「けいん……この子たちは、僕が。貰うからね……んっ、っちゅ」
「は?」
「っはぁ、けいんの子種は、たいせつだから。このままだと、かわいそうだから……僕のに、するね」
「っ!」
「ぜんぶ、僕の……ぼくの」
そう言ってクタリと横たわっていた男根を持ち上げ、裏筋に流れるモノから、陰毛に絡みつくモノまで、僕はペロぺロと舌を使って器用に舐め取っていきました。ケインの子種は、なんだかとても不思議な味で、決して美味しいとは言えないのに、とてもクセになる味をしていました。
「はぁ……ん。おいし」
「……ぁ、あ。ら、てぃ」
「これは、ぼくだけの。フルスタにも、おんなの人にもあげない。ぼくだけの、だもん」
はぁ、ケインに捨てられる前に、僕は出来るだけケインから貰えるモノは全部僕のにしておきます。子種が可哀想なんて、とんだ嘘っぱちです。僕は欲張りでただ、欲しがりなだけなのに。
ケインの子種を可哀想がるフリなんかして。全く、僕ときたら卑しいラティになってしまったモノです。
「っは、っは……っっふーーー!」
「あれ?」
「おい、ラティ」
すると、頭上から聞こえてきたケインの低い声に、僕は目を瞬かせました。先程まで僕が支えていなければ裏筋を舐められなかったケインの男根が、自分でピンと勃っていたのです。
それどころか、先程までより太く張り詰めたソレは、まるで鞭に打たれた痕のみたいな太い血管を纏わせ、再び先走りで自身を濡らし始めています。
「えっと、ケイン?」
僕が目だけでケインの方を見上げると、そこには長い金色の髪の隙間からギラついた目で僕の事を見下ろすケインの姿がありました。
あ、このケインは狼だ。と僕が思ったのも束の間。
「なぁ、ラティ。そんなに俺の子種が欲しいなら、直接その腹に叩き込んでやるよ」
「っぁぅ!」
僕はそのまま湯殿の固い床に押し倒され――、そこからは酷く記憶が曖昧です。
何度も何度もケインの男根を僕の後ろの穴に叩きつけられ、揺すられ。最後は浴槽の中で火照る体を持て余しながら、腹の奥にケインの子種を受け入れました。
「っはふ、っはぅ……ぇいん、けいん……もッ、ぼく……っぁぁぁあ!」
「まだだっ!おいっ、ラティ!安心しろ、コレは全部お前のだからっ!他には誰にも渡さないっ!おいっ、聞いてるのか!おい!」
「っはふ、っは……ぁぅ……っひゅ、んっ!」
パンパンパンと、僕の下半身にケインの硬い体が打ちつけられます。
何度無理と言ってもケインは腰を振るのを止めてくれませんでした。そして、僕の喉笛に何度も何度も噛み付いてくる姿に、僕は思ったのです。
——いつか、僕はケインの中の狼に噛みつかれてしまうかもしれないね!
あぁ、噛みつかれてしまったよ。ウィップ。
でも、やっぱり全然怖くなかった。ケインの狼にだったら、僕は何をどうされたって怖くない。
「らてぃ……俺のこと、好きか?」
背後から抱きしめられながら問われた言葉に、僕は「だいすき」と口にすると、湯殿に散りばめられた金粉に包まれながらドップリと深い眠りの中へと落ちて行きました。
あぁ、キラキラして。星の中に居るみたい。