大豆「まただ…」
茂木「どうしたんですか?またご自分の書かれる作品が既存のモノと似通っている事を気にしていらっしゃるんですか?」
大豆「ううん。今回は違うんだ…」
茂木「じゃあどうされたんですか?」
大豆「お気に入りに登録してたサイトが、いつの間にかリンクが無くなってた…悲しい」
茂木「あぁ…それは。あるあるですね。俺も何度も経験があります。リンクに飛んだ時にエラーメッセージが出た時の辛さは何度経験しても慣れません」
大豆「分かる!最近はランキングサイトも凄く過疎化してたりして…寂しいなぁ」
茂木「まぁ、今は投稿サイトが主流ですからね」
大豆「そうだよね」
大豆「俺も読むのは投稿サイトだもん。色々な作品が一気に読めて便利だから凄く好きなんだけどね」
茂木「個人サイトは個人サイトでまた独特の文化が根付いてましたもんね」
大豆「うん。個人サイトは…なんていうんだろう。家?って感じなんだよね。家の中は自由にやって良かったから安心だった」
茂木「俺は書き手ではないので大豆先輩とは抱いている感覚が少し違うかもしれません。俺は……そうですね。サイトは個人商店にお邪魔させて頂いている感覚でした」
大豆「あ!それも分かる!サイトによって品物の並べ方も違いがあって面白いんだよね!」
茂木「背景色一つとっても個性が光ってました」
大豆「うんうん。背景真っ黒とかね。模様の背景だとちょっと読みにくかったりしたなぁ」
茂木「BBSやイラスト掲示板なんかもあって…」
大豆「ファンアート見るのも楽しかったね!」
茂木「ええ。でも、人気サイトだと、たまに閲覧者同士レビュー内で喧嘩が始まったり……一度荒れると大変でしたね」
大豆「うん……それは俺も見てて怖いなって思ってた。だから、自分がサイトを作る時は、そういうのは置かないようにしようって決めたんだ」
茂木(大豆先輩は怖がり過ぎだとは思うが…)
大豆「俺、自分の家は荒らされたくないもん」
茂木(まぁ、その怖がりのお陰で俺は神を独占できたワケだが…)
大豆「ねぇ茂木君」
茂木「なんですか?(俺の可愛い神よ)」
大豆「茂木君のお気に入りだったサイトで、まだ残っている所があったら教えてよ」
茂木「え?」
大豆「だって、こんな風に個人サイトの話が出来る人なんて人生で一人も居なかったから……楽しくて。茂木君のお気に入りを知りたいんだ」
茂木「い、いや。俺は【まろやか毎日】一筋ですので…」
大豆「茂木君、いつもそんな風に言うけど。俺は別に茂木君が別の作品やサイトを好きでも気にしないよ?」
茂木「そう、ですか(それはそれで非常に腹の底がモヤるのだが)」
大豆「だって、茂木君はさ俺を……一番に構ってくれるでしょ?」ジッ
茂木「っ!もちろんです!(そうだ、この人は……)」
——今度俺の前から消えたら、全部消してやる
大豆「だったらいいんだ!茂木君が他のどんな作品を好きで、どんな人のファンでも!」
茂木「当たり前じゃないですか!俺は貴方が一番で、他は全部貴方の下ですよ!(この人は、意外と)」
大豆「ふふ、茂木君はいっつもそう言ってくれる。嬉しいなぁ」
茂木(ある意味、俺以上に独占欲が強い……ははっ!全く!こういう所が最高に堪らないんだ!)
大豆「ねぇ、茂木君のお気に入りのサイトを教えて!」
茂木「ええ、いいですよ(ただ、俺が肝に銘じておかなければならないのは……)」
——全部消して今度は別の人に、構ってもらう…から。
茂木(この人は、自分を”一番”にしてくれる相手に対して全身全霊でその身を預けに行くだけで、別に俺でなければならないワケではない…そこを履き違えてはいけない)
大豆「どうかした?茂木君」
茂木「では、リンクを送りますね?(ただ)」
大豆「わーい!ありがとう!」
茂木「(そこを履き違えさえしなければ、この神はずっと俺だけのモノだ)じゃあ、大豆先輩のお気に入りも教えてください」
大豆「っ!俺のも?」
茂木「ええ。大豆先輩のお気に入りも知りたいです」
大豆「…わかった。送るね」テレ
茂木「楽しいですね?こういうのも」
大豆「っうん!」にこー!
茂木「ふふ(だから、十勝!)」チラ
十勝「…(何の話だ?お気に入り?ランキング?投稿サイト?掲示板?荒らし?一つも単語が分からない…何かの隠語か?)」
茂木(お前の入り込む余地なんてないんだよ!あははっ!当て馬のターンは終幕だ!はさっさ舞台袖へ捌けろ!」
in会社の休憩時間でした。
この二人、地味にコソコソ話してます。それに対し聞き耳を立てる十勝。果たして十勝はBLまで辿り着く事が出来るのか。
- おまけ●
in茂木自宅
茂木(えっと、大豆先輩のお気に入りサイトは……ん?一話完結の、アホエロ中心…ほうほうほうほーう?)
大豆はアホエロが好き