ゴウキ「あー、クソ。コイツまた勝手に回復を…」
あられ「ゴウキ、それなあに？ゲーム？」
ゴウキ「ああ、今学校で流行ってて。友達がお前もやれって貸してくれた」
あられ「えっちなゲーム？」
ゴウキ「…違げぇわ（あられ。俺がする事、全部エロいと思ってんな）」
あられ「じゃあ、どんなゲーム？」
ゴウキ「【ソードクエスト】の最新作。あられも聞いた事くらいはあるんじゃねぇか」
あられ「そーど？……えっと、知らない。ゲーム一回もした事ないから」
ゴウキ「そっか（そんな気はしてた）わり。もう止めるから」
あられ「ううん！隣で見てるの楽しいから、ゴウキやって！」
ゴウキ「…えぇ」
ゴウキ（あられが居んのにゲームとかヤル気おきねぇぇ！）
あられ「闘ってるところが見たい！この人達は何をしてるの？」ピタ
ゴウキ「フーー。じゃあ、ちょっとだけなー（あられマジでカワイ過ぎる。早く終わらせてヤりてぇわ）」
あられ「うん！ゲーム初めて！ゴウキ頑張って！」
—-ゲーム中—–
—大丈夫？回復するよ！ヒールストーム！
ゴウキ「あ”ーー！クソっ！今はいいっつの！」
あられ「どっ、どうしたの？」びくっ！
ゴウキ「このヒーラー、マジでいらん時にいらん回復ばっかすんだよ！クソ！MPだってガンガン減るし！」
あられ「回復はダメ？」
ゴウキ「回復にもタイミングがあんだよ」
ゴウキ「コイツ、主人公がちょっと怪我すると、すぐに回復してくんの。しかも過剰に…って！？」
—痛そう！ヒールグレース！あれ？ヒールストームになっちゃった！
ゴウキ「あ”ーーーー！コイツまたっ！」
あられ「ふふ、この子はゴウキが好きなんだよ」
ゴウキ「は？」
あられ「だって、この剣で格好良く闘ってる主人公？はゴウキでしょ？」
ゴウキ「まぁ、そう…なるのか？」
あられ「ね。ちょっとでもゴウキが怪我するのがイヤなんだよ。多分、俺もここに居たら同じ事をするよ」
ゴウキ「……あられ」
—-わーい！勝った勝った！大丈夫怪我してない？回復するよ！
ゴウキ「ぐ（なんか、このキャラ。スゲェあられに見えてきた）」
あられ「ゴウキ、頑張って魔王を倒そう！」
ゴウキ「おう（え？コレエンディングまでやんの？）」
—-ゲーム中—-
—-やだやだ！起きて！リザレクション！
ゴウキ「だーかーら！昏倒してるだけで死んでねっつの！？」
あられ「あー」
ゴウキ「もう！我慢できねぇ！もーー！コイツ、パーティから外す！回復はレベルは落ちるけど別のキャラでいい！」
あられ「…え？」ジッ
ゴウキ「…あ。いや、別に。戦闘パーティから外すだけで（何だこの罪悪感）」
あられ「この子、仲間外れにするの？」
ゴウキ「いや、仲間は仲間だって。旅は一緒だ」
あられ「もう、この子いらないの？」
ゴウキ「あられー？別に仲間外れにするワケじゃねーからな？」
あられ「…うん」
ゴウキ（や、やりずれぇ…！）
—パーティメンバー選定—-
ゴウキ「っし、代わりのヒーラーの装備も整えたし、チェンジすっか」
あられ「…」
—-オレ、パーティから外れるの？
—-オレ、もう。いらない？〇〇が怪我しないか、心配だよ。外れたくないよ。
ゴウキ「っ！（なんだこのキャラーー！この感じ！このテンション！）」
あられ「あ、あう。ゴウキ…」チラ
ゴウキ「う”（あられっぽいだよ！このヒーラー！）」
あられ「あの。この子、ゴウキが好きなんだよ」
ゴウキ「…」
あられ「俺、気持ち分かるよ。俺もゴウキがちょっとでも怪我したらイヤだから……だから、その」
ゴウキ「フーーー（あ”ーー！！）」ピコン！
—-うんっ！オレもっと頑張るね！絶対に怪我させないよ！
あられ「わーい！良かったー！この子が居たら、ゴウキ絶対怪我しないもんね！」
ゴウキ「…だな」
あられ「ゴウキ！ゲーム上手！かっこいい！」
—-わーい！〇〇はやっぱりスゴいね！かっこいい！
ゴウキ（このヒーラー。もう、完全にあられにしか見えねぇ…パーティから外せねぇじゃねぇか！畜生！）
—-エターナルリザレクション！
ゴウキ「おいぃぃっ！やめろ！あられ！死ぬぞ！」
あられ「？」
ゴウキ、ソードクエスト最新作をプレイする。登場するヒーラーが完全にあられと被るせいで、ヘマしても怒るに怒れないし、メンバーからも外せない。
—オレの命を使って！エターナルリザレクション！
ゴウキ「おーい！あられ！俺の為に死のうとすんな！」
あられ（俺？？）
もちろん、そのゲームは？
