(小話1):餌付け

◎おまけ◎

ツイッターで繰り広げられた登場人物達の会話の一部。

 

【登場人物】

イン(15)

高いところが好き。木登りが得意。町の子供。ただし、頭は余りよくない。オブが好き。

 

オブ(15)

領主の子。貴族。頭が良い。昔は体が弱かったが体力がついてきた。インが好き。

 

ニア(13)

インの妹。可愛くて評判。(知識的な意味合いではなく)頭が良い。フロムも好きだけど、川でおぼれていて一人しか助けられなかったらインを助ける方を選ぶ。

 

フロム(15)

デカイ。強い。女の人には優しい。一部から異様にモテる。ニアが何よりも好きで、ともかく結婚しないと気が済まない。

 

ビロウ(14)

オブの父方の従弟。オブが首都に戻る事を前提に、町の統治を将来的に任される為に連れて来られた。昔は体の弱いオブをバカにしていたが、最近は一族内で頭角を現してきたオブをライバル視をしている。ニアの顔が好き。でも、インも気になる。

 

 

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イン『ビロウ、オブはいつ帰ってくるか知ってる?』

ビロウ『俺が知る訳ないだろ』

イン『あ!さっきの顔』

ビロウ『オブみたいだって?お前はだいたいソレしか言えないのか。これだから頭の弱い貧乏人は』

イン『さっきの顔、かっこよかったよ!いつもさっきの顔してなよ!』

ビロウ『っっ!!!』

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ビロウ『おい』

オブ『同じ血筋だと思われたく無いから外で話しかけてくるなよ』

ビロウ『あ゛ぁ!?お前ほんっっとムカつくな!?昔はあんな体弱くて泣いてばっかだったくせに!』

オブ『じゃあな』

ビロウ『インの奴お前が居ない時、俺に媚うってきたぜ。俺の事格好良いってさ』

オブ『はぁ!?』

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イン『っっとれない!』

ニア『おにいちゃん、高い所のものが取れない時のはフロムに取ってもらえばいいじゃない』

イン『嫌だよ!?アイツすぐ得意気にしてくるんだから』

ニア『オブは……あんまり居ないかぁ。お兄ちゃんなら、もっと周りの男をうまく使えると思うのよね。私がコツを教えてあげる』

 

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ニア『お兄ちゃん、ビロウの顔どう思う?』

イン『オブと似てる!』

ニア『って事は嫌いじゃないわよね?』

イン『性格はあんまりだけど、顔はオブに似てて好きだなあ』

ニア『お兄ちゃんて結構割り切りが凄いわよね』

イン『?』

ニア『よし、これから何かにつかてビロウを褒めて。ポイントはね……』

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イン『おはよう、ビロウ』

ビロウ『貧乏人が。気安く俺に話しかけるな』

イン『やっぱりビロウの顔は良いね』

ビロウ『…っ』

イン『はあ、取れない』

ビロウ『なんだよ貧乏人』

イン『あれが取れないんだ』

ビロウ『はっ、仕方ない。貧乏人は栄養がなくて成長できてないからな』

イン『ありがとう!』

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イン『ビロウ!おはよう!今日もカッコイイね!』

ビロウ『ふん』

 

イン『ビロウ!その服似合ってるね!』

ビロウ『……ぐ』

 

イン『ビロウ!ニアは今居ないよ?』

ビロウ『…いや』

 

イン『ビロウ!聞いてよ!』

ビロウ『ああ』

 

ニア『アイツ、チョロいわねー』

フロム『オブが知ったらやばいぞ』

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オブ『俺の居ない間に何か問題はなかった?ビロウ達がインをイジメたり馬鹿にしたりとか』

フロム『ねぇよ。むしろ……いや、何でもない』

オブ『は?何?むしろ、何?』

フロム『いや、何もねーし!』

 

ビロウ『おい、イン居るか』

イン『あ、ビロウだ!おはよー』

 

オブ『は?何あれ』

フロム『…』

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フロム『と、言うワケだ』

オブ『ニアの奴……インはニアみたいに器用じゃないんだから!純粋にビロウと仲良くなっちゃってるじゃないか!インもインだ!何であんな性格最悪な奴と仲良くしてるんだよ!?』

フロム『いや、普通に最初の頃のお前と比べたらビロウの方がマシだぞ』

オブ『……くっ』

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オブ『ニア、よくもインに余計な事言ってくれたね?』

ニア『なぁに?だいたい、オブが居ないのがいけないのよ!お兄ちゃんがビロウにくっつくのは、ビロウの顔がオブに似てて、しかも寂しいからなんだから!しかも、見てたらビロウもそんなに悪い奴じゃないしね。優しいわよ?』

オブ『インーーー!』

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ビロウ「イン。お前にコレをやろう。ありがたく思え」

イン「わあ!これ知ってる!前にオブがくれた!甘い星だ!いいの!?いいの!?ニアじゃなくて!俺に!?」

ビロウ『甘い星じゃねぇよ。金平糖だ。まぁ、ちょうどニアは居ないしな。仕方なくお前にやろう』

イン『うわーーい!』

 

オブ『………』

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オブ『イン、ちょっとここに座って』

イン『うん!なにかな!久しぶりに本を読んでくれるの?』

オブ『読みません。ねぇ、イン。俺に言う事はない?特にビロウについて』

イン『ビロウがどうかした?』

オブ『俺が居ない間に随分仲良くなったみたいだね?』

イン『うん!ビロウは良い奴だったよ!』

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オブ『へぇ、インは優しくしてくれたり、美味しいモノをくれる人だ誰でも“良い人”なんだね?ふぅん、そっか』

イン『……オブ?何か、怒ってる?』

オブ『いいや、怒ってなんかないさ。俺は理性的で温厚だからね。ま、そんなにビロウが良いなら、もう俺が帰ってくるのが遅くなっても別にいいよね?』

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イン『……オブ、もう、かえって、こない?』

オブ『……いや、誰もそんな事は言ってないだろ。俺が居なくても平気なんだなって、その、思った……だ、け……で』

イン『平気って、俺、一回でも言った?』

オブ『…』

イン『俺はいつも、オブが、居なくて寂しいって…言ってるのに』

オブ『あ、えと』

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イン『オブ、俺は今怒ってる。俺もだけどオブも俺に怒ってるみたいだから、オブ決めて』

オブ『……や、えっと。いや』

イン『ここで怒ったまま、じゃあねってするか。お前が悪いって殴り合うか、どちらかが謝るか。俺は謝らない。はいオブ決めて』

オブ『……イン

 

本当にすみませんでしたっ!!』

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オブ『と、言う事があった。俺とした事が衝動的な話し合いに持ち込んでしまった事が、全ての敗因だったと思っている。次はこうはいかない』

フロム『はっ、それは違うだろ』

オブ『なんだと?』

フロム『俺がオブにモノを教える日が来るとは思わなかったぜ。そもそも、惚れた方がはなっから負けてんだよ』

オブ『ぐ』

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 という経緯が、前世の悲喜こもごもの裏で起こっていたと思われます。

 ちなみに、私は急遽登場させたビロウという登場人物の人の事を、じわりと気に入っております。

 ビロウ=Below。英語の前置詞的意味で「~より下の位置にある」という意味。

 

 オブより下という意味で付けた彼に、申し訳なさと人間味を感じております

 そんな訳なので、彼はきっと私の気持ちの感じからいくと……なんらかで出てくる可能性がありそうです。

 

 

 

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