番外編6:アイスマン(ゴウキ×あられ)

※会話文のみ

 

 

ゴウキ「あーー、ダリィ」

あられ「どうしたの?」

ゴウキ「あー、明日体育大会があんだけど」

あられ「うん」

ゴウキ「出場競技が多くて…ダリィんだよ」

あられ「それってさ!皆がゴウキに出てって頼んできたってこと?」

ゴウキ「あ、あぁ。まぁ。そういうのも一部あるな。俺、体デケェし」

 

あられ「違うよ!それだけじゃなくて、皆がゴウキに頼むのは、ゴウキが何でも上手だからだよ!すごいなぁ」

ゴウキ「何でも上手…(エッロ!俺がナニが上手だって!?あーー!あられエロ過ぎだろ!)」

あられ「…俺なんて、中学の時も今も、全員出なきゃいけないのしか出た事ないよ。頼まれないから」

 

あられ「ゴウキって、今2年生だったよね?」

ゴウキ「おう」

あられ「じゃあ、3年生になったら“アイスマン“っていうのがあるの、知ってる?」

ゴウキ「あー、あれか。去年見たわ。三年の男子全員参加のヤツだろ?上半身裸でデケェ氷抱えて、走るやつ。氷がバトンの代わりの」

あられ「そう」

 

ゴウキ「女子がすげぇ盛り上がってたな」

あられ「うん、体育大会で一番盛り上がる。かっこいいもんね」

ゴウキ「いや……待てよ。つー事は、俺も来年アレやんのかよ〜〜ダリィィィ!(女子あしらうのクソ面倒くせぇぇぇっ!)」

あられ「…俺さ、あれが一番苦手だった」

ゴウキ「……は?何だって?」

 

あられ「え?あ、えっと。俺、アイスマンが一番苦手で…」

ゴウキ「ぶはっ!待て待て待て待て!待て!」

あられ「え?」

ゴウキ「あられ…待て。お前、そういえば。去年…」

あられ「杉中だよ」

ゴウキ(そうだったぁぁぁ!去年、俺あられと同じ学校だったんじゃねぇか!え?待て待てアイスマン!?)

 

ゴウキ「お前、やったのか!?あれを!」

あられ「したよ。だって全員参加だし。重くて冷たくて、俺は上手に抱えられなくて何回も氷落として。ビリになった。お、覚えてる?」

ゴウキ「い、いや。覚えてねぇ…(先輩達の体が目に毒過ぎてあんま見てなかったが…クソッ!ちゃんと見とくんだったぁぁ)」

 

あられ「良かった。ゴウキ覚えてなくて。ビリで、格好悪くて…は、恥ずかしいから」もじ

ゴウキ「……(あられが上半身裸で氷抱えて走ってた、だと……やべ。想像しただけで、)」

あられ「あれ?ゴウキ。そろそろ塾の時間じゃない?」

ゴウキ「ハーー(塾、辞めてぇな)なぁ、あられ」

あられ「ん?」

 

ゴウキ「明日、お前ん家親は?」

あられ「いないよー」

ゴウキ「明日の体育大会終わったら、あられん家、行っていいか?」

あられ「っ!うん!いいよ!じゃ、じゃあ…俺も体育大会、見に行っていい?」

ゴウキ「…あられが、学校に」

あられ「俺、ゴウキの応援したい!」

ゴウキ「ハーー」(天を仰ぐ)

 

ゴウキ「来いよ(っし、学校でヤるのもアリか)」

あられ「やったーー!あ!明日は、ゴウキのスマホ貸して!ゴウキを撮るから!いい!いい!?」

ゴウキ「俺のスマホに俺の写真かよ(可愛過ぎて今すぐヤりてぇ)」

あられ「明日楽しみだなー!」

ゴウキ「(ぜってー去年の動画も見つけ出してやる)」

 

 

ゴウキ、どこまで行ってもヤる事しか考えていない。そして、ゴウキのスマホには、あられの撮ったゴウキの動画で溢れかえる。

 

 

ゴウキ「うっわ、俺の動画ばっかじゃねぇか。ちょっ、消…」

スマホ《ゴウキだ!ゴウキだー!かっこいいー!わっ!わーー!ゴウキゴウキ!わーい!》

ゴウキ「消せねぇ!」