番外編5:優しさフォローの十勝VS唯一フォロワー茂木

ーーーー9月中旬異動発表日

 

課長「未鈴さんが異動になるとはーー!ウチの課の最大にして最強の戦力だったのにーー!」

未鈴「大丈夫ですよ。もう茂木君がバリバリやってくれてるじゃないですか」

茂木「俺なんて、まだまだですよ。未熟者です(大豆先輩を養うには)」

未鈴「またまたぁ、そんな事言って!それに、ウチの課には大ベテランの野田さんも居るじゃないですか?」

野田「もー、老兵を働かせないでぇ」




未鈴「それに…」

大豆「…(それに?お、俺かな)」そわ

未鈴「私が異動って事は誰かコッチに異動してきますし。大丈夫ですよ!」

 

茂木「…」チラ

大豆「…」しゅん

 

未鈴「コッチに異動してくるのって、誰なんでしょうね?」

課長「それがさぁ、まだ僕のトコロにも異動の一覧は下りてきてないんだよー」

 

大豆(…俺はネガティブじゃない。未鈴さんに構ってもらえなかったから落ち込んでるだけ)しゅん

茂木(大豆先輩。後で俺が全力で構い倒してチヤホヤしないと)




野田「でも、未鈴ちゃんが居ないと寂しくなるわ。ちゃんと送別会するからね!」

未鈴「私も野田さんと離れるの寂しいですー!」

 

大豆(未鈴さん。俺も、寂しいです…)心の中

茂木(大豆先輩が口下手でよかった…)ホッ




副所長「あ、三課全員集まってるね?異動一覧が下りてきたよ」

 

大豆「ふ、副所長!」タタッ

 

副所長「お。大豆君、そんなに異動が気になるのかい?」にこ

大豆「はい(副所長、好きだ)」にこ

 

茂木(大豆先輩。副所長には懐いてますよね…まぁ、本当に副所長は良い人なのですが)モヤ

 

課長「大豆君って、絶対に僕より副所長が好きだよね?」

未鈴「あはは(確実に)」

野田「まぁ、どうでしょう(確実にね)」

 

副所長「大豆君にとっては良い知らせかもね。コレは」ペラ

大豆「?」

副所長「営業三課の異動者を見てごらん」

 

茂木(…父親と息子。あれは父親と息子。父親と息子の関係性。まさか…近親相姦?)混乱

 

課長「なぁんで、副所長は課長の俺より先に大豆クンに異動表見せてるのぉ?」

未鈴「いやぁ(大豆君がお気に入りだからでしょう)」

野田「まぁ、ねぇ?(大豆君が可愛くて仕方ないからでしょう)」

 

大豆「あーー!」

 

茂木「大豆先輩!?」

課長「ん?」

未鈴「なに?」

野田「さぁ?」

 

大豆「っ!十勝だ!」

副所長「そう、十勝君が帰ってくるよ。良かったね?大豆君」

大豆「っは、はい!わ、わ!十勝が、またこの課に!」ぱぁぁぁっ!

 

茂木(…十勝?誰だ)

 

課長「へぇ、十勝君がまたウチに帰って来るのかぁ。そりゃあ、安泰だ」

未鈴「えー!さっきまで戦力ダウンとか言ってたのに!っていうか十勝君って、だ」

 

茂木「誰ですか?」ズイ

野田「っうわ!茂木君、急に来たわね!」

茂木「誰ですか十勝ってまさか怪我で一線を退いてた2年の先輩か何かですか」

 

課長「あれ?ここは野球部か何かなのかな?」

未鈴「バスケ部かもですよー。ガードの7番が帰ってきたのかも!」

野田「何のネタよ……。十勝君っていうのは、大豆君の同期よ。一昨年異動したの」

 

茂木「異動した大豆先輩の同期…」

野田「そう、十勝君は凄かったのよー?」

茂木「凄い?」

 

野田「えっとねぇ。まず、茂木君に負けず劣らず顔が良くて、仕事は凄まじく出来て、他課の仕事も軽くヘルプ出来るし、営業成績も良かったわ。あとは…」

茂木「…あとは」




大豆「やった!やった!また十勝と仕事ができる!俺、十勝好きだ!」

 

茂木「…なっ!?」

 

副所長「良かったね。大豆君。また三人で飲みに行こうか?」

大豆「はい!」

 

課長「…なっ!?」




野田「凄く優しかったわね、十勝君は」

茂木「や、優しい…」

野田「そう。誰にでも優しくて、人間出来てて。特に、同期の大豆君は…その、あんまり…仕事の出来る子じゃなかったから、いつも十勝君がフォローしてあげてたわ」

 

茂木「スパダリ…だと?」

 

野田「え?何か言った?」

茂木「い、いえ。何も」オロ

 

野田「大豆君が何回言っても上手く出来なかったり、どう頑張っても上手に話せなくてもねぇ。嫌な顔一つせず、付き合ってあげてたわ。だから、大豆君も十勝君の前だけだと、安心して喋れてたみたい」

 

茂木「嫌な顔、一つせず…(ま、待て。俺は最初、大豆先輩に何を言った…?)」




ーーー先輩の言葉は独りよがりだから、誰にも届かないんです。

ーーー出来る事なら、俺も別の方に指導に付いて頂きたかった。

ーーー生意気だと、思いたければ思って頂いて結構です。慇懃無礼も承知の上。




茂木「あ“ーー!(次のキリリクは、パラレル逆行IF設定でよろしくお願い致します!!)」

 

野田「っちょ!なになに!?急に何!?」

未鈴「課長!茂木君が壊れました!」

 

課長「…え?大豆君って副所長と飲み行ったりしてたの?僕の誘いは断ってたのに?え?。もしかして、僕って嫌われてる?」

 

野田「こっちも精神が病んでるわ!」

未鈴「大豆君ってウチの課の弁慶の泣き所だったのね…」

 

野田「なんか私、これから不安になってきたわ」

未鈴「頑張ってください。野田さん」

野田「老兵を労ってー」








ーーー10月1日異動日当日




茂木(…全然眠れなかった。豆乳さんも、何故昨日の更新はNTRモノの短編を更新してくるし。しかも面白いし。もしかして…俺に、暗に何かを伝えようとしてるんじゃ)




ーーーえ?十勝がどんな奴か?えっと、十勝は…不憫攻め、かな?

ーーー不憫攻め?

ーーーそう。イケメンなのに可哀想だったよ。

ーーーちなみに、どういった所が?

ーーー十勝は凄くモテるけど、凄く尽くし過ぎるから。付き合った女の人達に、いつも最後は召使いみたいに扱われて嫌になって別れるんだ。




茂木「女運のないイケメン…嫌な予感がする」

 

??「あの、」

 

茂木「女運のない不憫攻め。なんだ、その健気受けと相性の良さそうな攻めは…」ブツブツ

 

??「あの、ちょっと」トントン

 

茂木「っはい、失礼致し…!!」

??「今日から営業三課異動のした者なんですが、入り口のパスワードがわからないので、一緒に入らせて貰っていいですか?」

茂木(ぁ、まさか…)

 

??「あ、ちゃんと関係者です。今、名札を」ゴソゴソ

茂木「パ、パスワードは…」

??「あ、教えて頂けますか?」

 

茂木「パスワードといえば有名な三文字の数字か、メールでの請求、ページのドラッグによる反転文字の浮き出し…」

十勝「は?め、メールの請求?有名な三文字の数字?」オロ

 

茂木「俺には…地雷はないと思っていたが…受けのNTRは…っく」

十勝「あの、大丈夫ですか?」

 

大豆「あれ?そこに居るのは…」

 

茂木「っ!だ、」

十勝「大豆!」

 

大豆「十勝だ!十勝だ!本当に異動だった!わっ!」タタタ!

勝「なんだよ、異動って連絡しただろ?」

大豆「っここに十勝が居るの変な感じがする!」

十勝「三年前まで一緒に毎日仕事してただろ?大丈夫だよ。これからまた当たり前になるさ」

大豆「うん!」にこ

 

茂木「……これは、狂いそうだ」呆然

十勝「え?大丈夫ですか?(変わった人だな。どこの課だろ)」

大豆「っ!茂木君?」

十勝「大豆?」

 

大豆「どうしたの?頭痛いの?お茶買ってこようか?」テテ

 

十勝(…茂木君?もしかして後輩か?いや、それより珍しいな。大豆がドモらず普通に喋ってるなんて)

 

茂木「いえ、水筒があるので…………いや、買って来て貰っていいですか?」

大豆「うん!まかせて!」

 

茂木「ありがとうございます。あとで、お金は払います(少し頼っただけで、こんなに嬉しそうに。神よ…貴方は今日も俺の光)」

 

大豆「待ってて!あっちの、遠くにある!自販機で買うね!あっちのが大きくていっぱい入ってる麦茶のペットボトルがあるから!」ダッ

 

茂木「あぁ。大豆先輩……か」

十勝「大豆は相変わらず可愛いなぁ」

 

茂木「は?」

十勝「あ、急にすみません。大豆って俺の中では特別で」

茂木「は?」

 

十勝「あぁ、別に。変な意味じゃなくて」

茂木「変な意味とは?」

十勝「えっと、俺は男が好き、という訳ではなくて。その、大豆は俺の……推し?というか」

茂木「は?」

十勝「癒されるんですよ。茂木さん?もアイツと仲が良いなら分かると思いますけど……一つやったら倍の気持ちで返してこようとするし」

 

茂木「それは…」

十勝「他には上手く喋れないけど、俺には安心してくれてるのか普通に喋ってくれるし」

茂木「…」

十勝「何かに付けてありがとうって言ってくれて…」

茂木「…」

十勝「大豆が女なら…」




茂木「笑止!」

十勝「は?」

茂木「笑わせないで下さいよ。神に性別などありません」

 

十勝「か、神…?」

茂木「俺は同担拒否なのですが、安心しました」

十勝「どうたん、きょひ?」

茂木「十勝さん、俺は貴方を同担とは認めない」

十勝「あ、はぁ(俺は…何を怒られているんだ……?)」

茂木「貴方のように、男だ、女だと性別に拘るような人間は、女体化設定にしても、決して相手とは上手くはいかない。本質が見えていないからです」

 

十勝「っ!(なっ、なんだか。よく分からないが)」ゴクリ

茂木「貴方は自分から不憫攻めになっているだけだ。誰のせいでもない」

十勝(物凄く核心を突かれているような気がする……全く意味は分からないけど)

茂木「今後一切、俺の神に触れないで頂きたい」

十勝「なぁ、神ってもしかして…」

 

大豆「茂木くーん!買って来たよ!大きいから一日飲めるよー!」

 

茂木「はぁっ、俺の神。本当に最高だ」

十勝(大豆が、神…?)

 

大豆「っはぁ、はい。茂木君。あと、美味しそうだったからフルフルゼリーっていうのも買ってきたよ。いつも、ネタをありがとう」

茂木「そんな…ネタなんて(俺は欲望のままに抱いているだけなのに)でも、ありがとうございます。永久保存します」

大豆「ふふ、飲んでよ」

 

十勝「…(大豆が、神?な、何のだ?)」

 

大豆「あ、十勝」

十勝「ん?」

大豆「これは十勝に。十勝はコレが好きだったよね。ふぁいあーのブラックコーヒー」

 

茂木「!?」

 

十勝「…覚えてたのか。てか、なんで」

大豆「十勝が来て嬉しいからお礼だよ」

十勝「お礼って…またすぐにそうやって、俺に何でも買って来て(そうだ。大豆は昔から、そうだった)」

 

ーーー十勝、手伝ってくれてありがとう。お昼ご飯を奢らせて。

ーーーえぇ?受け取れない?いつも、お世話になってるから。お菓子を…気持ちだけ?受け取ってよ。お礼したいのに。

ーーーあぁ、ソレ?大豆君が置いていったわよ。自分からって言わないでって言って。貰ってあげなさいよ。




大豆「やっぱり。う、受け取ってくれない?」おず




ーーー遅い!早く迎えに来てって言ったじゃん!

ーーーえー、コレ?新作が欲しかったのにぃ。もういいよ。コレでも。

ーーーえー?異動。じゃあもう結婚しよーよ。皆結婚し始めたしさー。仕事辞めたいし。




十勝「…確かに、コレは神かもなぁ」しみじみ

茂木「は?」

十勝「ありがとな、大豆」ポン

大豆「っ!(受け取ってくれた!いつも遠慮する十勝が!)」

茂木「!?(神の頭を撫でた、だと!?)」




大豆「う、受け取ってくれて、ありがとう!十勝!」

十勝「受け取ってくれてって何だよ、ソレ。はは。ほんと、大豆は……うん。神かもしれないな」

大豆「へ?(もしかして、十勝も読者さん?)」

 

茂木「同担拒否!離れてください!」

十勝「え?」




課長「入口で悲喜交々起こさないでぇ。入れないからぁ」

野田「これから、このメンバーなのね…」






元同期の十勝登場!

元々【本編】に登場予定だったキャラ。文字数とエピソード過多により、なくなく削った。

 

・いつも大豆をフォローしてきた女運のないイケメン十勝

・唯一のフォロワーであるド執着変態ファン茂木

・承認欲求肥大化おばけ大豆

 

最初は、この三人の三角関係の話にするつもりだった…

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