番外編28:せがれ様は成長したくない!(ヒスイ一家/初代一家)

 

 

—-魔王城にて

 

せがれ「……」じっ

ヒスイ「コイシ、ミルク飲もうなー」

ヘマ「いっぱい飲もうねー!」

コイシ「…」ジッ

 

犬「(ご子息様、ずっとコイシ君を見てる……可愛いな)ご子息様、コイシ君、可愛いですね?」

せがれ「……」じっ

初代「へぇ(もしかして、赤ん坊が居ると少しはせがれも成長するんじゃねぇのか)」

 

 

ヒスイ「……コイシ、どんどん飲んで大きくなれよ」

コイシ「むく、むく」

犬「わぁ、可愛いなぁ(ご子息様にも、こんな時期があったなぁ)」にこ

 

せがれ「…」ジッ

 

ヒスイ「おう、可愛いだろ」ドヤ

犬「はい、可愛いです。凄く(ご子息様はこんなに素直にミルクを飲んではくれなかったけど)」にこ

 

 

せがれ「…」

ヒスイ「おい、抱っこするか?」

犬「えっ、いいんですか?嫌じゃないかな?」

ヘマ「コイシ君は抱っこが好きだから!大丈夫!」

ヒスイ「おら、可愛いから抱いてみろよ」

 

犬「わぁ……!ありがとうございます!」

コイシ「…」ジッ

 

犬「…」

コイシ「…」にこ

 

犬「っっっか、可愛い!!!」

ヒスイ「だろ?」ドヤ!

ヘマ「でしょー?」どや!

犬「はいっ!本当にかわ……」

 

 

せがれ「……あぁぁぁぁぁっ!!!いやぁぁぁぁっ!」ジタンバタン!

 

 

犬「っえ!?ご子息様!?」

ヘマ「っへ?」

ヒスイ「なんでソッチが泣くんだよ!?」

 

せがれは泣き叫びながら犬の足元にしがみついたよ!

 

せがれ「いやぁぁぁ!だっごじで!だっご!」

犬「あ、分かりました。あとで…」

 

 

せがれ「いやあぁぁああ!いまぁぁ!いまぁぁっ!」

犬「あ、あ。ほら、ご子息様。コイシ君を一緒にみましょうか。ほら、赤ちゃん、可愛いですね。ね?」

 

犬は屈んでコイシをせがれに見せてあげたよ!

 

犬「ほら、ね?」

せがれ「あ、あ、いやぁぁぁあああ!」絶叫!

 

 

初代(っ!待て、これは…)

 

 

コイシ「っふぇ、っふぇ」ぐず

犬「あっ、ごめんね。うるさかったね。よしよし」

 

せがれ「っっ!!」

 

せがれはコイシをあやす犬を見て目を見開いたよ!

 

—-ご子息様が一番可愛いです。

—-だっこ?はい、どうぞ。

 

せがれ「あ、あ、あ、あ」

 

 

初代「(これは…やべぇ!)っおい、犬。赤ん坊を返せ!」

 

 

犬「っへ?」

 

???「ふにゃあ、ふにゃあ、ふにゃあ!」

 

犬「あっ、よしよし…あれ?」

コイシ「…」ジッ

犬「泣いてない?じゃあ、この泣き声は…?」

 

ヘマ「え?」

ヒスイ「は?」

 

犬の足元に、赤ん坊が転がってるよ!生後3か月程の、ガチ赤子だよ!

 

初代「っあ゛ーー!(やっぱりかー!)」

 

 

犬「っえ!?え!?」

初代「っくそが!せがれのヤツ、赤子返りしやがった!」

犬「あ、赤子返り?でも、そんな…え?」

 

せがれ「ふにゃあ、ふにゃあ」

コイシ「…」じっ

 

 

ヘマ「赤ちゃんが二人になった!」

ヒスイ「赤子返りって……いや、マジの赤ん坊になってっけど、ソイツ!そんなんアリか!?」

 

 

初代「ソイツは俺の血を引いてるから、自分の姿を好きに変えられるんだよっ!」

犬「え?な、え?(そんな設定が?)」

初代「今の俺の姿も、俺が任意で十八の頃の姿にしてるだけで、別にコレが本来の姿ってワケじゃねぇんだ」

 

せがれ「ふにゃあ、ふにゃあ」

犬「え?な、え!?そ、そうなんですか?」

 

初代「せがれのヤツ、犬が赤ん坊を可愛がってるのを見て……許せなかったんだろう。赤ん坊に戻れば、またテメェに抱っこして世話焼いて貰えると思ったんだ」

犬「そんな……!(そんな……裏設定が)」

 

せがれ「ふにゃあ、ふにゃあ」

 

ヘマ「犬のお母さん!抱っこしてあげて!」

ヒスイ「だ、だな!コイシ、こっち来い!」

 

初代「……っくそ、成長するどころか赤ん坊に戻りやがった!」

犬「ご子息様…!」

 

犬はせがれを抱っこしたよ!

 

せがれ「ちゅぱ…ちゅぱ…」

 

せがれは、口をちゅぱちゅぱしてるよ!

 

犬「あっ、これは……ミルクが欲しい時の……ご子息様、今準備しますね!」タタタっ

 

犬はせがれを抱っこしてキッチンへと向かった!

 

ヘマ「なんか……」

ヒスイ「スゲェな」

コイシ「……」じっ

 

初代「クソ、どこまで嫉妬深い奴なんだ。誰に似たんだよ」

 

ヒスイ(いや、完全にお前だろ)

 

初代「つーか、マジでいつ独り立ちすんだよ……え?するよな?するんだよな?」茫然

 

 

 

せがれと初代様の特殊設定。

自分の年齢(見た目)を意のままに操れる。

コレ、登場時幼子のせがれの場合、普通だったら成長する方に使えるおいしい特殊設定の筈なのに…

 

犬「ご子息様……また赤ちゃんに」

せがれ「ちゅぱちゅぱ」

犬「かわいいな…」

せがれ「…」にこ

 

初代「余計な事言うな!?」

 

 

初代様が18歳の姿を維持してるのも「犬が怖がるかも」というより「旅の時のように犬に世話を焼いて貰いたいから」なので…せがれとあんまり変わらない。

 

犬「初代様、食事の準備が出来ました!」

初代「おう」満足げ

犬「初代様、脱いだお召しモノは此方に!」

初代「おう」満足げ

 

むしろ、サバの読み方は初代様の方がエグい。