番外編3:カルドの耳(カルド×ヨハン←?)

 

in学院の研究室

 

同僚A「カルド、ちょっといいか」

 

カルド「……」無視

 

同僚B「やめとけ、カルドは研究中は絶対に話を聞かない。……まぁ、いつも聞かないけど」

同僚A「いや、そうは言っても次の学術発表会の件についてなんだ」

同僚B「諦めろ」

同僚A「そんな…!」

 

コンコン

 

同僚A「ん?」

 

ヨハン「…」ぺこ

同僚A(誰だ?)

同僚B「どうぞ」

ヨハン「…」にこ、ぺこ

同僚A(感じの良い人だな。しかし、どう見ても研究員でも学生でもない。誰だ?)

 

スタスタ

 

同僚B「どうされました?ヨハンさん」

ヨハン(今日は雨が降るから傘を)スッ

同僚B「あぁ、カルドに傘を」

ヨハン「…」コクン

 

同僚A「カルドに?」

同僚B「あぁ、丁度良かったじゃないか。お前、ヨハンさんにカルドへの伝言を頼めばいい」

ヨハン「?」首傾げ

同僚A「この方に?どうして」

同僚B「ヨハンさんは”カルドの耳”だからだよ」

同僚A「はぁ?」

ヨハン(フルフル)照

同僚B「そんな謙遜されないで下さいよ」

 

同僚B「カルドはヨハンさんの言う事だけは聞いてくれる。試しに…」

 

カルド「…ヨハン!」タタッ

ヨハン「…」にこ!

 

同僚A「っ!?(あのカルドが研究を放り出して来ただと!?何だこの人は!)」

 

カルド「ヨハン、どうしてここに!?傘!何故!まぁいい!こっちに来てくれ!」

ヨハン「…」戸惑

 

カルド「キミの顔を見たら素晴らしいアイディアを思いついたんだ!ヨハン、キミはやっぱり素晴らしい!」

同僚A(っな、何なんだコレは!?)

ヨハン「…」ポンポン

カルド「どうした?ヨハン、何か俺に伝えたい事でもなるのか?」

同僚A(ヨハンが自分の話を止めて相手の話に耳を傾けただと!?)

 

ヨハン「…」チラ

同僚A「えっ?(今、俺の方を見たか)」

カルド「…ヨハン、何故。今キミはコイツを見た?」イラ…

ヨハン「…」ぐいっ

カルド「なっ、なんだ?ヨハン?」

同僚A「えっ?(俺の前にカルドを…)」

ヨハン「…」にこ

同僚A「っ!(こ、この人の笑顔は、何て素敵なんだ…)」ぼんやり

 

同僚B「おい。ヨハンさんが『カルドにさっき言ってた事を話したらどうですか』だそうだ。ほら、言う事あるんだろ?」

同僚A「っあ!(そういう事か!)」

ヨハン「…」にこ

カルド「…なんだ」むす

同僚A「っあ、えっと。今度の学術研究発表会で…!(カルドが素直に話を!この人は一体何者だ!?)」

 

 

きちんと話し終えた後、カルドはヨハンと共に帰ったよ!モチロン、中抜けも良いところだよ!

 

 

同僚A「…あの人は、一体」ぼんやり

同僚B「だから言っただろ?”カルドの耳”だよ」

同僚A「素敵な人だった…」ぼんやり

同僚B「おい!?変な気を起こすのはやめろよ。この世界から消されるぞ!」

 

 

これを機に、ヨハンは「カルドの耳」として有名になり、カルドに何か伝えるには「ヨハンを通すべし!」が通例になったよ!

 

 

同僚B「ヨハンさん!あの、これをカルドに渡して貰えますか?」

同僚A「ヨハンさん!あの、これ良かったらどうぞ」そっ

ヨハン(え、花束?)

 

ヨハン、地味にファンが出来る。