番外編24:あられ、二度目の!(ゴウキ×あられ+不儀)

 

【あられ、二度目のすばーばっくすへの挑戦】

 

Inいつもの公園!

 

あられ「ゴウキ!父ちゃんにおこずかい貰ったから、またあそこに行きたい!」

ゴウキ「あそこ?」

あられ「ほら、えっと……すばーばっくす!」

ゴウキ「あー、スターバックスな(もう完全にスバーバックスで覚えてら。こっちのが俄然言いにくいのに)」

 

 

あられ「また、あの甘くておいしい……ふぇらぺーちのが飲みたいんだぁ。あれ本当においしかったから」うっとり

ゴウキ「……分かった(フェラペチーノ。これは訂正しなくていいな)」スン

あられ「それに、こないだはゴウキに注文して貰ったから、今度はオレ一人でも注文できるようになりたい」

 

 

ゴウキ「なんで、別に俺が注文してもいいだろ」

あられ「オレも将来の事を考えて英語を喋れた方がいいかなって」

ゴウキ「……分かった(スタバの注文も全文日本語なんだが)」

あられ「がんばるぞー!」

ゴウキ(また、あの苦いコーヒーを飲む羽目になるのか……はぁ)

 

※ゴウキは、あられの前で格好つけたくて飲めもしないブラックコーヒーを注文するんだよ!ゴウキもただの十四歳だね!

 

 

 

【あられ、一人でできるもん!】

 

スタバの注文の列に並んでるよ!

 

あられ「あー、ドキドキしてきた。緊張する」そわそわ

ゴウキ(スタバの注文でこんなに緊張するなんて……可愛すぎだろ)盲目

あられ「オレが頼むのは……。だーく、もか、ちぷ、ふぇら。ぺちーの。とーる、さいず」ぶつぶつ

ゴウキ(スタバの注文が呪いの呪文みたいになってんな……可愛すぎだろ)盲目

あられ「くりーむ、オオメ。ちょこ、ソース、ツイカ」

ゴウキ「(日本語すらカタカナ発音に)……やっぱ俺と同じレジに行こうぜ、あられ」

 

 

あられ「ううん、オレはゴウキと少しでもお似合いになれるように……一人でやってみたいんだ」

ゴウキ「あられ……(俺、そんなスタバ行かねぇんだけど)」

 

 

店員「「こちらへどうぞー」」

 

 

あられ「行ってくる!」

ゴウキ「お、おう。何かあったらすぐに俺を呼べよ」

あられ「……うん」

ゴウキ(大丈夫か?あられ)

 

 

【いざ、注文へ!】

 

不儀「こちらへどうぞ……ん?」

あられ「は、は、はいっ!」タタタ

 

不儀(彼は、確か……)

——–あれ、不儀さん?

 

不儀「(俺の正体を見破った子だ。また来てくれたんだ)いらっしゃいませー。お待たせしました」にこ

あられ「こ、こんにちは(あ、あ、あ、不儀さんだ!また不儀さんに会えた!)」

 

——–あぁ?不儀さんが居た?いやいや、AV男優の不儀だんがなんでスタバで働いてんだよ。似てるだけだって。ったく。最近、あられが不儀さんの動画ばっかり見てるからだぞ。たまには他のタチの動画も見ろ。ほらっ。

 

あられ(ゴウキ、やっぱりこの人は不儀さんだよ!)バッ

 

 

≪ゴウキ側≫

ゴウキ(あられの前ではコーヒーを飲みたい……飲みたいがっ!正直苦すぎて、前回は飲むのがシンドかったんだよな)真剣

店員「どうされますか?(この子、格好良いわね)」

ゴウキ「あの、あんまり苦くないコーヒーってどれっすか」必死

 

店員「そうですね、飲みやすいモノでしたら……」

ゴウキ「苦くないヤツで!」こそっ

店員「あ、はい!(イケメンの学生の顔が眼前にっっ!眼福!!)」

 

 

≪あられ側≫

あられ(ゴウキ、こっち見て!ほら、不儀さんだよ……って全然コッチ見てない)しょぼ

不儀「キミ、こないだも来てくれた子だね?(ほんとにバレてるのか、ちょっと様子を見るか)」

あられ「……あっ、は、はい!そうです!(不儀さん、覚えててくれたぁっ!)」ぱっ

 

 

不儀「今日はどうされますか?(この子、ほんと可愛いな)」

あられ「あっ、えっとえっと(あ、あれ!何だったっけ!?忘れちゃった!)」

不儀(慌ててるな。前回の注文は、確か……ダークもかチップフラペチーノのトールサイズだったか)

 

 

あられ「ふぇら、ふぇふぇ、ふぇら。ふぇらをしてください」ぐるぐる

不儀「ん……フェラを?(これは、試されているのか?)」

あられ「ふぇら、ぺちの……(オレ、やっぱ、英語できないぃ)」泣

不儀「(そんなワケないか)ダークモカチップフラペチーノのトールサイズでいいですか?」

 

 

あられ「っっ!!は、はい!(通じたーー!)」ぱーー!

不儀「クリームは多めで、チョコソースを追加?」にこ

あられ「そ、ソレです!(注文出来た!オレの英語は通じたんだ!)」にこーー!

 

あられは父親からもらった千円札で、無事にフラペチーノの注文を完了したよ!

 

不儀「では、こちらのレシートを持って……ん(これは)」

あられ「あ、あ、あの、不儀さんですよね!?ハラムさんにいつもガン堀りしてる!」

不儀「っ!(これは完全にバレてるな。さて、どうしたものか。このまま放っておくと……)」チラ

 

あられ「あの、オレ、いつも見てて、す、すごいなぁ。かっこいいなぁって!」ぱぁっ!

不儀「(できれば周囲に人が居ない所で喋りたい。よし、それなら……)」

あられ「あっ、あっ、あの、だから!」

 

 

不儀「お客様、こちらのレシートはご存じですか?」

あられ「え、レシート?(すごく長いレシートだ)」

不儀「こちらのレシートをスマホで読み取って、ウェブ上のアンケートに答えて頂いたら、次回もトールサイズの飲み物が、今度はタダで飲めるんですよ?アタリです」にこ

あられ「っっっ!た、タダ!?すごい!あたり!?」パッ!

 

 

不儀「そうです。タダです。なので、今度はソレを持って……」

あられ「でも、オレ……スマホ持ってなくて」もじ

不儀「(あー、中学生なら持っていない事もあるのか)そうですか。だったら、それを持って。また明日、一人でお店に来てください」にこ

 

 

あられ「ひとりで?」

不儀「俺のスマホでアンケートに答えれば、そのまま注文が出来るでしょう?」

あられ「っっ!いいんですか!?」ぱっ!

 

 

不儀「ええ、もちろんです。その代わり、そのレシートは絶対に他人には見せてはいけません。見せたら効果がなくなってしまうので(この嘘でやり過ごせればいいが……)」

あられ「そうなんだ……じゃあ、隠します!」

不儀「いくら友達にも見せたらいけません(アッサリ嘘が通じてしまった。この子、大丈夫か)」

 

 

あられ「また明日もふぇらぺちーのが飲める」にこ

不儀「ふふ、俺が本当にキミの言う〝不儀さん〟かどうかは……その時教えてあげよう」にこ

あられ「はーい、不儀さん」にこ!

 

 

不儀「(完全に不儀で通ってる……俺ってそんなにバレバレなのか?)では、赤いランプの下でお待ちください」

あられ「はーい」にこー!

 

 

不儀(……うーん、困った状況ではあるけど。ほんと、あの子可愛いな)

 

 

【あられ、注文完了!】

 

ゴウキ「あられ、どうだった?出来たか?」

あられ「うん!出来た!ゴウキは今日もコーヒー?」

ゴウキ「おう(紙カップだと分からないからってココアにしてもらったぜ)」ほっ

あられ「ゴウキは大人だねー」にこ

ゴウキ「おう(あられが素直で可愛くて良かった)」

 

 

あられ、スタバのアンケートレシートが当たる!

今度は一人で不儀さんに会いに行くよ!

さて、どうなるんだろうね!(本当にどうなるんだ)