※会話文のみ
ゴウキ「あーー、ダリィ」
あられ「どうしたの?」
ゴウキ「あー、明日体育大会があんだけど」
あられ「うん」
ゴウキ「出場競技が多くて…ダリィんだよ」
あられ「それってさ!皆がゴウキに出てって頼んできたってこと?」
ゴウキ「あ、あぁ。まぁ。そういうのも一部あるな。俺、体デケェし」
あられ「違うよ!それだけじゃなくて、皆がゴウキに頼むのは、ゴウキが何でも上手だからだよ!すごいなぁ」
ゴウキ「何でも上手…(エッロ!俺がナニが上手だって!?あーー!あられエロ過ぎだろ!)」
あられ「…俺なんて、中学の時も今も、全員出なきゃいけないのしか出た事ないよ。頼まれないから」
あられ「ゴウキって、今2年生だったよね?」
ゴウキ「おう」
あられ「じゃあ、3年生になったら“アイスマン“っていうのがあるの、知ってる?」
ゴウキ「あー、あれか。去年見たわ。三年の男子全員参加のヤツだろ?上半身裸でデケェ氷抱えて、走るやつ。氷がバトンの代わりの」
あられ「そう」
ゴウキ「女子がすげぇ盛り上がってたな」
あられ「うん、体育大会で一番盛り上がる。かっこいいもんね」
ゴウキ「いや……待てよ。つー事は、俺も来年アレやんのかよ〜〜ダリィィィ!(女子あしらうのクソ面倒くせぇぇぇっ!)」
あられ「…俺さ、あれが一番苦手だった」
ゴウキ「……は?何だって?」
あられ「え?あ、えっと。俺、アイスマンが一番苦手で…」
ゴウキ「ぶはっ!待て待て待て待て!待て!」
あられ「え?」
ゴウキ「あられ…待て。お前、そういえば。去年…」
あられ「杉中だよ」
ゴウキ(そうだったぁぁぁ!去年、俺あられと同じ学校だったんじゃねぇか!え?待て待てアイスマン!?)
ゴウキ「お前、やったのか!?あれを!」
あられ「したよ。だって全員参加だし。重くて冷たくて、俺は上手に抱えられなくて何回も氷落として。ビリになった。お、覚えてる?」
ゴウキ「い、いや。覚えてねぇ…(先輩達の体が目に毒過ぎてあんま見てなかったが…クソッ!ちゃんと見とくんだったぁぁ)」
あられ「良かった。ゴウキ覚えてなくて。ビリで、格好悪くて…は、恥ずかしいから」もじ
ゴウキ「……(あられが上半身裸で氷抱えて走ってた、だと……やべ。想像しただけで、)」
あられ「あれ?ゴウキ。そろそろ塾の時間じゃない?」
ゴウキ「ハーー(塾、辞めてぇな)なぁ、あられ」
あられ「ん?」
ゴウキ「明日、お前ん家親は?」
あられ「いないよー」
ゴウキ「明日の体育大会終わったら、あられん家、行っていいか?」
あられ「っ!うん!いいよ!じゃ、じゃあ…俺も体育大会、見に行っていい?」
ゴウキ「…あられが、学校に」
あられ「俺、ゴウキの応援したい!」
ゴウキ「ハーー」(天を仰ぐ)
ゴウキ「来いよ(っし、学校でヤるのもアリか)」
あられ「やったーー!あ!明日は、ゴウキのスマホ貸して!ゴウキを撮るから!いい!いい!?」
ゴウキ「俺のスマホに俺の写真かよ(可愛過ぎて今すぐヤりてぇ)」
あられ「明日楽しみだなー!」
ゴウキ「(ぜってー去年の動画も見つけ出してやる)」
ゴウキ、どこまで行ってもヤる事しか考えていない。そして、ゴウキのスマホには、あられの撮ったゴウキの動画で溢れかえる。
ゴウキ「うっわ、俺の動画ばっかじゃねぇか。ちょっ、消…」
スマホ《ゴウキだ!ゴウキだー!かっこいいー!わっ!わーー!ゴウキゴウキ!わーい!》
ゴウキ「消せねぇ!」