番外編19:お花なんかいらないって思ってた(あられ×ゴウキ)※イラスト有

番外編19:お花なんかいらないって思ってた(あられ×ゴウキ)

※注意!イラスト有!!

 

 

あられ「ゴウキ。オレ、父ちゃんにおこづかいで五百円もらったから、あのカタカナばっかりの飲み物がある所に行きたい」

ゴウキ「……カタカナばっかり。あぁ、スタバか」

あられ「あそこには不儀さんが居るから、ゴウキも見て欲しい。あっ、不儀さんも居るなら、もしかしたらハラムさんも居るかも!ね、行こう行こう!」

 

 

ゴウキ「あー、なんかそんな言ってたな(なんか、あん時めちゃくちゃ店員と見つめ合ってたもんなー。あんま行きたくねーな)」

あられ「ダメかな?」

ゴウキ「……ダメじゃねぇけど(行きたくねぇぇぇ)」

 

あられ「五百円なんて、オレ、めったに持ってないから…」

ゴウキ「……」じっ

あられ「……」天を仰ぐ

ゴウキ「……今の時間は、スタバは子供は入ったらダメなんだよ」

 

あられ「えぇっ!そうなの!?」

ゴウキ「ああ。そういう時間帯があんだよ。スタバには(ごめん、あられ。俺は心が狭いんだ)」

あられ「はー、やっぱりか。あそこは、そういう大人な香りがしたもんなぁ。子供は入ったらいけない香りが」

ゴウキ「だろ?(大人な香りっつーか、コーヒーの香りだろうな)」

 

ゴウキ「その代わり、別の店行こうぜ。もっと良い店知ってっから」

あられ「あ。あの……オレ、五百円しか持ってない」

ゴウキ「あられ、お前は金の心配なんかすんな。俺が居んだろ(まぁ、俺の金じゃなくて親の金なんだけど)」

あられ「で、でも」

ゴウキ「行こうぜ、あられ」スタスタ

 

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—–

 

in別のお洒落なお店

 

あられ「わっ!ここ、絶対子供が入ったらダメなおみせだ!棚にお酒が置いてある!ゴウキ、ここは不良の来る場所だよ!怒られるよ!」

ゴウキ「落ち着け、あられ。周りに居るのは普通のカップルばっかりだ。そして、皆が食ってるのはパスタとスイーツだ。酒は頼まなきゃ問題ない」

 

あられ「ぱ、ぱ、ぱ、パスタ!!?それって、おーえるしか食べちゃだめなんだよ!?」

ゴウキ「(どんな食いモンだよ)大丈夫だ、あられ。俺を信じろ」

あられ「で、でも……」

ゴウキ「あられ。何かあったら俺が守ってやるから(俺達が行こうとしている場所はどこなんだ)」

 

あられ「…わ、わかった。オレ、ゴウキを信じる」

ゴウキ「ありがとう。俺の後ろについて来い」

あられ「わかった」ぴた

 

スタスタ

 

店員「いらっしゃいませ。二名様ですか?(あら。この店に男の子二人なんてめずらしい)」

ゴウキ「はい」

あられ(ごうき、こわい)コソ

ゴウキ「大丈夫だから(可愛すぎかよ)」

 

店員「テーブル席が満席なので、カウンター席でもよろしいですか?(後ろに居るのは弟さんかしら?ずっとお兄ちゃんにくっ付いて。かわいい)」

ゴウキ「あ、はい。大丈夫です」

店員「じゃあこちらにどうぞ」

 

スタスタ

 

店員「お水はあちらからご自由にお取りくださいね。注文が決まりましたら、こちらのQRコードを読み取ってスマホからご注文ください」

ゴウキ「はい」

 

あられ(ねぇ。ゴウキ…あの水の中、草とかみかんとか入ってるよ。ここ、やっぱ変だよ)コソ

ゴウキ「…そういう水だから大丈夫だ。ほら、あられ、何食べたい?スマホでメニュー見れるぞ」

あられ「こわい。ゴウキがたのんで」ぴた

ゴウキ「……わかった、俺にまかせろ(ずっと俺にくっついてる……最高かよ。ここ来て正解だったわ)」

 

 

———

——

 

店員「お待たせしました」

あられ「っ!」ビクッ

店員「はい、こちらご注文のパンナコッタと、コーヒーです」

ゴウキ「はい」

あられ「…」じっ!

ゴウキ(可愛すぎて勃〇しそう)

店員「では、ごゆっくりどうぞ(弟さん、ずっとお兄さんから離れないわね。ホントに可愛い)」にこ

 

 

ゴウキ「ほら、食えよ。あられ」

あられ「……え?これを?」

ゴウキ「ああ、キレイだろ?(困ってる……可愛い過ぎ)」

 

 

あられ「プリンの上に、お、お花がさいてる……これ、どうしたらいい?食べるの?」

ゴウキ「さぁ、どうだろうな?ちなみに、プリンじゃなくてパンナコッタな」ニコ

あられ「……お、お花が、お花」オロオロ

ゴウキ(完全に花の妖精だわ……これは)

 

あられ「……」スッ

ゴウキ「ん?」

 

あられ「…あ、あのーー!すみませーーん!」(大声で挙手)

ゴウキ「っ!あ、あられ!?」

 

ザワ、ザワ

店員「はい!どうされました!?」パタパタ

 

あられ「あの!このお花は!どうしたらいいですか!」

ゴウキ(直接聞いたーーー!)

 

店員「(あっ、分からなかったのね)それは、食用のお花なので食べてもいいですし、横に避けてもらってもいいですよ」

あられ「よ、避ける?こんなにキレイなのに?」

店員「どちらでもいいですよ?(可愛いわぁ、小学生かしら?最近の子は大きいわね)」にこ

 

あられ「……あの」

店員「なあに?」

あられ「これ、持って帰ってもいいですか?」

店員「はい?」

ゴウキ「おい。あ、あられ。さすがに持って帰るのは……」慌

 

あられ「ゴウキ、オレね。こないだごばでぃの店員さんに、プレゼントにお花はいらないなぁって言ったんだけど」

 

 

―回想―

店員『本当に好きな子から貰ったら、板チョコだって嬉しいんだからね!お花でもいいのよ!』

あられ『お花は全然いらないかな』すん

 

 

ゴウキ「あ、あぁ(何の話だ?)」

店員(ご、ごばでぃ?)

あられ「ゴウキから貰ったお花は嬉しかったから、あれウソだった!ゴウキ、お花くれてありがとう!」

 

ゴウキ「う、あ(あられ、この花を俺からのプレゼントだと思ってんのか……)」

店員「うっ(尊い!眩しい!)」

 

あられ「あの、だから。このお花はプレゼントなので、持って帰ってもいいですか?」

店員「もちろんですっ(夫から貰ったプレゼント、こないだボロカスに文句言った私……サイテー!!)」

 

あられ「ふふ。家に持って帰って水の上に浮かべよー」にこ

ゴウキ「ぐふっ!(花の妖精……いや、これはもう化身だわ!!!)」

あられ「あ、このちょうちょのお菓子は食べられるやつだ!でも、綺麗だから途中までお花に乗せておこう!」

 

ザワ、ザワ

 

ゴウキ(おらおらおらおらーー!他のカップル共!よーーく見ろ!俺のあられが最高峰だからなーーー!?俺のあられが一番世界に映えてっから!?インスタじゃ収まんねーからーー!)

 

 

あられ、パンナコッタの上に乗っていたインスタ映えのお花を、ゴウキからのプレゼントだと思って持って帰る。好きな人から貰うお花は嬉しいね。

 

あられ「すぐシナシナになった……」

ゴウキ(大人になったら、ぜってー花園プレゼントしてやる)