ｰｰｰｰいつもの公園
ゴウキ「あられっ！」タタっ
あられ「ゴウキだ！ゴウキーー！」タタ！
二人は寂れた公園で抱き合って、グルグルした！
あられ「ゴウキ！おかえり！修学旅行は楽しかった！？」
ゴウキ「…修学旅行」
ー回想ー
昼
女子『ゴウキ！一緒に写真撮ろうー！』
女子『私もー！』
夜
女子『ゴウキ、コッチの部屋来なよ』
女子『ねぇ、後で時間ある？ちょっと夜部屋抜けてきてよ』
ゴウキ『…』すん
ｰｰｰｰ
ｰｰ
ゴウキ『…』
男子『おーい、ゴウキ。班長は前に集まれってー』
ゴウキ『…あられ、今日どこまわる？え？わかったわかった。お前が行きたい所全部行こうぜ』ブツブツ
男子『おい、ゴウキ！誰と喋ってんだ！帰って来い！しっかりしろ！おい！皆、ゴウキの奴なんかおかしくなったぞーー！』
ゴウキ『あられにあいあたい』
ー回想終了ー
ゴウキ「…あられ、横浜楽しかったな。また一緒に行こうな」スン
あられ「え、ゴウキ？オレ、行ってないよ？」
ゴウキ「っは！」
ゴウキ「いや、何でもねぇ。ちょっと頭イカれてた（やっべぇ、辛過ぎてイマジナリーあられと旅行してたわ）」
あられ「大丈夫？ゴウキ」
ゴウキ「…大丈夫だ。今はあられ居るし（修学旅行って何で女子はあんなに積極的なんだよ…こわ）」
あられ「うん！オレ居るよ！」
ゴウキ「…あーーー！」ぎゅっ
あられ「あはは、ゴウキだー！」ぎゅっ
ゴウキ「ぐっ（このまま秒速で家に行きたいが…少しは我慢しねぇと…さすがに帰ってすぐっつーのは下衆過ぎる）あ、あられは何してた？俺が居ない間」
あられ「オレは……一人で、家に居た」
ゴウキ「え？」
あられ「ゴウキ居ないと、オレ一人だから」しょぼ
あられ「…寂しかったから、ずっとゴウキが居るフリしてたよ」
ゴウキ「俺が、居るフリ？それどういう…」
あられ「っ！やっぱり、気持ち悪いから言わない！」
ゴウキ「気持ち悪くねぇから！絶対引かねぇから！」
あられ「…ウエッって思わない？」
ゴウキ「俺がそんな事思うワケねぇじゃん！」必死！
あられ「……そのまんまだよ」俯
ゴウキ「そのまんまって？」じっ
あられ「ゴウキは居ないけど、ゴウキが居るつもりで想像して過ごすんだよ」
ー回想ー
あられ『今日は暑いねー』
—だな。オレん家クーラーあるから行こうぜ。
あられ『ハラムさんの動画以外で良いのある？』
—最近はねぇなぁ。
ー回想終了ー
ゴウキ「…」
あられ「ゴウキだったらどう答えるかなって想像しながらしゃべるんだよ。そしたら、ゴウキが居るみたいになるし…」チラ
ゴウキ「…」俯
あられ「っ！い、今のはウソ！そんな気持ち悪い事してな…」
ゴウキ「気持ち悪くねーーー！！」絶叫
あられ「っへ！？」ビクッ
ゴウキ「俺、何で修学旅行なんか行ったんだぁぁぁっ！」絶叫
あられ「え？え？」オロオロ
ゴウキ「あられも居ねぇし！女共からは死ぬ程迫られる！班長とかしたくねぇのに、なんかやる流れになるし！俺は修学旅行なんかより、あられと一緒に居たかったーーー！」膝を折る！
あられ「…ゴウキ！！」
ゴウキ「あられにこんな寂しい思いまでさせて、俺が手に入れたモノって何だ！？この鳩サブレしかねぇわ！」
あられ「ゴウキ。もしかして、ゴウキもオレが居なくて…」
ゴウキ「ざみじがっだぁぁぁっ！」号泣
あられ「わっわっ（ゴウキが泣いてる！）」
ゴウキ「うっうっ（俺、何泣いてんだ？ダッセ）」
あられ「ゴウキ、よしよし。ゴウキも寂しかったね。ハトサブレありがとう」ぎゅっ
ゴウキ「っう、う」
あられ「ゴウキ、今日うち父ちゃん居ないから、泊まって行ってよ。うちで一緒にしゅうがくりょこうしよう」にこ
ゴウキ「あられん家で修学旅行…？（親が居ないって事は…）」
あられ「うん！」
ゴウキ「ヤる」スン
あられ「わー！オレ、しゅうがくりょこう行った事ないから楽しみだ！」
ゴウキ「ああ、ここに鳩サブレあるし。鳩サブレのある場所が横浜だろ」
あられ「うん！ハトサブレがあるから、オレん家はよこはま県！」
ゴウキ「なら、今から行こうぜ。横浜」
あられ「行こう行こう！」
こうして、「イマジナリーあられ」「イマジナリーゴウキ」で寂しさを埋めていた二人は、本物を前にイマジナリー修学旅行を楽しんだのでした。
まぁ、ヤる事ヤって楽しかったみたいです。
○おまけ○
あられ「ハトサブレは形が可愛いねー」
ゴウキ「…天使かよ」バキ
あられ「あ、首から…」
