみなさい』

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イン『オブのおとーさん。うちの、おとーさんも友達にしてあげて下さい!』

ヨル『っ!』

オブ『(いやいや!ぜっったい無理だよ!イン!)』

イン『うちのおとーさん“変わり者”だから、オレが一番の友達で、あとは子供としか遊べないんです。でも、きっと大人の友達の仲間に本当は入りたいんです』

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イン『オブのおとーさんは、後から来たのに、村のみんなと仲良しでしょう?だから、オレのとーさんとも仲良くしてあげてください』

オブ『(イン……たまらない)』

ヨル『……俺の方が避けられている』

イン『おとーさんは大人が怖いんです。みんな、おとーさんを信じないから』

ヨル『…そうだな』

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イン『そうだ!オブのおとーさんが、うちのおとーさんに初めて会ってビックリしないように、オレが真似するので、見ててください!』

オブ『え゛!?』

ヨル『…』

イン『いきます!

 

やぁ!そこの素敵な親子!俺達は君たちよりもっと素敵な親子だ!俺の歌を聞いていくといい!きっとすぐ虜になる!』

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オブ『インだよね!?』

イン『そうだよ?』

ヨル『血は争えんな』

イン『あの。こういう人が居たら、びっくりしないで、うちのおとーさんなので仲良くしてあげてください。よろしくお願いします』

ヨル『あ、あぁ。わかった』

オブ『インだよね!?』

イン『……さぁ、それは、どうかな?』

オブ・ヨル『!?』

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