(小話3):思わぬネガティブ

 

ツイッターおしゃべりまとめ

〇本編現世編〇

 

【登場人物】

アウト(26)

前世の記憶のない男。マナが無い為、マナがなくても出来る安月給の仕事に就いている。行間が読めない。

 

ウィズ(24)

ビヨンド教で神官を務める。教会内でもそのマナの量と知識量はトップクラスの為、重用されている。行間が読める。アウトの行間は余り読めない。

 

アボード(23)

アウトの弟。第3分隊隊長。兄貴肌。実はこの中では一番行間が読める。

 

トウ(23)

第4分隊隊長。実は一部からはアボード以上に熱狂的に人気がある。女とバイの行間は読めない。

 

バイ(20)

第4分隊隊員。隊のムードメーカー。というか全体的なムードメーカー。賢い。が、我儘。敢えて行間は読まないようにしている。

 

 

 

 

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アウト「バイ!なんで俺を可愛いなんて言うんだよ!?」

バイ「そりゃあ、可愛いからだろう!俺は可愛くない奴に可愛いなんて言わない!」

アウト「ほっ、本当か?俺を坊やだって馬鹿にしてるんじゃ、ないのか?」

バイ「馬鹿にしてねーって!ってか、そんな事言ったら俺も坊やだけど」

アウト「!?」

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アボート「え゛っ!?まじか!?お前坊や!?」

アウト「俺もびっくりした」

バイ「皆、俺をヤリチンみたいに思ってたのか!?俺は……女の子にあんなモノを突っ込むなんて可哀想で出来ない」

アボート「可哀想?そ、そりゃあ……過去の奴が相当に下手糞だったんだな」

トウ「アボート、お前表に出ろ」

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ウィズ「高等学窓の運動着…」

アウト「アレってそんなにウィズの心を引きずらせる代物だったんだ」

ウィズ「あれを10年近くも着て寝起きしていたとは…」

アウト「わかったよ!新しいの買うよ!?」

ウィズ「買う時必ず俺を連れて行け。お前の事だ。端切れのようなモノを買いかねん」

アウト「ぐう」

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アボート「前世、女か」

バイ「なになに!なんすか!兄貴!」

アボート「いや、お前が坊やなのが、もったいないと思ってな」

バイ「ま!俺カッコイイっすもんね!」

アボート「いや、突っ込む方と突っ込まれる方どっちが良いか客観的に判断したらどうかと思って」

トウ「アボート、ともかく表に出ろ」

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アボート「まぁ。比べようにも前の男が下手糞じゃあな」

トウ「おい!」

バイ「女の子に突っ込むのは、なかなか難しいっすねぇ」

アウト「あ。もう皆来てたのかー」

アボート「あっ!クソガキ!お前アレは!?アレなら男だぜ!イケるか!?」

トウ「おい!?」

バイ「…イケる!」

ウィズ「おい!?」

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アウト「何の話?」

バイ「手始めに。アウト今日一緒にシャワーを浴びようぜ」

アウト「え!?なんで!?いやだ!」

バイ「何でだよ、男同士だろ?照れんなよ」

アウト「てっ、照れるよ!だって、バイ。前世、…おっ、女の子だろ?」

バイ「これはヤバーイ!完璧抱ける!」

トウ・ウィズ「おい!?」

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アウト「バイ。お前、坊やならさ、女の人に自分の子供産んでって言った後どうしてたんだ?」

バイ「ん?ちょっと遊んで、同じ隊の仲間で似合いそうな奴を紹介してた」

アボート「だからか!?今トウの隊、華燭の典ラッシュ来てんのは!?お前の仕業か!」

バイ「俺、人を見る目あるんすよねー!」

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バイ「さぁ、アウト!こうして、職場の男達に良い嫁を取らせる!で、俺はその嫁と仲良しな状態が続くとどうなる?」

アウト「どうなるんだ?」

バイ「出世する」

アボート「なんでだよ」

バイ「兄貴はそのへんの自分に魅力あるから、その辺の処世術がからきしっすよねー」

アボート「あ゛ぁ?」

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バイ「俺の同僚つっても、いつか出世する奴も出てくる!それに俺は知ってる!どんな男も家庭内で嫁に舵切りされてる事が多い事を!俺はアイツらにとって嫁を紹介してくれた恩人であり、舵切りしてる嫁の最高の友達!最強!」

アボート「お前、どんだけ舵切りされてたんだよ」

トウ「……言い返せない」

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アウト「華燭の典かぁ」

バイ「なになに?お前も連れ合いが欲しいとか思ってんの?」

アウト「うーん、俺じゃ無理だろ」

バイ「…なんでそう思う?」

アウト「俺は顔は良くないし、稼ぎも良くない、マナもないから出世も期待できない。俺と連れ合いになりたい人なんか居ないさ」

バイ「え?え?え?」

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バイ「ちょっと、本気でビックリした」

アウト「何がだよ?」

バイ「アウトって、天然なとこあるし…こんな後ろ向きなのって似合わないというか、いや、でも生い立ち考えるとそうならざるを得ないのか」

アウト「後ろ向き?いや事実だろ?」

バイ「やめろ!待って!お前魅力的だよ!なぁ!ウィズ!?」

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ウィズ「…」

アウト「ちょっ、バイ!ウィズが困ってるだろ!?」

バイ「ちっげぇよ!あれはショック受けてんだよ!?お前のその謎の自己評価の低さに!ほんと待て!何で!顔だってそんな…!」

アウト「だって、お前らと歩いてると皆俺の事不細工って言うぞ?俺もそう思う」

バイ「俺らのせいかー!」

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バイ「自分で言うのもなんだけど、俺達と比べたら駄目だ!騎士と神官!稼ぎも顔も!俺らはたまたま別格で良かっただけだから!」

アウト「別にお前らと居るかって訳じゃねぇよ。学窓の時からだし。俺はずっとマナ無しの能無しって言われてたぞ?」

ウィズ「…誰がそんな事を言う」

アウト「みんな!」

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バイ「ウィズ!コイツどうにかしないと駄目だ!これは後ろ向きとかじゃない!本気でそう思ってる!質わりぃよ!」

ウィズ「っく、長年かけた呪いの深さか」

バイ「なら、長年かけて毎日可愛いって言って口付けしてたら解けるか!?」

ウィズ「そうだ、深く愛するしかない」

アウト「怖いんだけど!?」

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バイ「アウトお前めっっちゃ可愛いから!自信もてよ!?」

アウト「いや急になんだよ。気を遣うなら可愛いじゃなくて格好良いにしろ。それだとフォローされても結局嬉しくないし」

バイ「俺は嘘はつけないんだ!お前は別に格好良くはねぇ!」

アウト「…ぐ」

バイ「だから可愛いっつってんじゃん!」

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バイ「兄貴。アウトがあんなに自分の事を下に見て、自分なんてって思ってるのは、俺がずっとお兄ちゃんなんて言ってたせいかな」

アボート「あ?ちげぇだろ。あれはもうそんなレベルの話じゃねぇよ」

バイ「でっ、でも。俺、おでが、アウトをお兄ちゃんって言って、っき、傷つけだし、ぅっぅ」

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アボート「なっ、泣いたよ。こいつ」

アウト「おーい!バイ!アバブからまた別の教本借りてきたぞー!って!なに!?何泣いてんの!?さてはまたトウに怒られたんだな。よしよし、まぁ多分お前が悪いんだろうけど、俺はお前の味方だよ」

バイ「う゛う゛う゛ぁぁん」

アボート「無意識に慰めやがった」

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バイ「アウトー!」

バイ「アウト!」

 

トウ「なぁ、アウトばっかり呼び過ぎじゃないか?」

アボート「確実にお前よりは呼ばれてんな」

トウ「バイ!」

バイ「なに」

トウ「俺に用はないのか?」

バイ「……トウに?あっ!アウトと教本の読み合わせするから外泊する!許可くれ!」

トウ「だめだ!!」

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アウト「ウィズー!」

アウト「ウィズ!」

 

バイ「アウトの奴、ウィズばっかり呼び過ぎじゃん!?」

アボート「確実にお前よりは呼ばれてんな」

バイ「アウト!」

アウト「どした?」

バイ「週末!お前の寝衣一緒に見に行こ!俺が選ぶ!」

アウト「悪い、それウィズと行くから」

バイ「あばれるぞ!」

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はいじ「私は最初から自己肯定感の低い事を吐露する主人公ではなく、色んな紆余曲折を経て、多少主人公の魅力が、他のキャラや読み手の方々の間で共有出来た瞬間に、ふと主人公から漏れ出す自己肯定感の低さやが大好きです。というより、それに対し戸惑う周りが好きです」

 

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