(外伝69):恋人の居ぬ間に③~ウィズ出張中の2週間~

お喋りシリーズ

【恋人の居ぬ間に③~ウィズ出張中の2週間~】

 

——–前書き——–

こちらは【現代版】とも言える「ビロウシリーズ」です。

ウィズが仕事で2週間の出張に出てしまった、そんなアウトの2週間を追います。

この2週間、アウトはたまたま他の酒場で出会った、ウィズの双子の兄弟であるビハインド(前世:ビロウ)と共に過ごす事になるのですが、最終的にどうなるのか、私も分かりません!

———————–

 

 

【教えて!ビハインド!】

 

アウト「ビハインドは沢山の酒場を経営してるんだよな?」

ビハインド「まぁな。敬えよ」

アウト「本当に凄いと思う!尊敬する!」

ビハインド「くっ(さすがイン。完全にこっちの調子を崩してくるな)」

アウト「俺もなー、自分の酒場を持つのが夢だったんだけどさぁ」

 

ビハインド「っは、そういや昔からそんな事言ってたな」

アウト「(ビハインド。まだ、俺の事、インだと思ってるのか)」

 

ビハインド「無理無理。お前なんて、店を開いた瞬間に、雑な予算管理で潰れるか、謀反家の勢力関係も分からず出店して、身ぐるみはがされるか、殺されるかの、どっちかだろうよ」

アウト「??よく分からんけど、やっぱりかぁ」

ビハインド「……いや、冗談抜きで止めとけ。人には向き不向きがあんだよ。お前に経営は向かねぇよ」

 

アウト「……確かにな。俺じゃ従業員同士が店の裏手で情交を始めても、上手く対処できないし。そんなんじゃ、全然ダメだ」

ビハインド「オイ、どんな特殊な状況を想定して自信を失ってんだよ。ねぇよ。そんな状況」

アウト「なぁ、ビハインドだったらどうする?従業員の子同士が、恋仲になって、店の裏でたくさん情交するようになったら」

 

ビハインド「普通にクビだろ!?」

アウト「……でも、まだまだ一緒に働きたいし」

ビハインド「店の裏手で情事に入り浸るような発情した獣を雇う店がどこにあるっ!?お前はバカなのか!?そんなもん、経営以前の問題だ!」

アウト「だから、店の奥に寝室を作ったらどうかと思ってるんだ」

 

ビハインド「ふざけんな!?従業員に変に尽くす前に、店なら客に尽くせ!?」

アウト「っ!う、わー!」

ビハインド「な、なんだよ」

 

アウト「かっこいいなー!今のは物凄くかっこいい台詞だ!使いたい…。俺もどこかで、言いたいな。使っていいか?」

ビハインド「……どこで使うんだよ」

アウト「わかんないけど。どっかで使える筈!“店なら客に尽くせ!”こんなの俺は思いつかない!さすが、ビハインドだな!忘れないように、メモしておこう!」

 

ビハインド「……メモはやめろ!?(ほんと、調子狂うな!?)」

 

 

 

【恋人と離れて~ウィズ出張中の2週間~】

 

ウィズ「(アウトは今頃どうしているだろうか)」

 

教師「ウィズ先生、どうです一杯やっていきませんか?」

ウィズ「……い、いえ。俺は」

教師「北部特産の良い酒があるんです。奢りますから。今日はウィズ先生の歓迎会って事で」

ウィズ「(北部の特産品か……良ければアウトに土産として買って帰れるな)……わかりました」

 

教師「ウィズ先生来てくださるそうでーす!」

教師「いえーい!顔の良い男の人なんて、この教会には居なかったから嬉しいー!」

教師「わかりますー!」

教師「失礼だな、お前ら!」

 

ウィズ「(北部支部の図書館担当部は……うるさいな)苦手だ。早く帰ろう」

 

教師「ウィズ先生、声に出てますよ」

 

 

 

 

【もしかして、貴方は……】

 

——-アウト、ビハインドと再び待ち合わせ中。

 

 

アウト「(びろう×いんは本当に、何回読んでも素敵だなぁ……ん?)」

ビハインド「おう、今日は先に来てたのか。ここに通されてるって事は、今回はちゃんと俺の名前を出したみたいじゃないか。褒めてやろう、この鳥頭」

 

アウト「……んん?」

ビハインド「おい、貧乏人の分際で俺を無視するとは、良い度胸じゃねぇか……って、なんだ?その本」

 

アウト「ん?んんんんん?(びろう×いんはインの昔話に出てきた……ビロウって言ってたけど)」

ビハインド「ど、どうしたんだよ。おいおい、近づき過ぎだ!この貧乏人!!調子に乗ってんじゃ……」

アウト「もしかして……ビハインドが、びろう!?」

 

ビハインド「何を言ってんだよ。最初にそう言っただろうがっ!」

アウト「びろう!!会えて嬉しいよ!びろう!」

ビハインド「はぁ!?何を今更……!」

アウト「あ、あ、あ、あの!愛好者です!推しです!握手してください!」

 

ビハインド「お前……また意味のわかんねぇ事ばっか言いやがって」

アウト「あ、あの!これ、この本にサインをください!」

ビハインド「っは。契約書以外に、俺はサインはしねぇ主義だ」

 

アウト「か、かっこいい!俺の“推し”は、こんな近くに居たんだ!あぁっ!今日は素敵な日だ!」

ビハインド「……もう、何の事だか。(とりあえず、褒美に酒の一杯でも奢ってやるか)」

 

 

 

——–一言——-

はいじ「常に、満更でもない気持ちにさせられるビハインド」

 

 

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