番外編18:ヘマ、最高にメタ発言!(ヒスイ×ヘマ)

 

 

—旅の途中(夜の酒場)

 

 

ワイワイ!

 

ヒスイ(ヘマの奴、いっつも街に寄ると女に話しかけられるよな…俺なんて二三言喋ったら、絶対にキレてどっか行かれんのに)

 

酒場娘「ヘマちゃんと話すのすごーく楽しかった!こんなに自分の事話せたの初めてよ!ありがとう」にこ

ヘマ「オレも楽しかったよ!ありがとー」にこ

 

ヒスイ「…」

 

酒場娘「ヘマちゃん、これあげるね!お友達のしるし!」

ヘマ「いいの!これ、さっき言ってた…」

酒場娘「いいの!ヘマちゃんの旅が無事に終わったら、またコレについて一緒に話そう?」

ヘマ「あ、ありがとう」うる

 

ヒスイ(ヘマって、女抱けんのかな…)

 

酒場娘「バイバイ!」

ヘマ「ばいばーい!」

 

 

ヘマ「イシくーん!遅くなってごめんねー!」テテテ

 

ヒスイ「いや、別にいい」

ヘマ「はい!これ、偽物のお酒!」

イシ「…おう(クソ、酒強くなりてぇな)」

 

ヘマ「ふふ」ゴソゴソ

ヒスイ「何を貰ったんだ?」

ヘマ「本だよ!」

ヒスイ「また週刊誌か?(ヘマに変な知識入れんの止めさせてぇなー)」

 

ヘマ「ううん。今回は違うみたい!物語の本みたい!」

ヒスイ「へぇ(なら良かった)」

ヘマ「すごくオススメして貰って嬉しかったから、イシ君の呪いが治ったら、本の感想言いに来るねって約束したんだー!」にこにこ

 

ヒスイ「良かったな(まぁ、もし週刊誌だとしても、こんなに楽しそうな顔されっとな…止められねぇわ)」

ヘマ「うん!友達だって言ってくれて嬉しかったんだー」

ヒスイ「なぁ、ヘマ」

ヘマ「なに?」

 

ヒスイ「ヘマは、女と付き合いたいとか思った事はねぇのか?」

ヘマ「え?オレ、イシ君と結婚してるのに?」きょとん

ヒスイ「っ!」

ヘマ「そうだよね?オレは……イシ君と結婚してるんだよね?」おずおず

 

ヒスイ「だな!(あの女、お前の事好きなんじゃねーのとか言っても、ヘマはワケわかんねーんだろうな)」

ヘマ「ふふ!オレは、一生イシ君のオクさんだからなー」チラ

ヒスイ(あ、これは…)

ヘマ「一生イシ君のオクさんだからなー!」チラ

 

ヒスイ「…ヘマ、俺と結婚してくれるか?」

ヘマ「ふふ!うん!」

ヒスイ「あんがと」よしよし

ヘマ「ふへ。早くイシ君の呪いを解いて昼間もオクさんになれるといいなー」ゴクゴク

 

ヒスイ「そうだな(昼間も奥さんって…その言い方、なんかクソエロいな)」チラッ

 

酒場娘(ジッ)

 

ヒスイ(ワリィな、並女。ヘマは俺に夢中だ。諦めろ)ゴクゴク

 

酒場娘(ジッ)

 

ヘマ「あれ?こっちが偽物のお酒…?」

 

ヒスイ「ん?んーー?」

ヘマ「あわわ!」

ヒスイ「ヘマは誰にも渡さねーーー!俺のーー!」アゲアゲ

ヘマ「わー!」

 

客「アツいねー!」

客「もっとやれー!」

客「キスしろー!」

 

ヒスイ「ヘマー!ちかいのきすだー!」

ヘマ「わーー!」にこにこ

 

 

酒場娘(にこ)

 

ーーーー

ーーー

次の日(昼)

 

 

ヒスイ(っ!)

 

ヘマ「…」

 

ヒスイ(あー、昨日の記憶あんまねーな。また、やらかしてねぇといいが)

 

ヘマ「…すごい」

 

ヒスイ(ヘマ?それ、昨日もらった本か?もしかして、寝ずに読んでたのか?」

 

ヘマ「すごいすごい!これはすごい!」バタバタ

 

 

ヒスイ(どうした、ヘマ)

ヘマ「イシ君!この本凄いよ!オレとイシ君みたいなお話だった!」タタタ!

ヒスイ(ん?オレとヘマ?)

ヘマ「これは『びーえる』って言う、男の子が二人で結婚する話だった!すごいっ!」

ヒスイ(びーえる?)

ヘマ「この子達は週刊誌みたいに、フリンしてリコンしないよ!」

 

ヘマ「最後はたくさんキスして終わる!スゴイ!ビーエルは……すごい!!オレとイシ君はびーえるだったんだ!」パーー!

ヒスイ(なんか、よく分かんねぇけど…ヘマが楽しそうなら、まぁいいか)

ヘマ「イシ君にも読んであげるね!」爛々!

 

ヒスイ(ねろーー?ヘマ)

ヘマ「いきまーす!タイトル!」

 

ヘマ「【勇者パーティから追放された魔術師の俺は異世界からやってきた勇者に懐かれて不労所得を得る旅に出る〜一攫千金で手に入れたお金で買った家が魔王城なんて聞いてない!〜】です!」

ヒスイ(もう物語が始まってんのかと思ったらタイトルだったーー!つーか、ソレのどこが俺とお前なんだー!)

 

ヘマ「その日、俺は追放された!」
ヒスイ(ねろーー!)

 

 

その後、ヘマは爛々とした目でR18シーンも全部音読しました!

酒場の女の子は腐女子です。初めて自分の趣味を打ち明けたヘマに、好きなBL小説を布教としてプレゼントした、という。

そのうち、ヘマは多分、BLを犬にも読み聞かせを始めます。