番外編39:神は年を取らない?(茂木×大豆)

 

in職場

 

所長「今年の新入社員はどうだ?」

課長「あぁ。凄くバリバリやってくれて助かってますよー」

 

大豆(…今年配属になった所長。なんか、見た目が怖いんだよな)じっ

茂木(あの所長…嫁婿辺りに手を出してそうだな。そういえば、義父×息子も良いな)ジッ

 

所長「そうか。なら、今年の営業三課の成績には期待できそうだね」

課長「ハハ〜」

所長「うちの事務所で一番“伸びしろ”があるのは、この課だからね。頼むよ?」

課長「肝に銘じますー(暗に他の課より成績が悪い事に対する嫌みを……はぁっ、勘弁してよ)」

 

所長「キミ、この課の事よろしく頼むよ」ポン

大豆「えっ?」びくっ!

 

課長・茂木「「あ」」

 

所長「新入社員であるキミのフレッシュさが、この課の閉塞感を打破してくれると信じているからね」にこ

大豆「あ、あ。は、はい!」

 

所長「まぁ、そう固くならなくていい。キミ」

茂木「俺の事でしょうか」

所長「そうだ。先輩なんだから、キミが彼に色々教えてあげるんだよ。新人指導も立派な先輩の仕事だ」

茂木「……はい。承知しました」

 

所長「それじゃ、沖縄にだけは負けないように。あそこもプロジェクトが始まって、今伸びが凄い。ビリだけには……ならないように」

課長「承知しました〜(圧が凄すぎる…)」

 

所長は営業3課のフロアから颯爽と去って行ったよ!

 

課長「はぁ、あの所長ほんと鬼だよ。大丈夫だった?大豆君。茂木君」

大豆「は、はい」

茂木「大丈夫です」

 

課長「大豆君、完全に新入社員に間違われてたね」

大豆「あ、はい。毎年誰かには必ず間違われます」てれ

茂木(永遠のリクルート感……さすが神。神には年齢などない)

 

課長「うーん、確かにちょっと童顔っぽい顔だちはしてるんだろうけど。なんで、こんなに何年経ってもリクルート感が拭えないんだろうねぇ?」

大豆「きっと、その。俺が、仕事ができないから……」

茂木(そもそも、神に人間の仕事などさせる事自体が間違っているんだ)

 

課長「まぁ、自信のなさそうな感じがそう見せるのもあるかもだけど……まずは、スーツが原因じゃないかな」

大豆「スーツ?」

課長「うん、その……なんていうかリクルート感があるんだよね。真っ白いシャツと真っ黒いスーツが」

 

茂木(白と黒。全て相手に染まってしまいそうな純真無垢さと、誰にも染まらぬ孤高さ。大豆先輩にピッタリだ。これぞ、まさに神の正装に相応しい)じっ

 

大豆「そうなんだ。確かに茂木君のシャツは白じゃないし、スーツも紺色で…なんか、格好良い」

課長「むしろ、新入社員にしてはこなれ過ぎだよ」

茂木「……兄のお下がりなので」

課長「あぁ、そういう事か」

茂木「そのうち自分で買いますよ(兄のお下がりなんて早く捨てた過ぎる)」

 

大豆「じゃ、じゃあ!お、俺もスーツ買いに行ってみようかな」おず

茂木「っ!」ばっ

課長「あぁ、いいんじゃないかな。大豆君はそろそろスーツで遊んでもいい頃あいだよ」

 

大豆「でも、お母さんは黒にしときなさいって言うからな」

課長「……お母さんと買いに行ってるんだ」

大豆「こ、今度は一人で……一人で買いに…(お店の人近寄ってくるだろうし、無理かも…)」しゅん

 

茂木「俺と行きませんか!大豆先輩!」ばっ

大豆「茂木君と?」

茂木「ええ、大豆先輩の新しいスーツ、俺にも選ばせてくださいっ!」

課長「あぁ、お母さんよりは良いんじゃない?」

 

大豆「わ、わかった。茂木君、どうぞよろしくお願いします」ぺこ

茂木「まかせてください!(神の正装もたまにはドレスチェンジするのも良いだろう。そして、その服はこの俺が選ぶ!)」

 

茂木、華麗なる前言撤回!

大豆、入社数年経ってもリクルートスーツ!

 

毎年、絶対に他の課の人から「新人扱い」を受ける大豆に、茂木の癖が火を吹く!

ちなみに、茂木は常にベテラン感が凄いです。シャツとかたまにストライプとか着てくるよ!生意気だね!