—-師匠、今晩も俺の部屋に来てね。
キトリス(なんだかなぁ。最近、毎晩シモンの部屋で夜を明かしちまってるけど。いいのかなぁ、こんなんで。シモンは一応勇者だし、王様だし…っつーか俺ってシモンの育ての親なのに、シモンとあんな事して…)じわっ
真っ赤な顔のキトリスが、シモンの部屋の前に到着したよ!
キトリス(つーか。俺、酒弱かったんだなぁ。シモンの部屋で酒飲むとすぐにワケわかんなくなるし)ぐるぐる
—-師匠、ほら膝の上に座って。
キトリス(しかも……めちゃくちゃ甘やかされるしっ!)真っ赤!
—-ほら、体をこっちに倒して。そう、上手。
キトリス(でも……甘やかして貰えるって)
キトリス(き、気持ち良いんだよなぁ…)じんわり
ガチャ
シモン「師匠?」
キトリス「っうわ!(やっべ、扉の向こうからでも気配読めんのか!さすが、レベル100の勇者)」
シモン「何やってるの?早く入って」にこ
シモンはスルリとキトリスの腰に手を回したよ!
キトリス「お、おう(何やってんだ……俺はシモンの師匠なのに)」
シモン「ほら、こっち」にこ
シモンはキトリスの腰をユルユルと撫でたよ!
キトリス(こんなの癖になったらヤバイ……今日はしっかり意識を保たないと!)ぐっ
シモン「……」じっ
——
—-
シモン「さぁ、師匠。乾杯しよ?」
キトリス「う、うん(何、受け取ってんだ!断れば良かったのに!)」あわあわ
シモン「はい、乾杯」にこ
キトリス「か、乾杯(ぐぅ、少しだけなら)」
キトリスはしばらく酒を飲んだよ!
シモン「師匠、どう美味しい?」
キトリス「うん(あれ……?)」ぱちぱち
シモン「師匠、今日はいつもよりお酒が進んでるね?コレ、美味しかった?」
キトリス「…う、うん(なんか、全然いつもみたいにフワフワしてこない?)」ぱちぱち
シモン「…なら良かった」
キトリス(もしかして俺、酒に慣れてきたせいで……強くなったのか?)ぱちぱち
シモン「師匠、ほら。いつもみたいにここに座って?」
シモンは自分の膝の上をポンポンしたよ!
キトリス「っ!(あっ、う。……いつものだ。でも、今日は酔ってないから、なんか)」じわ
シモン「師匠、早く」
キトリス「う、うん(恥ずかしい…)」じわ、じわ
シモン「はい、良く出来ました」にこ
キトリス「っぅ!」真っ赤!
シモンはキトリスの腰をするする撫でてるよ!正直気持ち良いし、甘やかされてキトリスは嬉しくなっちゃってるよ!
キトリス(どうしよう、どうしよう、酔ってねぇから……普通に、恥ずかしい)
シモン「…師匠。ほら、今日の俺の服どう?肌触りよくない?いつもみたいに触っていいよ」
キトリス「あ、あ、うん(いつもの酔っぱらってる俺って、どんなだっけ?どうやったらいつもみたいに、自然にシモンに甘えられる?)」ソワ…
シモン「あれ?コレ、そんなに気持ち良くなかった?」にこ
キトリス「あ、えっと(わかんねぇ!いつもの酔っぱらった俺って……どんなだ!?)」
シモン「いつもは頬っぺたでスリスリするよね?」さすさす
キトリス「す、する!(そうか、いつもはシモンに体ごと擦り付けてるんだ……あれ、気持ち良いんだよな)」す、すり
シモン「…どう?」
キトリス「きもちい(甘えるって、やっぱ気持ちいなぁ」すりすり
シモン「師匠、顔真っ赤だね」
シモン「もしかして、いつもより酔っちゃった?」
キトリス「うん、酔った(良かった、シモンのヤツ気付いてない。このまま酔ったふりして……甘えよう)」ぎゅっ
キトリスはシモンの体に抱き着いて頬ずりしたよ!
キトリス「きもちい(甘えるの……気持ちい)」
シモン「……っぐ」
キトリス「シモン……しもん…しもーん(きもちい、甘えるの……やっぱいい。夜だけは、もういいよな。もうシモンも大きくなったし……昼間は甘えないから)」グリグリ
シモン「……っはぁ、っく。……も。むりっ!」
シモンは堪らず、キトリスを押し倒したよ!
キトリス「うわっ!(もうか……まぁ、いいか)」
今日も仲良く二人は夜を一緒に過ごしたよ!
——
—-
朝だよ!!
キトリス「……くぁ」がば
シモン「ぅ、う……師匠?まだ寝よ」
キトリス「ちょっと……みずのむ」
シモン「ん、のんだら……すぐもどってきて」
キトリス「うん」ぼーっ
スタスタ
キトリス(喉乾いた……水、どこだっけ……ん?)
キトリスは机の上の昨日の酒を見つけたよ!
キトリス「おいしかったけど……さすがに朝から酒は……あれ?」
キトリスは机の上の酒瓶を手に取ったよ!
キトリス「これ……酒じゃねぇ。ジュースだ……っへ!?」ばっ!
キトリスはベッドで寝ているシモンを見たよ!シモンはスヤスヤ寝てるよ!
キトリス「っあ、っあ、っまさか……!」真っ赤
—-師匠っ、いつもより……ずっと可愛いっ!
キトリス「……う、うそだろ。まさか、シモンのヤツ。全部、知ってて……」わな、わな
—-師匠、俺にはいつでも甘えていいから。
キトリス「~~~っっっふぐぅ」真っ赤!
キトリスはシモンが起きてくるまで、その場で蹲っていたのでした。
キトリスは長男なので”甘える”事に物凄い抵抗感があるよ!そのせいで甘えるのが下手だよ!
シモンは、毎晩酒を飲ませたら体に悪いと思ってジュースにすり替えたみたい。
シモン「師匠、そんなに恥ずかしがらなくていいから。可愛かったよ?」スリ
キトリス「もう何も言わないで下さい……」真っ赤