番外編14:オメガバースパロ2「あんなに小さかったのに!」

 

 

シモン18歳/キトリス23歳

番った直後

 

 

シモン「師匠、ごめん。首から血が…(興奮して噛みすぎた。でも…)」

キトリス「シモン…大丈夫だよ。気にするな(マジで噛み殺されるかと思ったけど)」

シモン「あの、師匠。ちゃんと俺、責任取るから!(でも、これで俺は師匠の番だ!)」

 

キトリス「シモン、あんまり気にすんなって。こう、ほら……番とか気負わなくていい。俺にとってお前は、唯一無二の弟子なのは変わらないんだから。な?(シモンはホンモノの勇者だし、俺が相手じゃあんまりだ)」

シモン「唯一無二の弟子……そっか!俺にとって、師匠はずっと師匠だよね」にこ!

 

キトリス「そうそう!俺は、何があってもお前の師匠だから!(もう完全にシモンの方が強いんだけどな!?)」

シモン「ん(俺は、師匠にとって唯一無二の弟子でもあり、番でもあり……最高)」恍惚

 

 

◇◆◇

 

 

in教会

 

キトリス「ほら、早く寝ろー」

ヤコブ「ししょー!久しぶりにぐるくるしてー!」

キトリス「はぁ?ヤコブ、もうぐるぐるは卒業しただろ?」

ヤコブ「たまにしたくなる!おねがいだよ、ししょー!」

キトリス「もう、仕方ねぇなぁ…(腰ヤられないようにしねぇと)」

 

ススッ

 

シモン「ヤコブ、グルグルなら俺がやってやるよ」

ヤコブ「え、シモンが?」ピク

キトリス(シモンが?)ピク

シモン「そう、いいだろ?」

 

ヤコブ「えー、ししょーが良い!」

シモン「ダメだ、師匠の身体に障る」

キトリス「え?いや、別に障りって…俺は何も」

ヤコブ「いーやーだー!ししょーがいい!」

シモン「ダメ」

 

キトリス「シモン、別に俺なんともないから……」

シモン「師匠?」にこ

キトリス「え?」

シモン「こういうのは、男の仕事だから」にこ

キトリス「……ん?」

 

ヤコブ「ししょーがいーーー!」

シモン「ハイ。じゃあ、グルグルは無し」

ヤコブ「いーやーだーー!」バタバタ

 

キトリス「……俺も、男なんだけど」ポカン

 

◇◆◇

 

街中~買い出し中~

 

キトリス(うーん、パンがそろそろ無くなりそうだったな。買って帰るか)

 

パン屋「おう、キトリスじゃねぇか」

キトリス「うん、いつものちょうだい」

パン屋「おう……もし良かったら。そろそろヤバそうなパンも持ってくか?タダでいいぞ」

 

キトリス「いいのか!?カビとか生えてないなら貰いたい!」

パン屋「まだギリ大丈夫だ。ただ、今日までに食った方が良い」

キトリス「分かった、貰う。ちゃんと全部今日中に食うから!」

 

パン屋「おう、じゃあ持ってくるな」

キトリス(ラッキー!これで晩飯代浮いたわーー)

 

店主が奥から戻ってきたよ!

 

パン屋「おらよ」どん

キトリス「う、お……多いな」

パン屋「おう、ここんとこ雨続きで客が少なくてな。大丈夫か?」

キトリス「うん、こんくらい大丈……」

 

スス

 

シモン「俺が持つから」

 

キトリス「っシモン!(いつの間に!)」バッ

パン屋「おう、シモンじゃねぇか。めずらしいな」

シモン「あのさ、これからは荷物が多い時は師匠に持たせないでくれる?」

キトリス「え?」

 

パン屋「じゃあどうすんだよ」

シモン「俺が後から取に来るから置いといて」

キトリス「いや、えっと……シモン、俺持てるから」

シモン「師匠?」にこ

 

キトリス「っ!(またこの顔!)」

シモン「こういうのは、男の仕事だから」にこ

キトリス「い、いや!待て!俺も男……」

シモン「あとさぁ、おっちゃん」

 

パン屋「なんだよ」

 

シモンはパン屋の前でキトリスの腰を抱いて自分に引き寄せたよ!

 

シモン「ギリギリなモノを、あんまりウチに押しつけないでくれる?」

パン屋「なんだよ、別に無理やり押し付けてるワケじゃ…」

キトリス「そうだよ、シモン!パンは俺が欲しいって言ったから…」

 

シモン「師匠?」真剣

キトリス「っ!(またこのパターン!)」

シモン「俺がちゃんと稼いでくるから、あんまり体に悪そうなモノを食べようとしないで。体に障るといけないから」

キトリス「え、いや……俺、平気だし」

 

パン屋「……なんだお前ら、まるで新婚夫婦みてぇだな」

 

シモン「いや、何言ってんの」

キトリス「そ、そうだよ!おじさん。何言って…」

シモン「夫婦だよ」どーん!

キトリス「えっ!?」ばっ!

 

パン屋「は?」

 

シモン「夫婦だから。師匠は、俺の妻だから。何かあったら俺を通すようにして」

パン屋「通すっつったて……」チラ

キトリス「あっ、し、シモン!何を言ってるのかな!?」あせあせ

 

シモン「師匠?これからは何でも俺に相談してね。だって、俺は師匠の夫なんだから」にこ

キトリス「っっ!(う、うわぁぁぁぁぁ!!)」真っ赤!

 

シモン「はい、そのパン貰うよ。……師匠、ついでだからこのまま必要なモノを買いに行こう。俺が荷物を持つからね」

キトリス「いや、俺も……持てる、から」真っ赤

シモン「師匠?」にこ

 

キトリス「っお、俺も男なんだけど!?」

シモン「夫の役割だから」にこ

キトリス「~~っ!」

 

シモン「さ、行くよ。師匠?」サスサス

キトリス(俺、シモンに……完全にオンナ扱いされてるッ……)

 

子供の頃から面倒を見てきた相手に「オンナ」扱いされる事への居たたまれなさ!!!