—-お城近くのダンジョン
キトリス「っし!おらっ!やったー!(また、レベルが上がったーー!)」ぴょんぴょん!
シモン(師匠……かわい)にこ
キトリス「っふー……あ、ごめんな。俺ばっか楽しんじゃって(はず…)」
シモン「ん-ん。師匠が楽しいなら俺も嬉しいし。でも、師匠。昔より今の方が戦闘楽しそうだね」
キトリス「うん、まぁ。そうかも(……まぁ、あの頃はレベルが30で頭打ちだったからなぁ)」にこ
シモン「でも、師匠?そろそろ帰ろうか(あぁ、師匠。ほんと、かわい。早く帰ってベッドに入りたい)」
キトリス「……も、もう少しダメか?(今、レベル79まできたし。80まで上げたい)」ジッ
シモン「師匠、明日も早いよ?(なんか、コレ)」
キトリス「頼むっ!あと少しだけ!」パン!
シモン「しょうがないなぁ(昔と真逆だな…)」
キトリス「ありがとっ!あと少ししたら……ちゃんと帰るから!」
シモン「わかった。でも、俺も一緒に行くからね」
キトリス「うん、一緒に行こう。シモン」にこ
シモン(まぁ、これはコレで良いな……二人きりで一緒に居られるし)
結局、キトリスの「あとちょっと!」は続き、世が明けるまでダンジョンに籠ってたよ!
でも、途中シモンも我慢出来ずに、ダンジョン内でイロイロ好き勝手したから、全部がキトリスのせいってワケじゃないよ!
キトリス「…こ、腰が痛い(まさか、外でもヤるなんて……若過ぎだろ)」
シモン(はぁっ、ダンジョンでヤるのも……中々良いな)
——-
—-
次の日
キトリス「うーん」ジッ
——-
キトリス Lv.80
クラス:救世主
次のレベルまであと……0
——-
キトリス(80で頭打ちになったか。まぁ、勇者であるシモンが100な事を考えると……悪くはないな)ふむふむ
キトリスは一人で魔王城に乗り込んだ時の事を思い出したよ!
——
??? Lv.100
クラス:魔王
——
——
?? Lv.80
クラス:魔王の犬
—–
キトリス『はい、無理!!!』脱兎!
——
—
キトリス「あの時はレベル30だったし、一人だったけど…もしもアイツらがあのまま成長してなければ、イケるんじゃねぇのか。俺とシモンで……魔王討伐」
キトリスはちょっとワクワクし始めたよ!
キトリス「一旦、俺一人で偵察に出て。その後、シモンと一緒に討伐に行けば……よし!せっかくソードクエストの中に居るんだ。魔王は倒さないと!そうと決まったら、シモンに報告だ!」タタタタ!
〇
シモン「師匠一人で魔王の偵察に?ダメに決まってるでしょ」
キトリス「え、あれ?」ポカン
シモン「ダメ」
キトリス「いや、偵察だけだから。すぐ帰ってくるし」
シモン「ダメ。そんな事言って、師匠はすぐ約束破るから。絶対ダメ」ぴしゃり!
キトリス「え、えぇ(もう完全に俺の『ちょっと出かけてくる』&『すぐ帰ってくる』への信用がゼロ…)」
シモン「だいたい魔王って何?もう俺が倒したでしょ」
キトリス「いや、シモンが倒したの…魔王じゃねぇよ(めちゃくちゃ今更だけど)」
シモン「魔王です」ぴしゃり
キトリス「いや、違うから!お前が倒したの人間の王様だから+!な?そうだっただろ?」
シモン「魔王だよ。だって、アイツは私利私欲の為に人々を苦しめ、嘘で世界を支配してたし……それに」
シモン「師匠を傷付けたから、アイツが魔王。はい、この話は終わり」
キトリス「ちょっと聞いてーーー!?」
シモン「何?あんまりつまらない事ばっかり言うと……その口塞ぐからね」
キトリス「子供を窘めるテンションでソウイウ事言わないでーーー!?」真っ赤!
シモン「もう、師匠は一体何がしたいの?」
シモン「ねぇ、師匠の言う”魔王”は、どんな悪い事してる?何か被害が出てるの?俺の所にそんな報告は上がって来てないけど。それとも、師匠はソイツに何かされたの?」
キトリス「いや、俺は別に何も……(確かに、あの魔王はあれから俺達に何の干渉もしてきていない。それでも、俺は魔王を倒さなきゃ……倒す?)」
キトリスは自問自答したよ!
キトリス(いや、違うな。倒さなきゃじゃねぇ。俺は、魔王と闘ってみたいんだ。だってせっかくソードクエストの世界に居るんだ。魔王と一度くらい闘ってみたい!)
シモン「師匠?」
キトリス「シモン。俺、自分が魔王とどれだけ渡り合えるか……試してみたいんだ」
シモン「ふーん。それって、いつもみたいにダンジョン攻略がしたいってこと?」
キトリス「まぁ、そんな所だ(魔王城もダンジョンだしな)」
シモン「じゃあ、最初から俺と行こうよ」
キトリス「え?」
シモン「いつもの修行みたいに一緒に行くんじゃダメなの?」
キトリス「いや、でも魔王だし。お前に何かあったら大変だから。先に、俺が偵察に……」
シモン「ねぇ、師匠」
シモン「俺って……弱い?」にこり
——-
シモン Lv.100
クラス:剣聖王
——-
キトリス「っ!(なんか急に真っ当で格好良いヤツにクラスチェンジした!)」
シモン「ねぇ、師匠?俺は師匠の足手まといになるかな?」にこ
キトリス「いや。お前は……強いよ。凄く強い」
シモン「ふふ。じゃあ、一緒に魔王を倒そ?」
—-シモン、一緒に魔王を倒そうなー!
キトリス「…(まぁ、最初から一緒にって約束だったしな)いいよ。一緒に行こうか」
シモン「っねえ、師匠!もちろん、俺と二人きりだよね?ヤコブ達まで一緒とか言わないよね?」
キトリス「ああ、モチロンだ(他の皆じゃ……今はまだレベルが足りなさ過ぎる)」
シモン「っし!じゃあ、師匠。二人で旅の準備しないとね?」スルリ
シモンは音もなくキトリスの傍へ寄って、腰を抱いたよ!ついでに、スリスリしてるよ!
キトリス「そ、そうだな(さ、触り方が)」じわ
シモン(野宿の道具だけはしっかりしたモノを用意させないと。外だからって、師匠の体に負担はかけられないからな……待てよ。俺が抱えてヤれば……)スルスル
キトリス「う、ぅぅ……(気持ちい)」真っ赤
宰相「はぁ(魔王城か……しばらくは帰って来ないだろうな)」
二人が魔王城に向かうよ!
魔王と戦ってみたい少年心満載のキトリス!
そんなキトリスと離れたくないだけのシモン!気分的には新婚旅行!
キトリス「シモン、魔王に勝とうな!」にこ!
シモン「師匠が言うなら(対面して座位でヤるのもアリか)」
気持ちがバラバラの師弟パーティ結成!