inコーヒー ブルーム(朝)
寛木(あー、クソ。今日は仕事が忙し過ぎて昼休みの時間に行けそうにねぇ……あ゛ーー。マジでもったいねぇな)
寛木君はマスターの休憩時間に合わせてコーヒーブルームに行けるように仕事の予定を調整してるんだよ!
健気だね!
寛木(やっぱ、昼より朝は空いてんな。これは……少しくらいなら話せるんじゃねぇか?)そそ
朝は出勤時間のサラリーマンが捌けた後で、けっこうガランとしてる!
マスター「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりですか?」にこ
サラリーマン「アイスコーヒーのMで」
マスター「店内で飲まれますか?」にこ
寛木(……時間もあるし、店内で飲むのもアリかもな。ついでに仕事の様子も見ていけるし)
喋れなくてもいいから仕事の様子だけでも見てたいんだね!
健気だね!
サラリーマン「いや、持ち帰りで」
マスター「承知しました。こちらでご用意いたしますので少々お待ちください」にこ
マスターは後ろに並ぶ寛木君には気付いてないみたい!
せっせとアイスコーヒーを作ってるよ!
寛木(夏の制服も、まぁ……いいな)じっ
マスター「こちら、アイスコーヒーのMサイズです」にこ
サラリーマン「あ、じゃあ。これで」
マスター「いつもありがとうございます」にこ
コーヒーブルームは支払いに自社のプリペイド式のアプリがあるんだよ!
先に入金しておくと、ポイントも溜まるし季節ごとや地域ごとに色々なカードのデザインもあって人気!もちろん寛木君も持ってる!なにせ、毎日来るからね!
マスター「横浜のご出身ですか?」にこ
サラリーマン「え?」
寛木(え?)
マスター「こないだ、横浜限定デザインのカードを使われてたので」にこ
サラリーマン「えっと、アレは貰い物で。……あ、今日のは沖縄旅行の時に買ったんですけど。よく覚えてますね」てれ
寛木(ちょっ……!)
マスター「いつも来て頂けているので。沖縄のデザインも良いですね」にこ
サラリーマン「あ、えっと。はい」てれ
寛木(はぁぁ!?)
マスターは昔から人の顔を覚えるのが得意だよ!
マスター「今日もお仕事お疲れ様です。いってらっしゃい」にこ
サラリーマン「はい。ありがとうございます。いってきます」てれ
サラリーマンは嬉しそうに会釈して出て行ったよ!
マスター「あ、優雅君。おはよう。朝来るなんて珍しいね」にこ!
寛木「……ありえねぇ」
マスター「え?」
寛木「あのさ、何さっきの。誰にでもほいほい話しかけてんじゃねぇよ」
マスター「あっ、いや、大丈夫だよ。俺、ちゃんと話かけたらダメなタイプとそうじゃないタイプは見分けられる方だから。さっきの人は認知されてるのが店員にバレてるからって店に来なくなるタイプじゃないと思……」
寛木「はぁ!?自覚あってやってんのかよ!マジで信じらんねぇ!勘違いされてストーカーとかされたらどうすんだよ!?」
マスター「……え、え?ストーカー?なんの話?」
寛木「あぁぁぁっ、クソ!なんでアンタはそんなにバカなんだ!つーか、そんなに沖縄が良いなら連れってやるよ!?」
マスター「お、沖縄?いや、それはお金ないから無理……」
寛木「あ゛ーーー!」
どさくさに紛れて誘った沖縄旅行も普通に断られる寛木君!まだお泊りすら出来てない二人。
寛木君は、毎日気が気じゃない!!!