番外編6:しょうゆさんのその後(茂木×大豆/しょうゆ)

番外編6:しょうゆさんのその後(茂木×大豆/しょうゆ)

※会話文のみ。

 

 

茂木「大豆先輩はこういった場所でも執筆されるんですか?」

大豆「うん。なんか、こういう場所って周りの人達の会話が面白くて。ネタになるんだ。あと、フラペチーノ美味しいし」

茂木「…フラペチーノか(甘そうだな)」

大豆「茂木君は何を頼む?」

茂木「そうですね…俺は」

 

茂木「ほうじ茶で」

大豆「…スタバって、ほうじ茶なんてあったんだ。知らなかった(スタバでほうじ茶飲む人初めて見た)」

 

ーーーーー

ーーー

大豆「はぁ、おいしい」にこ

茂木(神よ、今日も健やかであれ)

 

ブブ

 

大豆「ん?…げ。茂木君、俺ちょっと俺、外出てくる」

茂木「どうされたんですか?」

 

大豆「お母さんから電話がかかってきてる。多分、夜ご飯はどうするのかって事だと思う。言い忘れてた…」

茂木「それは早く伝えないと。今日は後輩の家に泊まる事も一緒に」

大豆「うん!ごめん、荷物見てて!」

茂木「もちろんです(俺は貴方の為なら地獄の番犬ケルベロスにだってなってみせる)」

 

茂木(それにしても、大豆先輩の家。なかなか過保護だな。先輩も、もう今年で27歳になられるというのに…一緒に住む際は、菓子折りを持って馳せ参じなければ。スーツも新調するか…)

 

女子A「なに?急にフォロー外されちゃったって?」

女子B「そうなの…仲良くして貰ってたと思うんだけどなぁ」

 

茂木(……ん?)

 

女子A「アンタが何か失礼な事したんじゃないの?アンタ見境なくすぐ凸るし」

女子B「そうだけど!でも、まだフォローしたばっかりで、これからよろしくお願いしますってリプしただけだったよ!」

女子A「あんたのリプ長いからウザかったんじゃない?」

女子B「うぅ。豆乳さん」

 

茂木「っ!(豆乳だと?)」

 

女子A「なに?ソイラテが良かったの?」

女子B「違うの!私が中学の時好きだったサイトの管理人さんが、豆乳さんって言うの!」

女子A「豆乳?私もそのサイト知ってるかも」

女子B「え?そうなの?」

女子A「そうそう、サイト名は…なんか【とろける明後日】みたいな」

 

茂木(とろける明後日…)

 

女子B「私が知ってるのは、そんなワケわかんない名前じゃなくて、【まろやか毎日】ってサイトだけど」

女子A「あー!それ!【まろやか毎日】だわ!」

女子B「…とろける明後日って。意味わかんない」

女子A「まぁ、私から言わせると【まろやか毎日】も意味わかんないけど」

 

 

茂木(なに!?まろやか毎日の意味が分からないだと!?…これだから、にわかファンは…)

 

女子A「その豆乳さんに、アカウント教えて貰った直後にフォロー外されたんだ?」

女子B「そうなの…また鍵垢に戻っちゃったし」

女子A「リアルで何かあったんじゃない?」

女子B「リアル…っもしかして!」

 

茂木「ん?」

 

女子B「その日、その時書いてる小説の攻めのモデルになった後輩さんの家に行くって言ってた!」

女子A「へぇ、身近な人モデルにしてんだ」

女子B「そう!毎回その後輩さんがした事をネタに小説の続きを考えますって教えてくれて」

女子A「うわぁ、自分がBLのネタにされてるなんてさ。知る由もないんだろうなぁ、その後輩クン。ウケるー!」

 

茂木「…」

 

女子B「…あ、あ」

女子A「何よ?」

女子B「フォロー外された直後の、更新…は、初めて受けと攻めが……ヤってる!」

女子A「ちょっ!大声で何て事言ってんのよ!」

女子B「豆乳さん、まさか…!」

女子A「今度は何!?」

 

茂木(…しょうゆ、気付いたか)

 

しょうゆ(女子B)「やっぱり!二人がヤった日!攻めが嫉妬して、受けの連絡先から当て馬の連絡先を消してる!これよ!」

女子A「どれよ」

しょうゆ「豆乳さん!慇懃無礼な後輩君と遂にヤっちゃったんだ!そして、彼が私に嫉妬して…フォローを外した!」

 

茂木(とうとう辿り着いたか。しょうゆ。お前もなかなかのファンだったようだな…俺には負けるが)

 

しょうゆ「確か、私が豆乳さんをフォローした時、フォロワーが一人だけ居て…名前。何だったけな。カッコウ…みたいな」

女子A「変なハンドルネーム」

 

茂木(HNなど皆どこかおかしいものだろうが)

 

しょうゆ「カッコウ……あれが慇懃無礼な後輩君だったのかも。急にフォローしてきた私に嫉妬したのね……」

女子A「アンタ、幸せねぇ。フォロー外されたってのに」

しょうゆ「私のおかげで、この世に新しいCPが生まれたって思った方が幸せだからいいの!」にこ!

女子A「そのマインド見習うわ…」

 

茂木(しょうゆ。確かにお前のおかげで俺は素直になれた…少しだけ感謝してやる)

 

しょうゆ「それに、事実は小説より奇なりっていうし!ありえない話じゃない!だって豆乳さん、多分腐男子だし!」

女子A「そうなの?」

しょうゆ「そう、普段はメールの一人称は“私”なのにね?テンションが上がると“俺”って書いたりしてたから。多分、本人は気付いてないんだろうなぁ」

 

茂木(大豆先輩……貴方って人は)

 

女子A「腐男子受けかぁ…私も久々、BL読むかなぁ」

しょうゆ「いいよー!BL!また、昔みたいに絵描いてよ!」

女子A「…でも、就職してから腐抜けちゃったし」

 

しょうゆ「腐女子の血は、いくら薄くなって無くなりはしない。試しに、昔好きだったCPで検索してみなよ?すぐ復活するから」

女子A「……りょーかい。またハマれるといいなぁ。最近、何にもハマれなくて、つまんなかったし」

しょうゆ「大丈夫だよ。再燃なんてよくある話だし」

女子A「そうだね」

 

しょうゆ「あ、そろそろ映画始まる。行こ」

女子A「あ、そだね。行こ」

 

スタスタ

 

茂木「……ふー。事実は小説よりも奇なり。しょうゆ、お前は真実に辿り着いた」

 

大豆「茂木くん!ごめん!お母さんがしつこくて」

茂木「いえ。大丈夫ですよ?」

大豆「あ、さっき外で未鈴さんと会ったよ!」

 

茂木「へぇ、未鈴さんと」

大豆「友達と映画なんだって。楽しそうだね」

茂木「俺たちも行きますか?」

大豆「っい、行く!」

茂木「じゃあ、行きましょうか」

大豆「うん!」タタ

 

茂木「あぁ、大豆先輩?」

大豆「どうしたの?」

茂木「喫茶店て、確かに面白い話が聞けますね?」

大豆「でしょう?」

 

茂木「また来ましょうか」

大豆「っっ!うん」にこ

茂木(今日も神は健やかなり……そして、)

 

女子A「うわーー!さっきの映画の二人!絶対に付き合ってるよね!?まじであぁいうCP好きなんだけど!」

しょうゆ「わかるーー!」

 

茂木「未鈴さん、また何か良い推せるCPに出会えると良いですね」

大豆「…?未鈴さんがどうかしたの?」

茂木「いえ、行きましょうか。豆乳さん」

大豆「シーーっ!外でソレは言わないで!」

 

 

 

 

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しょうゆさん勝手に救済される。
女子Aは、【番外編5】に登場した、同じ課の未鈴(みりん)さんでした。十勝異動と同時に、転勤しちゃったけど。しょうゆさんは未鈴さんのお友達。

◎感謝◎
皆さんから頂いた感想から、お喋りのネタを拝借してます……ネタをありがとう(合掌)
そして、コメントを読ませて頂く中で、書き手の大豆、読み手の茂木。この二人への感情移入をしてくださる方は、いっしょに「しょうゆさん」の事も我が事のように気にしてくださってる事がわかりました。皆さん、優し過ぎ……すき。

元気に楽しく腐女子やっていこうね!