番外編17:ヘマ、イーディー屋さんになる!(ヒスイ×ヘマ/初代×犬)

 

 

—–魔王城居候中

 

 

ヘマ「ヨーサンサプリー!」

 

パァッ!

 

犬「っふぅ…大賢者様、ありがとうございます」ぺこ

ヘマ「(ヘマなのに…)いいよ!どういたしまして!」

犬「…」

ヘマ「…」ジッ

犬(な、なんか…見ら、れてる。なんだろ。何か、喋ったほうが…いい、のかな?)アセアセ

ヘマ「つまんない?」

 

犬「っ!すっ、すみせん!大賢者様!お、俺がつまらない、に、人間なばかりにっ。お、おもしろい話ができずに…!」

ヘマ「ずーっと、お城に居てベットばっかりだとつまんないよね?」

犬「え?へ?」

ヘマ「うんうん!やっぱりつまんないね?分かった!それなら、オレが面白い本を読んであげるね!」

 

じゃーん!

 

ヘマ「しゅーかんしー!」

犬「週刊誌?」

ヘマ「そう!これは、色々な人の色々な事が色々と書いてある本だよ!女の人が好きな事が多いけど、オレもすき!」にこ

犬「は、はぁ」

ヘマ「うん!面白いから読んであげるね!寝てていいよ!」

犬「あっ、ハイ」

ヘマ「えっとねー…」

 

初代「ったく、マジでアイツらが来てからうるさくて仕方ねぇわ」スタスタ

 

ヒスイ「お、魔王。今日も雑魚勇者を追っ払ってやったぜー」スタスタ

 

初代「雑魚勇者?そりゃテメェの事か?」

ヒスイ「あ゛ぁ?老害は感謝すら出来ねぇのか!?」

初代「喚くな、犬が起きるだろうが」

ヒスイ(…コイツ)

 

初代「犬は大事な時期だ。おい雑魚、今日の飯はお前が作れ。あのヒーラーの作るメシは塩分量が高過ぎる。あと不味い」

ヒスイ「っるせ!ヘマは貧乏だから、味付けが塩以外分かってねぇんだよ!文句言うな!」

初代「知るか。栄養が偏んねぇように作れよ。あと美味く作れ」

ヒスイ(コ、コイツ…)

 

ーーー!!ーー!

 

初代「っ!なんだ?寝室が騒がしいな」

ヒスイ「…ヘマ?」

 

チラっ×2

 

ヘマ「劇作家の巨匠!妻の妊娠中に複数女性とらんこうぱーてぃー!参加者の一人が語る、巨匠の夜の顔!」

 

初代「ぶはっ!!」

ヒスイ「あー、ヘマの奴。また週刊誌読み聞かせてら」

初代「は?まただと!?」

 

ヘマ「この劇作家の人は独占欲が強くてオクさんを絶対に家から出さないんだけど、自分はらんこうぱーてぃしてたよ!」

犬「へぇ」

ヘマ「オクさんが妊娠すると、ダンナさんは他所でらんこうぱーてぃをするんだよ。でも、これはよくある事!」

犬「パリピはいくつになってもパリピって事か…」しみじみ

 

ヘマ「自分はオクさんを家から出さないのにね!でも、これは本当によくある事。そして、最後はリコン!この本には、そういう話がいっぱい書いてある」俯く

 

バンッ!

 

初代「ねぇよっ!?このクソヒーラー!犬に何てモン読み聞かせてんだ!?」

犬「初代様?」

ヘマ「魔王様と…イシ君!」テテ!

 

ヘマ「イシ君!オレ、今赤ちゃんに週刊誌を読んであげてたよ!」

ヒスイ「へぇ(あれは腹の中のガキに読み聞かせてたのか)」チラ

 

初代「クソが!ンな胎教に悪ぃもん読んでんじゃねぇ!貸せっ!」バッ!

 

ヘマ「あっ、あぁっ!オレの週刊誌がっ!返して!返して!」

初代「ダメだ、没収だ!」

 

ヘマ「うーーっ!」ジタバタ!

ヒスイ「ヘマ、また買ってやるから」

ヘマ「赤ちゃんに続きを読んであげなきゃ…気になってずっとお腹を蹴っちゃうよ!」

初代「おいっ!テメェらはさっさとメシでも作って来い!散れ!」

 

ヘマ「魔王様のバカ!魔王様のだけ塩を少なくするよ!」

初代「おぉ、頼むわ」

 

ヘマ「むーーー!」

ヒスイ「おら、ヘマ行くぞ。一緒に作ってやるから」

ヘマ「…イシ君と?」

ヒスイ「あぁ(作れって言われたしな)」

ヘマ「うん!なら作る!」にこ

 

ヒスイ「(あー可愛すぎるわ)おい、魔王!」

初代「あ?」

ヒスイ「俺は好きなヤツが作ってくれるメシなら…塩味でも文句ねぇわ」

 

初代「…」

ヒスイ「行くぞー、ヘマ」スタスタ

ヘマ「はーい!」タタタ

 

初代「…」俯

犬「あの、初代様」

初代「俺は、テメェのメシなら、何も文句言わねぇよ」

犬「あ、はい。ありがとうございます」

初代「あと、俺も城からは最近一歩も出てねでから」俯

犬「あ、はい……あの、初代様」

 

初代「なんだよ」

犬「声に出しませんので……その本を貸してください」

初代「はっ?な、なんでだよ!?」

犬「パリピがやらかしてるのを見るのが楽しいので…あと、劇作家の夜の顔が気になるので…」にこ

初代「ぐっ」

犬「お腹の子供に聞こえないように黙って読みます」にこ

初代「…わ、わかった」

 

犬「ありがとうございます!(暇だったから丁度良かったー!)」

 

初代「っく、お前がガキを産むまで、俺は…俺は……!あのヒーラーに”あの”法術をかけて貰ってやる」

犬「え?」

初代「ここに居ろ、目の前で”アレ”を受けてやる。それで文句ねぇだろ」決意

犬「え?(週刊誌は…?)」

初代「フーッ」

 

初代「おい!ヒーラーっ!!ヒーラー!来いっ!」バッ!

 

シン…

 

犬「え?週刊誌は…夜の顔」ポカン

 

 

その後、初代様は誰も望んでいないのにイーディーになりました。

 

 

≪おまけ≫

 

ヘマ「イーディー!」

 

初代「っぐ」

ヒスイ「すげぇな、魔王。男気あんなぁ…勃○不○だけど」

初代「黙れ!?雑魚が!」

 

犬(俺は一体何を見せられてるんだ…?)

 

ヘマ(妊娠した女の人の旦那さんをイーディにする仕事…これが出来たら不幸になる女の人が減るかも)

 

初代「犬、これで文句ねぇな?」

犬「あ、え?(週刊誌)」

 

ヘマ「イシ君!オレ、イーディ屋さんになる!」

ヒスイ「…マジ?」