<小話20>:父さんシリーズ

シリーズお喋りまとめ

【金持ち父さん、貧乏父さん】&【前世組み】

 

 

 

——-前書き———

【お父さん】シリーズに関するおしゃべり。息子達もこちらに入ります。

————————

 

 

 

 

【ヨル、いい加減キレる】

——–ヨル、初めての湯舟。

 

ばしゃん!

スルー「あはは!ヨル!お前の家には熱い川まであって凄いな!」

ヨル「……はぁっ」

スルー「ヨル!早く!早くこっちに来い!一緒に泳ごう!」

ヨル「風呂で泳ぐな!?おいっ!だから!走ってこっちに来なくていい!」

スルー「んん!なんで怒るんだ!」

ヨル「だからっ!目のやり場に困るんだよ!?」

 

——一言——-

はいじ「前回のお風呂に入るお父さん達の続き。スルーはこの日『今日のヨルは怒りん坊だな!まったく!一体なんなんだ!』と、ぷんぷんして家に帰りました。そして、残ったのは、数時間経っても湯あたりから覚める事の出来ないヨルだけでした」

 

 

 

 

【スルーを飼うのはどうだ?】

ヨル『(スルー……本当に生きていて良かった。もし、一度でもアイツが思考を放棄したり、走る足を止めていたならば、きっと、アイツは今ここに居ないだろう。……アイツはこんな場所に居るべきではない。村人達から遠ざける為に、そう、屋敷へ連れ帰り……ずっと俺が傍に居てやれば。そうだ、スルーを屋敷で飼うというのはどうだろうか)………ん?っクソッ!

 

(今俺は何を思った!?なんなんだ!こんなエアみたいな腐った思考は!あり得ん!!)』

 

——–一言———

はいじ「自然と人に対して”飼う”という文字列が思考に現れるところに、ヨルの根っこにある”貴族感”が現れているのでした」

 

 

 

【あれも、これも貢ぎたい

~ヨルのスルーへの贈り物記録】

——あはは!ヨル、ありがとう!(ヨルの妄想)

 

ヨル『今日は何を持って行こうか……』

 

オブ『オルゴールを取り寄せてくれ』

執事『どのようなモノになさいますか?』

オブ『出来るだけ明るい曲調で、あまり派手でないもの。でも、少しだけでいいからキラキラしてるものがいい』

 

ヨル『ふむ、オルゴールか』

 

 

——–一言——–

はいじ「勢いついた金持ちは際限がない」

 

 

 

【スルー、オルゴールへの嫉妬】

ヨル『スルー、これを』

スルー『ん?なんだ?この立派な箱は』

ヨル『開けてみるといい』

スルー『あけ……っ!』

 

~♪

 

スルー『は、箱が歌った!』

ヨル『どうだ?綺麗な音色だろう』

スルー『っ!?ヨル!俺のほうが上手に歌えるぞ!俺の方が、歌だってたくさん知ってる!』

ヨル『は』

スルー『おっ、俺が今から歌う!聞いてくれ!』

 

ヨル『わかったわかった!スルー!お前の歌声が最も素晴らしい!だから、頼む!もうやめてくれ!これ以上歌うと、声が枯れるぞ!』

 

~♪!

 

 

——一言——-

はいじ『スルー。オルゴールに嫉妬して、一晩中歌い続ける。その後、スルーの声は暫く枯れました。ヨルの貢物計画、オルゴール失敗』

 

 

 

【息子のネタをパクる父】

ヨル『オブ、こないだ取り寄せたオルゴールは、インに渡したのか?』

オブ『えっ!?えっと……!(なんでお父様がその事を知ってるんだ?)』

ヨル『どんな反応だった』

オブ『喜んでは、くれました』

ヨル『は?』

オブ『でも、高価過ぎるからって受け取って貰えなかったです』

ヨル『ふむ、そうか』

 

 

ヨル『次は、インに何を渡す予定だ』

オブ『え?あ、すみません。無駄遣いをしてしまって』

ヨル『そんな事は言っていないだろう。次は何を渡すのかと聞いているんだ』

オブ『(なんなんだ!?)まだ、決めてません』

ヨル『そうか、決まったら必ず俺にも報告するように』

オブ『は、はい(いやだ)』

 

 

——–一言——–

はいじ「ヨル、ネタのなさに息子の案をパクりにかかる」

 

 

 

 

【あれも、これも貢ぎたい

~ヨルのスルーへの贈り物記録】

ヨルの嫉妬ver

 

 

—-ヨルの屋敷に避難させた兎を、覗かせてもらっているスルー。

(※スルーは自宅に兎を飼っていると、オポジットに勝手に捌かれて食べられるので、しばらくヨルの屋敷に避難させてもらっています)

 

 

スルー『可愛いな、可愛いな。なんでそんなに可愛いんだ?白くてもこもこだからか?そういえば、けもる達も白くてもこもこだもんな。白くて、もこもこなものは何でも可愛い。うふふ、素敵だな。お前達は最高だぞ』

 

ヨル『…ふうむ』

 

 

—–次の晩。

 

ヨル『スルー、これをやろう』

スルー『なんだ、ヨルは最近、ずーっと俺にモノをくれようとする!いらんぞ!』

ヨル『ほら』

スルー『はっ!』

ヨル『お前は、“ふわふわ”したものが好きなのだろう』

スルー『これは!け、け、けもる!どうしてここに!?』

ヨル『…けもる?何だソレは』

 

 

スルー『けもる、こんなに小さくなって!どうして、ヨルが小さな”けもる“を持ってるんだ?』

ヨル『いや…けもる、というのが何かは知らんが、ソレは羊を模した愛玩用の人形だ』

スルー『あいがん……難しい。つまり、これは、息をしていないから、死んでるけもる、ということか?』

ヨル『違う!』

 

 

スルー『……死んでるけもる』

ヨル『だから、違うと』

スルー『っかわいい!これは!死んでるけど、かわいいな!ヨル!これは!すてきだ!ふかふかだ!』

ヨル『っ』

スルー『この子なら、死んでるからオポジットも食おうとしてこない!小さいから一緒に寝る事もできる!大好きだ!ありがとう!ヨル!』

ヨル『……』

 

 

ヨル『間違えた』

スルー『え?』

ヨル『悪いな、スルー。それはオブへの贈り物だった事を失念していた』

スルー『あ、え、あ。そうか……そうか。なら、返さねばな……』

ヨル『ぐ』

スルー『可愛い死んだけもる。サヨナラだな。オブに大事にしてもらうんだぞ』

ヨル『…う』

スルー『…』

ヨル『…』

 

 

——-一言—–

はいじ「ヨル、自身のいらぬ嫉妬のせいで、誰にも渡せぬ羊のぬいぐるみが部屋に飾られる事となる。見る度にスルーの悲しい顔を思い出して自己嫌悪する」

 

 

 

【オブ、死んでるけもるは元気か?】

スルー『おっ!オブじゃないか!やぁやぁ!』

オブ『……』

スルー『とうとう無視か!?返事もしないようになったのか!?』

 

ダダダダっ!

 

オブ『もうっ!なんなんですか!?おれは、スルーさんに用事なんかないんです!』

スルー『お前になくとも、俺にはあるんだ!というか、たまには俺への用事も作ってくれ!!』

オブ『また、そんな意味不明な無茶を……』

 

オブ『で、用事ってなんですか?』

スルー『そうそう!死んでるけもるは元気かなーって!父親からふわふわの、死んでる、小さなけもるを貰っただろ?』

オブ『びっくりする程、一つも理解できないっ!』

 

 

スルー『だーかーらー!死んでる、ふわふわの、小さい、けもる!だよ!貰っただろう!?』

オブ『情報が区切られただけで、一切増えない、だと』

スルー『まったく、オブ。お前じゃ話にならないな!』

オブ『絶対にスルーさんにだけは言われたくないんですけど!?』

 

スルー『……もうっ!オブのバカ!なんで分かってくれないの!?もう!もう!』

オブ『オイ、腹立つからインの真似だけは止めろよ……!』

スルー『こ、怖いな!11歳なのに……怖すぎる!ご、ごめんなさい』

オブ『……(ぎろ)』

 

 

——–一言——–

はいじ『この二人のやりとりを書くのが、意外と好きです』

 

 

 

*本家サイト【米騒動】限定掲載作品*

【ヨル×スルー】R18作品

【ヨルとスルーの種まき遊び】関連お喋り。

(簡易説明:ヨルとスルーがじゃれ合っているうちに、種まきと称して、風呂場で何度も情交をするR18なお話です)

※こちらのお喋りはR18ではありません。

 

 

【思春期男子ヨル(31)】

イン『あーっ!ヨルさん!オブ!こんにちは!』

ヨル『あぁ』

オブ『インッ!』

 

スルー『インー!どこだー!お前が来なきゃ種まきできないだろうがー!』

 

ヨル『…っ!!』(びくっ)

イン『あぁ、まだ喋ったばっかりだったのに。もう行かなきゃ。じゃあね、二人共』

オブ『またあとでね!イン!』

 

 

 

——一言——

はいじ「種まきに異様に反応するヨル。思春期か」

 

 

 

 

【続・思春期男子ヨル(31)】

——まだ引きずる【種まき話】

 

ヨル『(さて、今後の補正計画と、村の合併についてだが…)』

 

スルー『イン、この穴に種を入れろー』

イン『はーい!』

スルー『たくさん、たくさん蒔け!いっぱい作るぞ!』

イン『マジュラの種は深く蒔け!だね』

スルー『そう、深く!奥に!』

 

ヨル『…クソっ』

 

 

——一言——

はいじ「どこまで行っても、下世話な想像に花を咲かせてしまうヨル」

 

 

 

【続続・思春期男子ヨル(31)】

ヨル『オブ、もうすぐ俺は街道の補正に入る。本家とのやり取りや、事務関連はお前がやりなさい』

オブ『はい、わかりました』

 

イン『お父さーん!マジュラの種がまだ余ってるー!』

スルー『そうか!なら、まだまだ種まきできるな!イン!俺達は、まだまだ“種まき親子”だ!』

イン『あれ?オレ達は“ばいしゅんふ親子”じゃなかったっけ?』

スルー『春売りは、もう花が無いから閉店だ!今は“種まき親子”が開店したんだ!』

イン『おー!種まき親子……かっこいい!』

スルー『なー?二人でいっぱい種を蒔くぞー!』

 

 

オブ『(“売春婦親子”なんて。また、あんな事言ってる……スルーさん、インに変な事ばっかり教えないでって言わないと)……っって、え!?お父様!?』

ヨル『っ種まき親子……(何を想像してるんだ、俺は)』

オブ『お、お父様?だ、大丈夫です、か?(顔が真っ赤だ……っていうか、そっち?種まきの方?なんで?)』

ヨル『あ、あぁ。大丈夫だ……先に、戻っていなさい』

オブ『は、はぁ。分かりました』

 

ヨル『……はぁーーー』

 

スルー『じゃあ、今回は俺が穴を掘る!そしたら、イン!お前が蒔け!』

イン『はーい!じゃあ、後から種まきは交代しよう!お父さん!』

スルー『いいな!どっちが上手に種まきできるか勝負だ!』

 

 

ヨル『…………くそっ』

 

 

———一言——–

はいじ『自分の想像に自己嫌悪しつつ、落ち着くまで動けない思春期ヨル』