ーーーー金曜日の昼休み
十勝(こっちに異動して来てから、大豆と帰ってないな。昔はよく一緒に飲んで帰ったりしてたのに。今日、ちょうど金曜日だし誘ってみるか…でもなぁ)
ガチャ
大豆「茂木君、茂木君」
茂木「なんですか?大豆先輩?」
十勝「はぁ(いつも茂木さんと居るし……ん?)
大豆「あ、十勝。お疲れー」
茂木「……」ぺこ
十勝「あぁ、お疲れ(いや、別に茂木さんも一緒に誘えばいいだけじゃないか。なんで、俺は大豆だけ誘おうとしてる……?)」
茂木「…大豆先輩、ちょっとスマホを貸して貰っていいですか?」チラ
大豆「え?いいよ?」ゴソゴソ
十勝(なんだ…視線が)
大豆「はい、茂木君。スマホ」ひょい
十勝(つーか、大豆は何でそんなに躊躇いなくスマホを他人に丸投げできるんだ?)
茂木「ありがとうございます。大豆先輩」チラ
十勝(だから何なんだよ。その視線は)イラ
茂木「…」スッ
十勝(…は?今、指紋認証でロックの解除をしなかったか?)
茂木「はい、これで大丈夫です。昨日言ってたサイトのHTMLを訂正しておきました」
大豆「っ!茂木君シーっ!」
茂木「あぁ、すみません(今日も俺の神は仕草一つが奇跡の可愛さ…そして)」チラ
十勝「…」
大豆「そういうのは俺と茂木君の二人の時にして」コソ
茂木「そうでした。すみません」コソ
十勝(…まさか大豆。自分のスマホの指紋認証に茂木さんも登録してる、のか?嘘だろ?待て、普通そんな事、家族にもしないだろ)動揺
大豆「茂木君あのね。前回ファンタジーを書いたじゃない?」コソ
茂木「ええ、あれも大変素晴らしかったですよ?(石化プレイも…ある意味最高だった)」ウズ
十勝(あの二人…一体何なんだ?ただの、先輩と後輩…だよな?)ソワ
大豆「今度は現代のオフィスモノにしようかと思っててね、あの。だから…」コソコソ
茂木「っ!!いいですよ(っはははは!まったく!最近、神はどんどん大胆になって…最高だ!)」チラ
十勝「…」ジッ
茂木「…」ジッ
十勝(今日の帰り、どうにか大豆だけ捕まえて話を聞かないと。大豆は昔から誰でも信用するから、俺がしっかりしてやらないと。じゃないと、茂木さんは…)
茂木「それなら、バレないようにしないといけませんね。大豆先輩?」チラ、ニヤ
十勝(少し、いや……かなり信用できない)スタスタ
バタン
大豆「そうだね。絶対にバレないようにしないと!バレたら…物凄く怒られそうだもん」
茂木(事務所セッ○クスを提案しておいて、バレたら怒られそうで済ませる神…人間界の感覚とズレ過ぎてて最高過ぎる。アフター5が楽しみだ)
ーーーーー
ーーー
大豆「課長残業申請です」
茂木「俺もです」
十勝「…(あの二人は残業するのか。なら、俺も)」
課長「えぇ〜今日は早く帰ろうと思ってたんだけどなぁ」
茂木「デスクの施錠はしておきますので」
大豆「しておきます!」
課長「じゃあ、僕…帰っていい?」にこ
茂木「ええ!どうぞ!」
大豆「早く帰ってください!」
課長「大豆君…言い方」
課長「じゃあ、頼んだからねぇ」
大豆「はい!」
茂木「はい」
課長(あの二人、仲良くなったねぇ)ガサガサ
十勝「課長、俺も急ぎの仕事があるので残業します」
課長「ええ?十勝君も?皆、若いのに頑張るねぇ。じゃあ、キミの方があの二人より遅かったら施錠よろしくね」
十勝「はい」ペコ
課長(十勝君、なんか昔より大分人間味溢れる表情をするようになったねぇ……さ、かーえろ)
○
大豆(ど、どうしよ。茂木君。十勝も残業みたい!)コソ
茂木(気にしなくていいです。アイツは石だと思えばいい…そろそろ行きましょう)コソ
大豆(で、でも)
茂木(大豆先輩?)
大豆(茂木君?)
茂木(そのスリルも含めて、オフィスラブの醍醐味では?)にこ
大豆(っっ!そうかも!)
茂木(チョロ…いや、大豆先輩。行きましょうか?)
大豆(うん!)
そそくさ
茂木「…ふ」チラ
十勝(なんだ?どこに行くんだ)カタ
○
十勝「どこに行ったんだ?あの二人」
キョロキョロ
十勝「あと、探してないのは…個人情報資料倉庫か。こんな時間に用なんて無いよな」
ーーーー普通なら。
十勝「……一応、見ておく。か」
スタスタ、ガチャ
十勝「……っ」
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ーーーーーー
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しょうゆ「あーー!豆乳さんっ!今回のオフィスBLも最高ーー!」
しょうゆ「ほんと、事務所セッ○スって最高過ぎーーー!ヤダヤダ、バレちゃう…!って焦りながらも快楽落ちする受けがサイコなのよねーー!!感想おーくろ!フォロー外されてもメールのやり取りは出来てて良かったーー!…それに、豆乳さんの場合、実話かもって思えるからまた最高なのよねーー!」
○
未鈴「ひゃーー!tonyuさんの新作やっぱ最高ーー!前回の石化勇者との石化セッ○スも最高だったけど、今回の事務所セッ○スもまた…たまらん!臨場感がね…良いのよ。何故か事務所の情景がよく知ってる場所みたいに思い浮かんでくるし。tonyuさん神ーー!コメントしよ!」
*****
ーーーー事務所の外
タッタッタっ!
十勝「っはぁ、っはぁ!(あ、あれは…ほんとに大豆か?待て、あの二人は……男同士だろ?なんで?そんな、変だろ。いや、別に趣味嗜好は個人の自由だが……それにしても、大豆が?茂木さん、と?あんな…こ、恋人なのか?)」
十勝「お、俺には関係ない、か…(まさか、大豆が恋人を作ろうとしなかったり、合コンに誘っても来なかった理由って…男が、好きだからか…?)」
ーーーーー十勝は優しいなぁ。俺、他の人とはうまく喋れないけど、十勝は好きだから喋れる。ふふ。
ーーーーーえっ、十勝。彼女が出来たの?そっか…
十勝「(まさか、大豆…昔は俺の事が好きだったんじゃ…いや、でも。俺は、ノーマルだし。大豆は可愛いと思うけど、さすがに抱けな……)は?」
チラ
十勝「なんで、俺…たってんの?」
ーーーーー
ーーー
茂木宅
茂木「ふーーっ(最高過ぎた。頭が昇天して焼き切れそうだ)」
大豆「スー、スー」
茂木(今回は良いアテもあった。十勝、お前のお陰で、今後俺は最高の一人時間を過ごせそうだ)
大豆「むぅ…」
茂木「俺の可愛い神。貴方の新作も楽しみにしてますよ…(人生の春よ、永遠に)」
大豆「ふぐぅ…よんで、いただき。ありがとう、ございます」
茂木「寝言がコメントの返信、だと?」
こいつら残業申請して何をしてるんだ!!信じられないね!
いつか「石化プレイをする思考回路ショート寸前の茂木」と「オフィスプレイにテンション最高潮な茂木」を書きたい。
この二人は色々なチャレンジをさせやすいのでとても楽しい。
十勝は…これからどうすればいいの?