<小話6>:アウトの楽しい監禁生活

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〇現世編〇

 

 

 

【登場人物】

 

アウト(26)

主人公。顔が良い人が好き。

 

ウィズ(24)

神官。好きになった人が、好みのタイプとなる。

 

アズ(44)

画家。偉そうな人がふと見せる弱さが好き。

 

セイブ(18)

神官の卵。甘やかしてくれる人が好き。

 

アバブ(17)

事務職。腐女子。絡んでいる二人なり複数の男達が好き。

 

ヴァイス(??)

神官。予想外の事が好き。

 

バイ(20)

騎士。何でも言う事を聞いてくれる人が好き。

 

 

 

 

 

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アウト「アズ!俺のサイオシ!握手してください!」

アズ「サイオシ?が何か分からないけど、その様子だと良いモノなのかな?」

アウト「サイオシは一番好きってことだ!」

アズ「アウトのサイオシはウィズ先生では?」

アウト「え?ウィズ?なんで?」

セイブ「…」

ウィズ「おい、何を笑っている」

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セイブ「アウトさん、この本の事、忘れて帰ったな」

アズ「セイブが明日にでも、ウィズ先生に渡して上げたら?」

セイブ「そうだな。でも、これ少し読んだけど、凄く気に入った」

アズ「へえ。どの辺が?」

セイブ「キミがとても可愛らしく描いてある」

アズ「もう、まったく」

 

アウト(入りづら!)

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アバブ「私の寄稿した皆さんの紹介文はどうでしたか?」

ヴァイス「なんだい?アレ。飲んだくれショタジジイ攻めって。僕の見た目は、さすがにショタって程幼くはないよ」

アバブ「あ、そっちですか?」

アウト「飲んだくれショタジジイゼメって、何だか格好良いな!」

ヴァイス「……え?どの辺が?」

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アウト「アバブ、俺もヴァイスみたいに格好良い奴付けてよ。ヘイボンソウウケはあんまり格好良くない」

アバブ「アウト先輩の感覚って独特ですよねえ」

ヴァイス「こういうのはどうだい?無自覚イケメンキラー」

アウト「飲んだくれショタジジイゼメのが格好良いよ」

ヴァイス「ねぇ、どのへんが!?」

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アバブ「ウィズさんは太陽王が嫌いですか?」

ウィズ「いや、ただギラつき過ぎて…」

アウト「ウィズは月だから、太陽は明るすぎるんだよ」

アバブ「月!それは確かに言い得て妙!なら、今度はウィズさんをモデルに月の王様の話を書きましょう!勿論受けはアウト先輩で!」

ウィズ「や、やめてくれ」

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バイ「月の王様の話なら俺いいの知ってるぜ!童話でさ、昔はめちゃくちゃ純粋に好きだったんだけど、今思い出してみると、なかなか良いBLな気もするんだ」

アバブ「あー、わかります。腐る前と後で、捉え方が変わるやつ。2度美味しいやつですね!」

アウト「へー!聞きたい!」

ウィズ「……」

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バイ「大人薬を使って…」

アバブ「年齢操作!」

バイ「王子様が黒点の部屋に閉じ込め…」

アバブ「監禁!」

バイ「実は大人国の王様で、主人公を大人にしたくて牢屋に閉じ込め…」

アバブ「病み執着年齢差!しかも大人になりきれてない大人×子供!素晴らしい!ウィズさんか!?」

ウィズ「違う!」

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アウト「なんて…なんて面白い話なんだ…凄く、先が気になってきた。けど、そんな説明みたいじゃなくて、お話で聞きたいなぁ」

バイ「なら。ウィズに頼めば?コイツ一言一句覚えてる筈だぜ」

アウト「そうなのか!?なら、ウィズ!なら、続きのお話して!」

 

——オブ!おはなして!

 

ウィズ「っ!」

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アバブ「アウト先輩って、学窓時代に好きな人とかいました?男女は問いません」

アウト「居たよ。普通に」

バイ「はっ!?」

ウィズ「えっ!?」

アウト「え?ココそんな驚くとこ?」

ウィズ「誰だ」

バイ「まじで、誰?」

アウト「お前らに言っても知らないだろ」

ウィズ「なぜ隠す」

バイ「言え!」

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アウト「13歳の時、隣の席だったオンちゃん」

バイ「知らん」

ウィズ「誰だ」

アウト「でしょうね!?」

バイ「そいつは俺より可愛いのか?」

ウィズ「性格はどうなんだ?」

アウト「何だ、コイツら……可愛かったし優しかった。告白したらフラれたけど」

バイ「は!?」

ウィズ「告白したのか!?」

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アウト「うん。勇気を出した」

バイ「けっ、結果は…?」

ウィズ「……どうなったんだ」

アウト「アボードが好きだって言われた!いっつもソレ!だから俺は10代の頃はずっと、アボード死ね!って思ってたわ!2歳しか年が離れてないせいで、離れてもすぐ同じ学舎にくるし!」

バイ・ウィズ「お、おぉ」

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アウト「お前ら俺とアボードを仲良し兄弟みたいに思ってるかもだけど、そんなの成人して多少マシになっただけの話だからな!?ほんと、思春期の頃は大嫌いだったんだ!顔見れば舌打ち、罵声、殴り合い!男兄弟なんてそんなもんだ!」

バイ「わかった、わかったから」

ウィズ「お、落ち着け」

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アウト「だから何が言いたいかと言うと!アバブ!」

アバブ「っは!」

アウト「弟かける兄の、きょういぞんビィエルってメモは今すぐ消せ!確かにマシな関係になったのは、お父さんが死んでからだけど!あり得ないから!」

アバブ「BLの世界にあり得ない事なんてないです!」

アウト「な!い!」

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アバブ「アウト先輩って案外わかりやすくミーハーですよね」

アウト「みーはー?」

アバブ「さっきの告白の話もそうですけど、容姿の美醜を重視してる所があるなって」

アウト「そうかなぁ?」

アバブ「多分なんですけど、アウト先輩ってイケメンホイホイなんで、目が肥えちゃってるんだと思います」

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アバブ「先輩の学窓時代の友達ってどんなでした?」

アウト「……確かに俺が好きになる子は、だいたい俺の友達かアボードが好きだった!」

アバブ「ほら!アウト先輩昔からイケメンホイホイなんですよ!」

アウト「俺は…いけめんほいほいだったのか」

アバブ「今はもう連絡とか取ってないんですか?」

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アウト「たまに同窓会やるよ」

アバブ「その同窓会、遠くから見たいーー!」

アウト「それ楽しいのか?」

アバブ「絶対楽しい!絶対アウト先輩総受けしてると思いますもん!」

アウト「いや、酒を楽しく飲んでるだけだけど…」

アバブ「今度同窓会やる時は是非ウィズさんの所でやってくださいよ!」

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アウト「いやウィズは騒がしいの嫌いだから駄目だって。アイツらうるさいもん」

ウィズ「いいぞ」

アバブ「私はいいって言ってくれると思ってましたよ!ウィズさん!」

アウト「いや、ほんとうるさいから止めた方が良いよ。気に入ってずっと来るかも」

ウィズ「次は必ず此処でやれ」

アウト「えぇ…」

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ウィズ「何か俺に見られて問題な事でもあるのか?」

アウト「別にそんなのないけどさ」

ウィズ「ないけど?」

アウト「ここは俺だけのお気に入りの場所だったの!もう、アイツらまで来るようになったら嫌なんだ!」

ウィズ「っ」

アバブ「アウト先輩の秘奥義出た!素直ー!ウィズさんなす術なしー!」

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監禁生活①

ウィズ「ほら。アウト着替えだ」

アウト「うぃー」

ウィズ「ほら、腕を通せ。壁に手をぶつけないようにな」

アウト「ん」

ウィズ「ボタンも俺がやろう」

アウト「いいよ、さすがに」

ウィズ「自分の爪で手を引っ掻くかもしれんだろう。ほら、早くこちらを向け」

アウト「うぃー」

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ウィズの監禁生活②

ウィズ「ほら、傷や打撲がないか見るぞ。服を脱げ」

アウト「へーい」

ウィズ「……傷は、ないようだな。打撲も打ち身もナシ、と」

アウト「(ウィズってこの赤い点々には触れないんだよな)」

ウィズ「次、下」

アウト「……」

ウィズ「ほら、早く下を脱げ」

アウト「…うぃー」

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監禁生活③

ウィズ「ほら、そろそろ寝るぞ。その中級教本とやらを置け」

アウト「まだ、さすがに眠くないんだけど」

ウィズ「それは寝ようとしていないからだ。さ、横になれ。お話をしてやろう」

アウト「昨日の続き?」

ウィズ「ああ」

アウト「おお!黒点の部屋に閉じ込められた後…気になる!」

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アウト「なぁ、どうして月の王子様は、また来ると約束してるのに黒点の部屋に閉じ込めたんだろうな?」

ウィズ「っ本当に、お前ときたら。本当にわからないか?」

アウト「あれ?俺また、ぎょうかん読めてなかった?それかどこかに書いてあった?」

ウィズ「…いい。お前は分からなくて、それでいい」

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監禁生活④

アウト「今日バイ達が来たよ」

ウィズ「暇だったから丁度良かったな」

アウト「今度、一緒に服を買いに行こうって誘われた。ずっと寝衣のままじゃ嫌だろって」

ウィズ「どうするんだ?」

アウト「ウィズに聞いてみるって言った。行っていい?」

ウィズ「ダメだ」

アウト「あー。だめかー」

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※補足※

アウト、知らないうちに自分から外出を許可制にしていた。の巻。というか、すべての事柄を、ウィズに聞いてみる制度にしてしまっていたようです。そして、基本、ウィズにダメと言われてまでやろうと思わなくなっている、と。アボードの件くらいでしょうね。自分で約束を破ったのは。

 

 

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監禁生活⑤

アウト「俺は役立たずだな」

ウィズ「役に立っているかどうかで価値を見出すとするなら、世間にとっては殆どの人間が役立たずだ」

アウト「凄い事言うな。いや、俺は世間とかじゃなくて、ウィズの役に立ちたいんだよ」

ウィズ「なら、」

アウト「何でも言ってくれ!」

ウィズ「此処に居ろ」

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