<小話17>:父さんシリーズ&前世組み

シリーズお喋りまとめ

【金持ち父さん、貧乏父さん】

 

 

——-前書き———

【お父さん】シリーズに関するおしゃべり。インとオブの会話も、こちらの二人にまつわるものは、こちらにまとめます。

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【噛み癖狼ヨル】

スルー「ヨルは俺を噛み過ぎだ!ヨルみたいな金持ちと違って、俺は毎日体を洗える訳じゃないんだ!あんまり噛んだり舐めたりすると病気になるぞ!」

ヨル「へぇ」

スルー「聞いてないな!?この狼め!いつか俺を食べる気だろ!」

ヨル「お前がまた俺を袖にするようなら、そうしよう」

スルー「ひっ!」

 

 

     〇

 

 

【じゃれあう成人男性(妻子持ち)】

スルー『あぁ、もう。きっと立派な歯形が2つも付いているんだろうな。俺の首には』

ヨル『そうだな』

スルー『なにを他人事みたいに言ってるんだ!インが見たら、俺が狼に噛まれたんだと思ってビックリするぞ!』

ヨル『木を隠すなら森、歯型を隠すなら』

スルー『ちょっ!っはは!噛まれるー!』

 

 

     〇

 

 

【どっちの狼が強い?】

スルー『あぁっ!早く此処から離れないと、狼が出るかもしれない!急いでやることを終わらせないと!』

ヨル『狼、か』

 

スルー『ヨル狼じゃないぞ!本当の狼だ!噛み付く方!』

ヨル『へぇ』

スルー『そうか!ヨル狼も噛み付くか…えっと』

ヨル『どちらの狼が強いか、出たら試してやろう』

スルー『!』

 

スルー『も、もしかして…ヨルは狼に勝てるのか?』

ヨル『さぁな』

スルー『っ!格好いいな!今のは、ものすごく格好良かった!なっ!なんだ!えっ!なんで!?勝てるのか?勝てるのか?』

 

バタバタバタ

 

ヨル『っふふ。スルー、お前は蝶と言うより、元気な犬だな(あぁ、本当に尾が見えるようだ)』

 

 

     〇

 

 

 

【オブの噛んだ理由】

—何故、オブはインを噛んだのか。

 

イン『オブ、こっち。ここに兎の赤ちゃんがたくさん居るよ。ソッと見て。可愛いから』

オブ『(イン…可愛いなぁ)』

イン『この隙間からね。可愛いし、それに、とってもおいしそう…ぐぅ』

オブ『(あぁ、イン。首だけ白い。…あぁ、凄く美味しそう)』

 

がぶり

 

—一言—-

はいじ『久々に幼少期の二人。にこ!』

 

 

       〇

 

 

【どうして噛んだの?】

——噛んだ後

 

イン『オブ、そこに座って!』

オブ『はい』

イン『なんでオレの首をかんだの?びっくりしたよ!?ウサギも逃げちゃった!』

オブ『兎が逃げたのは、インが大声を上げたからで…』

イン『オブがかんだからでしょ!ねぇ、何で!』

オブ『…お、美味しそうで』

イン『お腹空いてたの?』

 

 

      〇

 

——(ヨル&オブ)噛んだ次の日

 

イン『あ!ヨルさんだー!』

 

バタバタバタバタ

 

ヨル『ああ(本当に、スルーそっくりだな)』

イン『あの!ヨルさんの家は、うちと違ってお金持ちですよね?』

ヨル『……まぁ、そうかもな』

イン『これは、オブにはナイショの話なんですけど』

ヨル『どうした』

 

 

イン『オブに、もっとごはんを食べさせてあげてください』

ヨル『ん?』

イン『昨日、オブがオレのココを噛んだんです。ガブって』

ヨル『ぐっ』

イン『オレ、びっくりして、オブに何で噛んだの?って聞いたら…』

ヨル『あ、あぁ』

イン『おいしそうだったからって言うんです!』

ヨル『(…オブ)』

 

 

イン『きっと、今のオブは大きくなってる途中だから、いつもよりお腹が空くんだと思います。だから、いつもより多目にごはんを食べさせてあげた方がいいと思うんです』

ヨル『……そう、だな』

イン『オレがおいしそうに見えるなんて、本当にお腹が空いてるだろうなぁ。オブは』

ヨル『(…血だな)』

 

 

      〇

 

 

【父親の真似をするな!オブ!】

スルー『おぉ、オブじゃないか!おーい!』

オブ『げ。スルーさん。それじゃ』

 

スルー『出会った傍からサヨナラの体制に入るな!寂しいだろうが!』

オブ『だって、おれはスルーさんと話す用なんてないので』

スルー『俺はあるぞ!昨日!どこぞの子狼がインに噛みついたそうじゃないか!』

オブ『ぐ』

 

 

スルー『あのなぁ?いくら父親がやるからと言って、子供のお前でもマネするべきか、そうでないかは、きちんと考えるべきだ』

オブ『あ?なんで、ここでお父様が出てくるんだよ!』

スルー『だって、インを噛んだのは父親の真似だろ?』

オブ『バカにするな!お父様がそんな事をする訳ないだろ!?』

 

 

     〇

 

 

【泥遊びの後の二人】

 

スルー『楽しかったな!ヨル!もうすぐ夜明けかぁ』

ヨル『早いものだな』

スルー『そろそろ、帰らんとな!じゃあな、ヨル!(泥まみれだから、川に寄っていこう)』

ヨル『スルー!』

スルー『ん?どうした?』

ヨル『スルー。お前の家はそっちじゃないだろう。どこへ行く?』

 

 

スルー『泥まみれだから、川で汚れを落として行くんだ!』

ヨル『やめろ。こんなまだ日も明けきっていない時分に。それに、もう春先とは言え、冷える。風邪を引くぞ』

スルー『そんなのいつもの事さ!大丈夫!さすがに泥まみれじゃ家に入れないからな!』

ヨル『来い』

スルー『んん?』

 

 

ヨル『屋敷の風呂を貸す。入って帰れ』

スルー『ふろ?あたたかい水が入ってるやつか?』

ヨル『(そこからか)あぁ、そうだ』

スルー『ヨルと一緒に水浴びをするという事か?』

ヨル『え、いや(……一緒はさすがに)』

スルー『まだヨルと遊べるか!?一緒に水浴び出来るか!?』

ヨル『あ、あぁ』

 

 

——一言——

はいじ『スルー初めてのお屋敷の風呂に仰天し、すべって転ぶ』

 

 

      〇

 

【おふろの後、帰宅】

イン『お父さーん!まだ寝てるのー!起きてー!』

スルー『まだ…ねたばかりなんだ。いん、もうすこし、ねかせてくれ』

イン『ダメだよ!畑に行かないと!…ん?んん?お父さん。いい匂いがするよ?』

スルー『うー』

イン『あっ!お父さんも首を噛まれてる!2つも!』

スルー『うー』

 

 

——一言——

はいじ「風呂上りの良いにおいと、噛み後を携えたまどろむ父て。完全に朝帰りの父であった(もじどおり)」

 

 

      〇

 

【一方その頃、ヨルは】

オブ『(あれ?何でこんなに屋敷の中が土まみれなんだ?)っ!』

ヨル『…』

 

オブ『お父様!?えっ!どうしたんですか!?そんなグッタリして!』

ヨル『あぁ、オブか。のぼせてな』

オブ『えっ、朝風呂で、ですか?』

ヨル『入ったのは数時間前だ(なんだ、この動悸は)』

オブ『それは……長いのぼせですね…』

 

 

      〇

 

 

【ヨルの自問自答―再び―】

ヨル『(何故だ。スルーと風呂に入ってから、俺はなぜ、こんなにもずっと頭がクラクラする?スルーの事が頭から離れない。何故だ、どうしてだ。湯あたりにしては長すぎる。おかしい。昨日は寝ていない。そのせいか。しかし…一向に眠くならない。目が冴えて、頭が、おかしくなりそうだ…あぁっ、スルー)』

 

 

       〇

 

 

【スルー、得意技はインの真似!】

 

スルー『俺はどうやらオブに嫌われている!俺にだけいつも冷たい!会った瞬間サヨナラされるんだぞ!』

ヨル『何かしたのか(確かに苦手ではありそうだ)』

スルー『うーん、やっぱりアレか。初めましての時に、俺が嘘を吐いたのがいけなかったのか』

ヨル『嘘?』

スルー『そうだ!実演してやろう!』

 

 

 

——–過去回想——–

【オブとスルー初対面時】

 

オブ『イン、イーン!』

スルー『!(あ、あの子がインの言ってたオブか!)』

オブ『畑かと思ったんだけどな』

スルー『おーい!オブ!ここだよ!ここ!』

オブ『!?(誰!?)』

スルー『オブ!分からないの!?オレだよ!インだよ!聞いて!急に大人になって困ってたんだ!』

オブ『えっ!?は!』

 

 

スルー『オレの事分からないの!?オブ!助けて!朝起きたらこんな風になってて…どうしよう!』

オブ『!!??えっ!えっ…た、確かに、顔が…イン?』

スルー『良かった!誰も信じてくれないから、どうしようかと思ってたんだ!』

オブ『どうしよう…インだけ先に大人になるなんて』

※オブ10歳です

 

 

スルー『オブ、オレこれからどうしよう』

オブ『……ま、まかせて!僕がなんとかしてみるせるから!心配しなくていいから!だって僕はインのこと…』

イン『あっ!オブ!と、お父さーん!何してるの?二人で!』

オブ『えっ!?お父さん!?』

スルー『ははっ!これから、よろしく!オブ!』

 

———-過去回想了——-

 

ヨル『(顔が似すぎている分……気付けなかったのだろうな)それは、さぞ恥ずかしかった事だろう。嫌われて然りだな』

スルー『ちょっと、びっくりさせたかっただけなんだ。それに俺はインの真似が得意で……たまにやりたくなるんだ』

 

ヨル『……』

 

スルー『あ!ヨルさーん!』

ヨル『っ!!』

 

―スルー、インの真似実演中―

 

スルー『昨日ね、オブがオレのここをガブッって噛んだんです!食べられるかと思ってびっくりしちゃった!きっと、ヨルさんが噛むから、オブがマネするんだ!ちゃんと、お父さんなら教えなきゃダメだと思うんです!

 

…………人は噛んだらダメってな?」

ヨル『っく!(動悸がっ)』

 

——-一言——

はいじ『スルーの無邪気なヨルさん呼びに、またしばらく謎の湯あたりに見舞われるヨルでした』

 

      〇

 

 

【インの得意技は、スルーの真似!】

イン『あ、ヨルさーん!と、オブ!』

 

ヨル『っ!』(びくっ)

 

オブ『イン!(お父様?)』

イン『こんにちは!』

ヨル『あ、あぁ』

 

イン『オブ、今日はちゃんとごはんたくさん食べた?』

オブ『え?いつも通り、だけど』

ヨル『ダメだよ!ちゃんと食べなきゃ!またお腹すいて、オレの事噛むでしょ!?』

オブ『!』

 

オブ『(イン!それはお父様の前では言わないでっ!)』

イン『(もう!もう!ヨルさんに、頼んだのに!)』

ヨル『(……視線が痛い)』

 

イン『オレは、今からヨルさんを怒ります!』

オブ・ヨル『は?』

イン『でも、子供が大人に怒っても、子供のかんしゃくって言って聞いてもらえないので…』

 

 

イン『オレは今から”お父さん”になります!』

ヨル・オブ『??』

イン『お父さんは大人なので、今からのオレはインじゃないです!なので、ヨルさんを呼び捨てしなくてもいい事にします!

 

 

……まったく、ダメじゃないか!ヨル!』

 

ヨル・オブ『っ!!!!』

 

―イン、スルーを実演中―

 

イン『あのな?子供というのは沢山食べないと大きくなれないんだ!ヨル?お前は、もう大人だから忘れてしまったかもしれないが、今のオブはいつも腹ペコなんだ!なにせ、インをガブリと噛むくらいだ!狼のようにな!分かったか?だから、これからはちゃーんとオブに……

 

…ごはんを沢山食べさせてあげてください!』

 

ヨル『っく!(分かっていてる筈なのに、幼いスルーに叱られているような気になる……!動悸がする)』

オブ『ねぇっ!?インだよね!最近、顔とかスルーさんに似てきたけど!インだよね!?』

 

イン『何言ってるの?オブ、そんなの当たり前……

 

 

だと、果たして言えるかな?』(にやり)

 

 

ヨル・オブ『(びくぅっ!)』

 

 

ヨル『!!!!』

オブ『(ウワァァァァ!嫌だ!スルーさんだ!)』

 

イン『オブ、似てた?上手だった?』

 

 

——-一言——-

はいじ「インもスルーもお互いの真似をして遊ぶ遊びを、たまに畑仕事中にしているのでした。交代遊び、と呼んでいます』

 

 

      〇

 

 

【スルー、その体の傷は、一体何だ】

—–あははは!すべる!ここは!まさつりょくが少ないな!なぁ!ヨル!

 

ヨル『はぁ(……頭から離れない。ずっと離れない。あの日、スルーと風呂に入った……スルーの体が)』

 

—–あぁ!この体の傷か?悪いな、見苦しくて!まぁ、気にするな!

 

ヨル『(あの、大量の傷跡は、なんだ。スルー)』

 

 

      〇

 

【Twitterましゅまろさん感謝お喋り】

 

<イン&オブ>

オブ『イン、これあげる』

イン『わぁっ!これなあに?白くて、フワフワだ!』

オブ『ましゅまろって言う食べ物だよ(インが一番かわいい)』

イン『ましゅまろ…あはは!名前もやわらかい!ほっぺたみたい!』

オブ『食べてみて』

イン『…あ、あまい。やわらかい』

オブ『(インのこの顔……最高)』

 

——-一言——-

はいじ「オブ、完全に目線が変態親父。いつもましゅまろさん、ありがとうございます。にこ」

 

 

<スルー&ヨル>

ヨル『スルー、これをやろう』

スルー『こ、これは……っ!』

ヨル『かわいい、か?』

スルー『あぁっ!可愛い可愛い!この子はなんてフワフワで柔らかくて可愛いんだ!』

ヨル『(両手で抱えて頬ずりする程か)言っておくが、食べ物だぞ。食えよ』

スルー『ぐぅぅ…またか!もう、飼いたかった!』

 

——–一言——–

はいじ「おやじ達の方が純粋ってどうなんだろう。いつも、ましゅまろさん、ありがとうございます。にこ」