—-タローの実家
ガラッ
タロー「ただいま」
母「あら、お帰りー」
祖母「タロちゃん、おかえり。どうしたね」
タロー「ゲーム、取りに来た」
母「良い年してゲームばっかり。そんなんだから彼女の一人も出来ないのよ」
祖母「タロちゃん。その長か髪ば切りんしゃい。見苦しかね」
タロー「…」ム
母「っていうか、タロー。なんでジャージなの?」
タロー「…いいだろ。俺が何着てても」
母「まさか普通の服持ってないとか言わないわよね?」
タロー「うるさいなぁ」
祖母「タロちゃんは、髪ば切ったら男前よー。切りんしゃい」
タロー「もう帰る…」
母「ゲームは?」
祖母「タロちゃん、髪ば…」
スタスタ
タロー(母さんも婆ちゃんも……勝手な事ばっかり言って。俺には俺のスタイルがあるのに……おしゃれなんて分からないし、面倒くさいし……ダサイ奴が下手な事すると、もっとダサくなるって分かってないんだ)ぷんぷん!
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2月28日
実家に帰ったら
ムキーーー!!<(`^´)>
今日、実家に帰ったら母と祖母から「髪を切れ」とか「ジャージは止めろ」とかボロボロに文句を言われてしまいました!
俺には俺のスタイルがあるのに!
一応、ジャージだってこだわって買ってるのに!
久しぶりに【ソードクエスト7】がやりたくてハードを家に取りに帰ったのに、結局そのまま帰りました。
ムキーーー!
今度帰る時はスーツで帰る!
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inロッカールーム
アオイ(いや、普通に母ちゃんと婆ちゃんが正しいだろ……つーか、スーツとジャージの二択しかねぇってヤバすぎだろ。これだからキモオタのままオッサンになった奴は頑固でヤベェんだよ……ったく、しゃーねーなーーー!)
——
—
数日後
アオイ「タローさん、ありがとうございます。漫画を返しに来ました」にこ
タロー「あっ、っあ!アオイさん!」ぱぁっ!
タロー「わざわざ、ありがとうございます!あ、あの……えっと。その、お、お、お茶でもしていかれませんか?」おず
アオイ「いいんですか?じゃあ、ちょっとだけ(部屋への誘い方がキモいんだよ。これだから童貞はよーー!)」にっこー!
タロー「どうぞ!(やったー!言えた!言えたぞー!)」
アオイ「あ、タローさん(あ、そうだ)」
タロー「はい?」
アオイ「最近、髪伸びました?(最近髪伸びましたってなんだよ。初めて言ったわ)」
タロー「あー、そ、そうかもです」
アオイ「あの、もしよかったら……なんですけど。俺が切りましょうか?タローさん、きっと短い方が似合いますよ」にこ
タロー「えっ!アオイさんが切ってくれる、んですか?」ぱちぱち
アオイ「そんなに上手くは切れないと思うんですが。タローさんの短い髪も見てみたいな、と」にこ
タロー「っっっ!!(あ、アオイさんが……俺の髪をっ)」
アオイ「どうですか?」にこ
タロー「お、お願いします!!(お、推しに髪の毛を切って貰えるなんてっ!)」
アオイ「あと、今度一緒に買い物に行きませんか?」にこ
タロー「っっっ!!(お、俺がアオイさんと外で……!)」カッ!
タロー「い、い、いいん、ですか?(お、俺、他のファンとかに刺されないかな?)」
アオイ「もちろんです。一緒に洋服見ましょう?俺、タローさんに良さそうな店知ってるので…ただ、その店、ジャージはなくて…(普通ねぇよ)」
タロー「だ、大丈夫です!ジャージじゃなくてもいいです!」にこー!
アオイ「良かった。じゃあ、いつにします?」
タロー「あ、あ、いつでも!(わ、わ、わーい!)」
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3月2日
アオイさんに、
髪を切って貰いましたーー^^!
そして、来週には一緒に買い物に行く予定です!アオイさんにお洋服を選んで貰うんですよ!
ジャージは無いお店なんだそうですけど、そんなの全然問題ないです!アオイさんが選んでくれる服なら全部最高!
どんな服を買ったか、今度報告に来ますねー!
はっぴー^^!
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inロッカールーム
アオイ「っふーー!(客がダセェと店の印象も悪くなるかもだしな。ほんと、マジでオタク相手の接客は面倒だわ。つーか、すぐ金払おうとしてんじゃねぇよ。ダリィな。俺を何だと思ってんだよ)」
(コメント1件)
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ヴィオ
良かったですね!
アオイさんとのデート楽しんできてください。
あ、デートの日のレポも楽しみにしてまーす!
あと、あんまりお金を出そうとしちゃうと、純粋にコタローさんを思ってしてくれているアオイさんが悲しんじゃうかもです!
きっと「ありがとう^^」でいいと思いますよ!
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アオイ(さーて、どんな服を着せてやろうかな~)にこにこ
言ってる事が正しいかどうかは問題じゃない。
ソレを「誰が」言ったかが重要なんですよねーー。
アオイ、ガチの本音をコメントに残すようになる&買い物普通にめちゃくちゃ楽しみにしてる。