合理的ではないキモチ
幼少期(13歳)
カルド「ヨハン、それで先程の理論を用いっ……あ、あ゛ー」
ヨハン(カルド?どうしたの、風邪?)そっ
カルド「はぁ。まったく、忌々しい。…あぁ、心配はいらない。ただの声変わりだ」
ヨハン(声、変わり…)コテ
カルド「まったく、人体というやつはたまにこういった合理性の欠片もないような性能を付与するから理解しがたい。なぜ、わざわざ声を変える必要があるんだ。そもそも必要があるなら、最初から低くしておけば良いものを。私が神なら絶対に人体をこんな作り方などしない。そもそも何故第二次性徴に変声などという無意味なモノを加える必要がーー」ペラペラ
ヨハン(声を持ってない俺には、少し羨ましいけれど)コクコク
カルド「あぁ、もし私が今から人体を作るとしたらその場合生殖機能は完全にーーっヨハン?」
ヨハン(カルド、キミがどんな声になるのか、俺はとても楽しみだよ)にこ
カルド「……時間だ。今日は帰ろう。では、また明日。」すく
ヨハン「…」コクコク
カルドはヨハンと別れて、いつも通りの道をいつもの歩幅で……いや、少しだけゆったりとした足取りで帰ったよ!
カルド「ヨハン。彼は、一体どのような声をしているのだろう……」
他人の声になんて耳を傾けないカルドが、初めて“合理的”ではない感情に耳を傾けた瞬間!