シリーズお喋りまとめ
【ビロウ×イン】シリーズ
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IFシリーズ
ビロウ×インの世界線。今回は、ほぼ子供達がメインです
◎簡易登場人物紹介◎
イン(25)
純粋天然主人公。ビロウが好き。
ビロウ(24)
元捻くれ貴族。インを愛してる。少し狂ってる。
オブ(25)
執着貴族。インを愛してる。過去を後悔してる。
アンダー(5)
ビロウの息子。インが好き。
ペイス(7)
オブの息子。ましゅまろが好き。
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【ペイス、父の意外な側面に驚きつつ無視する】
オブ『ペイス』
ペイス『なんですか、お父様』
オブ『食べるのか?それ』
ペイス『……けんぶんを広めるために、焼いてたべてみようかとおもいます』
—-他の貴族は知らないことだよ!
オブ『…俺が、食べてやろうか』
ペイス『た、食べたいのですか?』
オブ『…いや』
ペイス『(食べたいんだ)』
——一言—–
はいじ「分かってても、あげないペイスでした。マシュマロ、買って帰ろうかな…」
【アンダー。あげない】
アンダー『はむ、はむ』
ビロウ『それ。お前には多いだろう。食べてやるよ』
アンダー『ひとりで、たべれます』
ビロウ『昼飯を食べれなくて、じいやに叱られるぞ』
アンダー『おひるごはんも、たべます』
ビロウ『なぁ、一つくれよ』
アンダー『はむ、はむ』
ビロウ『…おい』
アンダー『はむ、はむ』
—–一言——
はいじ「アンダーは強情」
【可愛い子が、ましゅまろを食べる】
ペイス『料理長。これを、やいてくれ』
料理長『あぁ、ましゅまろですか。よくこんなものを持っていましたねぇ。どれどれ』
ペイス『それは焼くと、よりおいしくなると聞いた』
料理長『そんな事まで知っていらっしゃるんですね!はい、どうぞ。良い具合に焼けましたよ』
ペイス『…っ!!あ、あ、あぁ!』
料理長『ふふ(相当気に入ったようだ)』
ペイス『……しゅごい』
【いんのところ、いこ!】
—–本家の集まりにて。
ペイス『あ』
アンダー『ぺいすだ』
ペイス『いいところに会った。お前に聞きたい事がある』
アンダー『なあに』
ペイス『こないだ、ましゅまろを焼いて食べた』
アンダー『まだ、ぼく、たべてない』
ペイス『そうなのか。あれは、えもいわれぬ美味しさだったぞ』
アンダー『たべたい』
ペイス『おれも、また食べたい。けれど、庶民の食べ物はどこで手に入るか、わからないんだ』
アンダー『いんのところに、いこ』
ペイス『どこに居るか、知ってるのか』
アンダー『しってる。みちもおぼえてる』
ペイス『でも、お父様にだまって出たら、きっとしかられる』
アンダー『いんも、おこるとおもう』
タッタッタッタ
ペイス『お父様』
オブ『なんだ、今は忙しい。後にしなさい』
ペイス『ましゅまろを貰ってきます』
オブ『あぁ、勝手にしなさい』
たったったった
アンダー『おとうさま』
ビロウ『なんだ、今忙しいんだ。黙ってろ』
アンダー『いんのところにいってきます』
ビロウ『あー、勝手にしろ』
ペイス・アンダー『よし』
——–一言——–
はいじ『はじめてのおつかいスタート。大人は忙しい時、子供の話を殆ど聞いていないことを、子供はよく知っているのです』
【ここが、いんの、いるところ】
イン『さーて、今晩のお店の準備をしようかなー。今日はビロウは来てくれるかなー』
こんこん
イン『あれ?なんだろ。まだ開店の看板出してないのに』
こんこん
イン『はーい、あの。まだお店は』
??『いんー、いんー』
??『本当に、ここで合ってるのか?』
??『あってる』
イン『っ!?』
バッ!ガチャ!
イン『ちょっ!?え!アンダー!?ペイス!?』
アンダー『ほら、ね』
ペイス『あんがい、近かったな』
イン『え?二人だけ?お父さん達は?!』
アンダー『ちゃんと、おとうさまには、いったよ。いんのところ、いくって』
ペイス『言った。好きにしなさいって言われた』
イン『…』
イン『危ないから!ダメだから!お金持ちの子供なんて、すぐ悪い人に連れて行かれるんだよ!?俺も大人なのに何回も誘拐されそうになったんだからね!』
アンダー『いん、きをつけたほうが、いいよ』
ペイス『うん。おれみたいに、護身用のナイフをもった方がいいんじゃない?』
シャキッ
イン『うわっ!』
イン『ナイフなんて危ないよ!?』
ペイス『あんた、何でも危ないな。少しくらい、きけんな事をしないと、こどもはせいちょうしないんだ』
アンダー『ぼくも、そう、おもう』
イン『……はぁ。もう、今日はどうしたの?何か俺に用があったんじゃない?』
ペイス『また、アレをくれ』
アンダー『ぼくも』
——–一言——–
はいじ『口の立つ子供達に、全部丸め込まれるイン。そして、インも何度も誘拐されかけたせいで、昔のような悪い人なんかいないよ!の思考は矯正されました。ちなみに、ビロウもオブもインが何度も誘拐されかけている事は知りません』
【あれ?】
イン『あれ?』
アンダー『ふわふわの』
ペイス『そう、焼くとおいしい』
イン『っ!あぁ!ましゅまろね!その為に来たの?』
アンダー『いん、こんど、やいてくれるっていった』
ペイス『家で焼いてもらったら、えもいわれぬおいしさだったぞ』
イン『あぁ、アンダー。そうだったね。約束してたもんね?ペイスも、家で焼いてもらったんだ?』
ペイス『ああ。また食べたいが、庶民の食べ物は、入手ルートがわからない』
アンダー『ぼくも、たべたい』
イン『はいはい、わかった。わかった。二人共、ちゃんとお父さんには言ってあるんだもんね?俺に嘘はついてないね?嘘つきは嫌いだよ、俺は。約束破りの次に嫌い』
ペイス『うん。ちゃんと言った。かってにしろって、おとうさま言った』
アンダー『おれも、おとうさま。かってにしなさいっていってた』
イン『ビロウ……オブ』
——–一言——-
はいじ「どんな状態でビロウとオブが子供達に対していたか、なんとなく察したインであった」
【じゃあ、ましゅまろを焼こう!】
イン『じゃあ、今日は特別な焼き方と食べ方を教えてあげる』
ペイス『他の貴族は知らない?』
イン『もちろん!これは“ましゅまろ”の美味しさ以上に知られてないよ!』
ペイス『(ぱあああ)』
イン『か、かわいい』
とんとん。
アンダー『いん、ぼくは』
イン『あぁっ!もちろん、アンダーも可愛いよ!おいで!外に行こう』
アンダー『だっこして』
イン『はいはい。もう、5歳なのにね。じゃあ、ペイスは手を繋ごうね』
ペイス『……ましゅまろは』
イン『じゃあ、ましゅまろと、コレはペイスに持ってもらおう』
ペイス『棒?コレも使うのか?』
イン『うん、“特別”な食べ方だからね』
ペイス『(ぱああああ)』
イン『っかわ!(オブっ、ほぼ顔はオブなのに!)』
——-裏庭へ
イン『最初に約束。これは、俺の家以外で、そして、俺が一緒に居る時以外は絶対にしないこと!これが約束できないんだったら、今日はこのまま帰って貰います!約束できる?』
アンダー『はい』
ペイス『できる』
イン『じゃあ。まずは、ここに焚火を起こします』
シャシャシャ、カッ!ボウッ
ペイス『すごい、火が簡単についた』
アンダー『いん、なんでもできるよ』
イン『いや。さすがに何でもは、出来ないなぁ。君たちのお父さんの方が、何でも知ってるし、何でもできるよ』
アンダー『そうかなあ。ちがうと、おもうなあ』
ペイス『……お前、お父様に対して、すごいこと言うな』
アンダー『ん』
イン『あはは』
イン『はい。火もいい感じになってきたね。じゃあ、このましゅまろを、一つ、棒に差してごらん?』
ペイス『こう?』
イン『そうそう。アンダー?出来る?やってあげようか?』
アンダー『できる』
イン『上手上手』
アンダー『(にこ)』
イン『ここからが難しいよー。これを、直接火にかけてごらん?』
アンダー『うんっ』
ペイス『わかった!』
アンダー『ああああ!』
ペイス『わあああ!』
イン『あはは!黒焦げになっちゃったね』
アンダー『…………』
ペイス『……あぁ』
イン『難しいね。はい、さすがに真っ黒なのは食べられないから、次は失敗しないように頑張って』
アンダー『ん』
ペイス『うん』
アンダー『ああああ!』
ペイス『うわああ!』
アンダー『う?』
ペイス『あんまり火に近すぎたらダメだ。あと、クルクル回すといいんだと思う』
アンダー『わかった』
イン『…………』
アンダー『わあ』
ペイス『ねぇ、これは出来たんじゃない?』
イン『すごい!上手上手!それはもうちょうど美味しい頃だね!熱いから気を付けて食べな』
アンダー『あつ、いっ』
ペイス『あつい!』
イン『さて、もう一回やる人―!』
アンダー『はい!』
ペイス『やる!』
イン『(もう少ししたら、連れて帰らないとな)』
——-一言——-
はいじ「インの教育方針は、失敗して自分で考えさせる、というものです。スルーがそうだったようです」