第4章:俺の声を聴け!

第4章:俺の声を聴け!

246:これからも一緒に

〇 スタジオを出た。「……」「ほら、サトシ。そこ段差あるから、気を付けて」「ぅ、ん」 入口を出た瞬間、夜の空気と静寂が俺の体を包み込む。 俺はと言えば、未だに涙で前すら見れない状況が続いていた。そんな俺の手を、金弥はしっかりと握ってくれてい...
第4章:俺の声を聴け!

245:声という命

「う゛っ、ぁっひぅぅ」「サトシが泣くのなんて、久しぶりに見た」「ぁ~~っ」 イーサ。イーサ。いーさ。 やっと、イーサが完成した。俺が成りたくてたまらなかった役であり、劣等感と羨望と執着の相手。そして、同時に俺の愛した相手でもあった。 俺は、...
第4章:俺の声を聴け!

244:手を離した先

---------------------「私は愛する諸君らと、そして愛しいたった一人の人間の為に……ありったけの勇気を持つ事をここに誓う。……神の加護が我々とともにあらんことを」 金弥の背中を、俺は真後ろからジッと見つめていた。一時の静寂...
第4章:俺の声を聴け!

243:イーサ王のスピーチ(原文ママ)

◇◆◇◆◇ 第57代クリプラント王 初勅 イーサ王のスピーチ全文 さぁ、建国史上おそらく最も独裁的で、身勝手で、愚かな王が玉座に着いた。 この最高の悲劇の瞬間に立ち会ってしまった、愛するクリプラントの諸君に、この声明を送る。諸君、私が見える...
第4章:俺の声を聴け!

242:イーサの背中

遠くに、サトシの声が聞こえる。--------そういえば、イーサ。お前、明日の戴冠式のスピーチ、何を話すつもりなんだ? 戴冠式での新王のスピーチ。 初勅とも呼ばれるソレは、新しい王が今後この国をどのように導きたいのかを国民に知らせる為の言葉...