【外伝65】以降。夏直前の二人。
ヨル(31)×スルー(28)
※このお話は【小説】となっております。
——前書き——
スルーの体の傷を”よしよし”してあげるようになったヨルが、我慢の限界を迎え、いつの間にか二人で楽しく【種まき遊び】をするようになるお話。
※一部、そういったシーンはありませんがスルーと妻が交接してるなぁという表現が出て来ます。まぁ、子持ちですしね。
少し長いですが、どうぞ。
【ヨルとスルーの種まき遊び】
———そろそろ、たねまきの時期だねぇ。お父さん。
———そうだな。明日は一緒に、畑に種を蒔こうなー。イン。
そんな会話を昼間した事を、俺はぼんやりする頭で唐突に思い出した。頭がぼんやりする。暖かい霧で、体がしっとりと濡れる。体中にヌルヌルがまとわりつく。
熱い、体中が、俺のナカが。全部、凄く熱い。
『っスルー。大丈夫か?』
『ヨル、ヨル。うん、すき。だいすき。よる、すき』
ヨルが俺の上で、俺の名を呼んだ気がした。何かを言ったようだが、頭がぼんやりして、体が痺れるように気持ち良くて、何と答えてよいのか分からなかったので、とにかくヨルに『すき』と言っておいた。
俺の中にある、ヨルに言いたい事は、コレしかない。
そう、ヨル。すき、すき、だいすき。何回言っても足りない。
『っく、クソっ、またか……っ』
すると、俺の中にあったヨルのモノから、熱いモノが放たれた気がした。あぁ、ヨル。気持ちよさそうな顔をしている。眉間に寄った皺がすてきだ。かわいい。
かわいいと思ったので、ヨルの寄った眉間に、上半身を少しだけ起こして、口を付けた。
『んっ』
『スルー……っ』
ちゅっ、と小さく可愛い音がする。ヨルの可愛い皺を吸うのに、とてもお似合いの可愛い音だ。うん、かわいい、かわいい。だから、何回も吸う。
ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ。
『するー……かんべん、してくれ』
『っはぅ、ちゅっ、かわいい。よる、ここの、しわが、かわいい。かわいいなぁ。すてきだなぁ。つきにとどくようだ』
『…………』
かわいい、かわいいヨル。
ヨルも裸、俺も裸。体にはいっぱい、ぬるぬるがついてる。互いの体をこすると、ふわふわになる、良い匂いのぬるぬる。
けれど、俺達の下半身に纏わりつくぬるぬるは、こすっても、こすっても、あわあわにならない。これは、良い匂いのぬるぬるじゃない。それとは違う匂い。
これは“種”の匂いだ。
俺からもたくさん、出た。ヨルからも、たくさん、出た。種が、出た。普通なら気持ち悪いけど、ヨルのだと思うと、体全体にこすりつけたいくらい気持ちになるから、ふしぎ。
『よる、よる、よる。なんで、こんなかわいいんだ?よる、おれが、よるの、あいこうしゃ、だ。よるはおれの、おれの。かなりやのじゃない。おれのだ』
『っはぁ。っは、くそ。スルー、もう……』
ちゅっ、ちゅっ、とヨルの顔を両手で挟んで口で、眉間の皺を吸う。けれど、その皺は深くなるばかりで、ヨルの呼吸も荒くなる。俺の首元にあるヨルの口から、温かい息がかかる。きもちいい。
『っく』
『っひ、ん』
勘弁してくれってヨルが言ったのに、俺の中にあるヨルは、また固く、そして、大きくなっている。さすが、ヨルだ。りっぱだ。たくさん、おおきい。ふとくて、おおきい。それに、ながい。これで“種まき”をしたら、きっと立派な子供が産まれるだろう。
あぁ、だから、おぶはあんなに頭が良くて、りっぱなのか。
俺がそんな事を思ってヨルの体に足を巻き付けたと同時に、次の瞬間、俺の首にヨルが噛みついた。
『っはぅ、よる、おおかみだ』
ヨル狼が出た。これはいつもこの遊びをすると、すぐに出る。ヨル狼は、俺の首を前から噛んだり、後ろから噛んだりするのが好きだ。どうやら、俺の首を噛むのが、とてもお気に入りのようなのだ。
『っは、っく。ぅっ』
今もこうして、歯を立てて、俺の喉やら、首の柔らかい部分を何度も何度も噛む。それと同時に、ヨルの舌が俺の喉の膨れ上がった部分を、ぺろぺろと舐めてきた。
気持ちいい、気持ちいい。
『ふぁ、よる。よる』
『…………はーっ、っはぁっ』
ヨルの荒い息が、口の隙間や、鼻から漏れる。そのヨルの息遣いに、俺も腹の下がゾクゾクする感覚になった。
あぁ、ヨル。ヨルに触って欲しい。たくさん、体中をよしよしして欲しい。
『ヨル、よしよしして。ここ、ここ』
俺は俺の体の上に乗るヨルの片手を自身の、プクリと膨れた乳へと持っていった。女の人みたいに、全体的な膨らみはない。固い乳だ。けれど、子供が吸うわけでもないのに、俺の乳にも突起がある。
ここにも切り傷がある。だから、ヨルにはよしよししてもらうようになった。
するとどうだろう。いつの間にか、子供に吸われたみたいに、先が膨れあがるようになったのだ。それに気付いた時は、少しだけ恥ずかしかったものだが、もう慣れた。
ここのよしよしは、他の場所の“よしよし”より、何故かとても、気持ちいい。だから、良い。
『あぁっ、っは、ここか。好きだな、お前も……よしよし、っく。っくそ、くそ、くそ』
何故か、“クソッ”とヨルは何度も何度も言いながら、俺の乳にある、意味のない突起をよしよしと片手で撫でる。摘んだり、こすったり、ここのよしよしは、他の場所とやり方が違う。
撫でながら俺のモノも再び固くなって、先の方から、また沢山のヌルヌルを出し始めた。そりゃあそうだ。俺も、雄だから。
『よる、きもちい。しょこ、すき。よる、いつも、みたいに口で、よしよしして』
『……っあぁ。っくそ、なんでもする!スルーっ、さぁ、俺の上に乗れ』
『ん』
俺は暖かい霧に塗れ、良い匂いのいっぱいする、凄く凄く“まさつりょく”の弱い場所で、互いに向かい合って体に触れ合っていた。
ヨルの膝の上に、ヨルと繋がったまま乗って、赤ん坊のように俺の乳を吸う、ヨルの頭を抱き締めながら、俺達は何度も、何度も蒔いた。
俺達は、今夜もここで“種まき遊び”をする。
いつからはじめた遊びだったか。よくは、もう覚えていない。ただ既に、何回も何回も二人で楽しい種まきをしてきた。何も収穫できるものはないけれど、だからこそ楽しい。
俺達の“コレ”は役割でも仕事でもない。
俺とヨルは、最近、この遊びに夢中だ。